では実践編です。

まず、回収率を上げる為には、従来の予想を中心とした競馬と決別する必要があります。
データだけをみて、ドライな視点で競馬と向き合うのです。
「そんなのつまらないじゃないか!」と思われるでしょうが、そこは安心してください。
従来の通り、あなたの持論を爆発させて重賞の予想などをしてももちろん結構です。
ですが、その予想から導き出された馬券を買うのは控えるか、1点100円程度の遊び感覚にしてください。
それでも当たったら嬉しいし、外れたら悔しい、競馬の楽しみを実感できるはずです。

真に買うべき馬券は、数々のデータ分析の中で、絶対的に有利と判定された馬券。
色々な予想ファクターを分析して、有利・不利の条件を見つけ出し、
有利の条件が複数合わさった状態になればなるほど、回収率は80%を大きく上回ります。
そして、回収率100%以上になると判断された馬券のみを買うのです。

そんな過去の分まで専門紙保管してないし… 第一、めんどくさいよなぁ
と思われますが、既に時代はデジタルです。

上記の作業にパソコンはやはり必須でしょう。
パソコンは現代競馬で勝ち抜くには、もはや必須アイテムです。

そして分析するための膨大なデータも必要です。
これにはJRA-VAN(月2,000円弱必要)があるので、そちらを利用するのが良いでしょう。
これだけで、過去レース全ての情報が手に入ることになります。

そして、予想ファクターを分析するソフトも必要です。
圧倒的な人気を誇るデータベース分析ソフト、TARGET(無料)は最低限導入しましょう。
その他、自分の性分にあったデータ分析ソフトを導入するのもオススメです。

この3つがあれば、もはや専門紙は必要ありません。これは、現代競馬版3種の神器です。
いや、ここまで揃えて初めて、他の競馬ファンと同列に並んだと言っても過言ではないかもしれません。
それほどまでに、専門紙に赤ペンというアナログ的な予想をしている人にとって、現在は不利な状況なのです。

次からは実例を兼ねて、まずは回収率90%を目指してみることにしましょう。
そろそろ、「早く核心に向かえよ!」と思っている方も多いと思うので、ここからは実践的な内容です。

オッズ以外に何を見るか?ですが、その他にもありとあらゆる予想ファクターを見る必要があります。
「このやろう!専門紙に穴が開くほど見てるって言ってんだろ!」と怒るのは少し待ってください。
これから説明する回収率を上げる方法は、あなたの見方とは違うはずです。

回収率を上げる為には、

馬券購入者の心理行動を知り、馬券の有利・不利を、回収率できちんと把握すること が重要です。

馬券購入者は無意識の内に、馬券を当てよう・大きく儲けようという色々な心理が働いています。
それが、オッズはもちろん、色々な予想ファクターに現れているのです。

あなたはそれを逆手に取るのです。

では、単勝人気別回収率を例にみてみましょう。

現役プロ馬券師の「馬券術の教科書」-aa

誰もが一度は見たことがあるかも表かもしれませんが、儲ける上での重要なヒントが隠されています。

人気によって、回収率がマチマチなのが読み取れるでしょう。
では、まず単勝1番人気を見ましょう。80%より低い数値です。
これは馬券を当てたい、という競馬ファンの心理で、本当の実力以上に人気が集まっているためです。
逆に単勝3番人気~単勝7番人気は、実力の割りに人気になっていないので回収率が高くなっています。

このように、本当の実力より過剰に人気になっている場合は回収率が80%より低く
実力の割りに人気ならない場合は回収率が80%より高くなります。

同様の理屈で、単勝10番人気以降の馬は全く実力がないのに、高配当を夢見て、
過度に期待を寄せている人が多く、大幅に回収率が低くなっています。

どうでしょうか? この表一つ見るだけでも馬券購入者の心理を掴むことができるのです。

つまり、実力の割りに人気にならない条件は、競馬ファンが軽視している証拠でもあり、
それは、実力があるのにオッズが高い有利な馬券、うまみのある馬券となるのです。

このような条件を、数ある予想ファクターから沢山見つけてください。
そこに予想をするという概念は存在しませんので、データ通りに回収率は高くなってきます。

あ、そうそう、こういう馬券や馬を、一般に穴馬券・穴馬と呼んでいますよね。

これからは勝ち馬を探すのではなくて、
このようにデータを分析して、ドライに穴馬を探すことに専念してください。
そして、不利な馬券と判断された馬券は、絶対に買わないようにしてください。
それが、ウオッカやディープスカイだったとしてもです。
ウオッカは確かに強いですが、実力より人気が先行して、うまみのある馬券にはならないのです。
こういう馬券を買うと、的中はしますが、財布の中身は確実に減っていきます。
よく議論される話題、「競馬の必勝法は存在するのか?」にお答えしたいと思います。

答えから言うと、競馬の必勝法は存在します。
ですが、全員が勝てるような必勝法は存在しませんし、ずっと勝てるような必勝法もありません。

例えば、あなたが、儲かる必勝法を持っていると仮定します。
その成績が、的中率50%で回収率300%だとします。
このまま、あなただけがその必勝法を知っていれば、永遠に勝ち組でいられるでしょう。
(予想ファクターが限られている競馬で、あなただけが必勝法を持てることはまずありえませんが)

ですが、ひょんなことからその必勝法が外部に漏れ、
これはすごい!と驚いた競馬ファンが、その必勝法を使い始めるとどうなるでしょうか?
回収率はみるみる下がっていきます。
これは、あなただけの取り分だったのが、その必勝法を知った人間と分け合っている状態です。
ここで、勝ち組はあなただけでなく、その必勝法を知る複数の人間となりました。

そして、必勝法を使う人間の数が多くなればなるほど、回収率は下がり、
ついには回収率が100%を下回り、この瞬間、その必勝法は必勝法ではなくなるのです。
最終的に競馬ファン全員がその必勝法を使うようになると、回収率は80%となります。

必勝法とは、その方法を知らない人間が大多数の時のみ有効だということです。

数々のサイトなどを巡って、勝てる情報がないか探してるそこのあなた。
探せばきっと必勝法は見つかるはずですが、運よく見つけたとしても、
公開されている時点で、その情報は将来必勝法ではなくなる運命が約束されていることをお忘れなく。
あなたと同じような考えを持つ人が次から次へと沸いてきて、その必勝法を使い始めるのですから。

ちなみに、ネットで数々の必勝法が公開されている理由の推測。
無料なら慈善事業や自己主張の何ものでもありませんが、有料で公開するのは、
馬券収入より情報料を取ったほうが儲かり、安定した収入になるからでしょう。
中には儲からない適当な予想で情報料をぼったくる悪徳情報会社もありますが、
優良情報会社や優良個人予想サイトも数多く存在しているのも事実です。
ですが、情報料を取ったほうが儲かる、大衆に周知されつつある情報で、
あなたが満足な利益を恒常的に得られるかどうかは、知りません。