あなた以外の人の動向を研究しよう

ここで趣向を変えて、4人打ち麻雀を例にお話しします。
あなたと他の3人の計4人でやる麻雀。
控除率などは存在しませんが、他の人と点数を奪い合う点では競馬と同じと言えます。

やっぱり麻雀は上がってなんぼ。馬券も的中してなんぼ。
確かにそうですが、的中させることだけに神経を使ってて良いのでしょうか?

麻雀の場合の、ひたすら自分の上がりのために神経を使っている状態は、
競馬に例えると、馬券を的中させるためだけに神経を使っている状態。

麻雀を知っている方はご存知だと思いますが、ただ上がるだけでは麻雀は勝てません。
相手に振らない(相手に上がらせない)ことに神経を使うことも必要です。

その為に相手を研究しますね。

あいつはどんな手を狙っているのだろう?
こいつは捨て牌をみるにタンヤオ系だな。 などなど…

相手の手の内がわかれば、自分の取るべき対応もわかってきます。
麻雀のプロの打ち方を見たことがありますか?
プロは自分の手が上がりに遠そうだと思ったら、すっぱりその回は上がりを諦めて、
他人を上がらせない方向へと切り替えます。
つまり、常に上がりばかりを考えては強くなれないのです。

これを十分承知した上で、あなたは素人の人と麻雀をすることになったとします。
3人の相手は全員素人。あがることだけを常に考えます。
ですが、あなたは相手の手の内を見る術を知っている。
この状態なら、あなたが勝てる確率はかなり高くなるでしょう。

あなたが上がれそうな場合、3人とも字牌のいらない役を作っていると読めたならば、
待ちは当然、字牌にするでしょう。(当然、字牌が全て捨てられてない場合)
他の3人はあがることだけを常に考えているので、あなたが字牌で待っていると考えもせず、
字牌を躊躇せず捨てます。

逆にあなたがどうしても上がれそうもない場合、相手が字牌で待っていると読めれば、
あなたが字牌を引いたとき、それを捨ててむざむざと相手に上がられよりも、
ここは上がりを諦めて、相手が上がるのを阻止することが良い、と考えることができるでしょう。

これを競馬に当てはめるならば、あなたは競馬の勝ち組、他の3人は競馬の負け組、となります。
みんなが自分の手の内ばっかりを見て、あなたは自分の手の内の他に、他の人の手の内をみようとしている。
すこし説明が難しい部分ですが、イメージ的にはそんな感じです。

競馬ファンが一生懸命、専門紙を穴の開くほど熟読して、的中させようと勝ち馬を探している。
それをあなたは一緒になってやる必要はありません。勝ち馬を探すのは無駄な努力なのです。

あなたは他の競馬ファンの動向を見て、対策を練ればいいのです。
勝ち馬のことは「あぁなるほど、みんなはこの馬が勝つと思っているんだな」という程度で十分であり、
あなたはもっと違う観点から競馬を見なければなりません。

では、他の競馬ファンの動向を見るにはどうしましょう?

競馬に明るい方は「オッズを見るのか!」とピンと来るかもしれません。
これは半分正解で、半分ハズレです。

オッズは、他の競馬ファンの動向を見る上で欠かせない指標です。
なのでオッズを常に意識しながら、馬券を買うことは正解です。

オッズを見て馬券を買うことは、ひたすら的中させようと専門紙を見ている人よりは成長しています。
ですが、競馬ファンは殆どの人がオッズを見て、馬券を買っているはずです。
なので、それだけでは他の競馬ファンとあまり差がありません。
オッズを見れば、確かに回収率は上がりますが、それだけではまだ物足りないです。

では、他に何を見ればいいのでしょうか?
あなたは、自分なりの予想、もしくは専門紙を参考にした予想で儲かっていますか?

「俺は毎週欠かさず馬券を買っているが、馬券収支はプラスだ」と豪語する方には、
このブログの内容は釈迦に説法でしょう。
ですが、そのような人は先の正規分布のデータからしてみても、かなり稀ではないでしょうか?
大多数の方が、
「競馬知識も学んだし、馬券もそれなりに当たる。でも財布の中身は減っていく。何故なんだろう?」
こんな気持ちではないでしょうか?
それにはキチンとした理由が幾つかあり、改善する方法もあります。
以下からは、その改善点を述べていきたいと思います。


まず一つ目の改善点は

予想は今すぐ辞めよう

以前に述べた通り、パチンコと競馬では同じギャンブルでも性質は全く異なります。

ギャンブルは1対11対多の2種類に分けられ、パチンコはお客と店側の1対1のタイマン勝負。
他にもスロットやルーレットなどもこちらの分類です。
カジノのルーレットなどは一見すると、ディーラー1人でお客が数人なので1対多と思われますが、
あなたが隣の人と勝負している訳ではありませんので、やはりあなたとディーラーのタイマン勝負です。

そして、競馬はあなたとあなた以外の人との、1対多の勝負。
他にも競艇・競輪やオートレース、toto、ナンバーズがこちらの分類です。
この分類のギャンブルの特徴はオッズがあるということです。
totoやナンバーズにはそういったものは公開されていませんが、
配当金を当たった人に公平に分配する以上、幾ら受け取れるかを示すオッズは計算できます。

以前に、勝負に勝つためには、その相手をよく研究することがとても重要だと言いました。
ならば、競馬の場合は、あなた以外の人の動向を研究することが重要ですね。

それにはどうすればいいのですか? 予想をして勝ち馬を探すことですか?

ここまで読んでくると、それはなんとなく違うなぁと思うでしょう。
競馬に参加する人のほとんどがするであろう予想。
そもそも、専門紙も、競馬ファンも、TVに出ている評論家も、何故予想をしてるのでしょうか?
それは楽しいということもありますが、とどのつまり、馬券を当てたいからです。
馬券を的中させまくれば儲かると思うからです。
ですが、それはあなた以外の人の動向を研究していることになりますか?

答えはNO。

結論から言えば、馬券を当てるという方向性と、馬券で儲けるという方向性は全く違います。
つまり、大多数の人は、的外れな努力をして儲けようと日々努力しているのです。

あの馬とこの馬はどっちが強いのだろう…と研究するのも、
なぜ、ハズレちゃったんだろう…と復習するも、
全て無駄な努力なのです。

この際、思い切って今後一切予想を辞めることをオススメします。
そして、「あなた以外の人の動向を研究すること」に切り替えてください。

それにはどうすればいいのでしょうか?

それはCMの後で
次に、馬券購入者の実情を見てみましょう。
馬券購入者の収支のバランスは正規分布に従うとされています。

↓正規分布はこんなグラフです。
$現役プロ馬券師の「馬券術の教科書」

線の一番高い中心が平均値で、一番該当者が多い回収率80%(馬連等は75%)の馬券購入者達。
それを中心に左右に広がり、平均値より離れるほど人数が徐々に減っていきます。

ある日、1万人が競馬場へ行き、各々が1万円分単勝馬券を適当に買ったと仮定します。
この時、馬券購入者達の収支は、標準偏差24%程度の正規分布になるそうです。
帰路につくとき、馬券収支がプラスだった人は約20%の2,000人という計算になります。
逆に馬券収支が60%以下だった人も約20%の2,000人です。

次の日にまた1万人が競馬場へ行き、各々がまた1万円分の単勝馬券を適当に買った場合はどうでしょう?
標準偏差は16%程度となり、2日終わった時点で馬券収支がプラスだった人は約10%の1,000人になり、平均値に近い人が増えます。
これを8日間続けると、標準偏差は8%程度となり、8日間終わった時点でプラスだった人は僅か0.6%、60人しかいなくなり、平均値に近い成績の人がもっと多くなります。
競馬で儲けることの難しさを理解できる、良いデータであると言えますね。

この様に、賭け回数が増えれば増えるほど、平均値に収束していくのを大数の法則といいますが、これを理由に「競馬は絶対に儲からない」と言い張る人も少なくはありません。

確かに、馬券を買い続ける以上、大数の法則からは絶対に逃れられません。

ですが、競馬は馬券の買い方によっては回収率が上下します。(その証明は後述)
上記の例では適当に馬券を買った場合ですが、適当に馬券を買うのではなく、一定のルールで馬券を買えば、正規分布の平均値を80%以上にすることが可能です。
つまり、平均値を80%ではなく、常に100%以上にできれば、大数の法則により回収率100%以上は達成できるのです。


ちょっと自分でも訳が解らなくなってきそうなので、次からはあまり深く掘り下げないで簡潔に書きたいと思います。