先日、父が入所しているグループホームに行った。

隣の市に住んでいるおば(父の妹)と駅で待ち合わせして行った。

おばは父が入所してから初めて会うことになる。

グループホームに着き、職員に話して受付を済ませ、父を連れてきてもらった。

父は、おばのことは思い出せないようだった。

そして、私のことも忘れていた。

弟と、孫(弟の子供)の名前、自宅の住所は覚えていた。「何でわすれちゃったの~?」と私が言うと、おばが認知症の人はいつも一緒にいる人のことは忘れてしまうが、時々来る人のことは覚えていたりすると何かで

読んだことがあると言った。

父は、たびたび帰るんだとか独りでも暮らしていけるんだというようなことを口にしたが、実家で父が独りで暮らしていた時、お金を落としたり、自転車で出かけて帰れなくなって夜、警察から私の携帯に電話がかかってきて迎えに来てくれと言われたことが何度かあったりしたので、独りでは暮らしていけないことは私や弟にはわかっていた。また、買い物に行くのが面倒だからと3日ぐらい食べないでいたこともあった。

父の話はずっと終わりそうになく、堂々巡りをしていた。

そのうち、父がトイレに行きたいと言って部屋の方に戻っていったので、そのすきにおばと二人でエレベーターに乗って帰ってきた。

駅までの道を歩きながら、私はおばにこれまでの経緯を話した。

父と母が同じ日にアルツハイマーだと医師に言われたことを話すと、おばは驚いていた。

私の父方の兄弟ではアルツハイマーになったのは父だけだ。

母方は、全く連絡を取ってないのでわからないが、多分こちらも母だけだろうと思う。

以前、ケアマネに聞いたところによれば夫婦そろってアルツになるというのはほぼ聞いたことが無いということだった。

二人とも同じような毎日を過ごしていて、自分はこれでいいんだという意識が強く、反省などを全くしない人たちだった。

もっといろいろなことに興味を持つとかすればよかったのかもしれないが、今となってはどうしようもない。

また、自分たちがこのようになるということは全く想定しておらず、後のことは全部私と弟に丸投げだった。

エンディングノートをつけたりしているまともな人の子供がうらやましいと思うぐらいだ。

うちの両親はそういう準備を全くしていなかったし、他人や子供のいうことは聞かない人(世間体はすごく気にするくせに)だったので言っても無駄だった。

同居していた頃は何かというと私に依存してきて、そのくせそのことをすぐに忘れて私を攻撃してきた。

両親ともそうだった(アルツになってから)だったのでひどく消耗した。

そして今日、父は私を覚えていなかった。

母の方は電車で1時間半ぐらいかかるところに入所しているのでまだ行ってないが、こちらも私を覚えてないかもしれない。

今までの人生は何だったのだろうと考えた。

これからは自分のために生きようと思った。