「土を食らう十二ヶ月」という映画を見ました。

人里離れた長野の山荘で暮らす老作家の十二ヶ月の生活を

描いています。

四季折々クローバーの食材での精進料理。

画像に映し出される

台所の調度品も器も美しい。。

 

 

この季節は

キットカットチョコチョコ

早い春の日差しの中で♪

 

下三角

 

下三角

 

水上勉の名著「土を喰う日々ーわが精進十二ヶ月」が原作の

映画化で

沢田研二が主演、松たか子が若い恋人役を

演じています。

 

他に奈良岡朋子や檀ふみ、日野小平なども出ていますが

ほとんど沢田研二と松たか子二人で映画は進みます。

 

丁寧に旬の食材を調理するその様子が興味深く

紫蘇ジュースや梅干し梅酒、ふろふき大根、ゆず味噌などが

私の一年と重なり嬉しく思いました。

 

 

そういえば^^^

昨年の梅干しがあったっけ。

 

お茶

 

 

タケノコの煮物と糠漬けも重なります。

タケノコを掘り出す様子

糠であくぬきをし

薄味に仕上げて

大きな器に持って

主人公と若い恋人が二人で

美味しそうに食べる様子が

とても微笑ましかったーー

 

大きなタケノコにかぶりつき

タケノコの煮汁が

滴り落ちていました(笑)

 

筍の切り方が大きくて

それでいて

すごく柔らかそう。。

どんなふうにしたら

あんな大きなタケノコが

崩れるくらいに

なるのだろう。

 

お料理の監修は土井善晴さん。

 

主人公は幼い時からお寺に奉公に出て

精進料理を覚えたという展開で

 

亡き妻の母の通夜ぶるまいに

胡麻豆腐をつくったり

ヒルガオでスープをつくったり

次から次へと

精進料理を出します。

 

通夜客が思いの外多くて

これでは足りないとーー汗

急遽

炊き込みご飯をつくるくだりなど

説得感がありました。

 

亡き妻の納骨ができずに箪笥のうえに

お骨が置いてあります。

13年も。

 

若い恋人は

清々しく

自立していながら

従順で

とても

気持ちがよい人柄。

 

主人公はいっときはその山荘で

二人で暮らそうと

若い恋人を誘いますが

 

やはり..

できないーー

いや

しない

 

主人公は

生まれる時も一人

死ぬ時もひとり、と

 

ひとり山荘で

生きて死ぬ意味を考えて生きることを選びます。

 

恋人と一緒に暮らすことを諦め

できないと恋人に告げると

 

身勝手な人と

若い恋人は

ショックを受けます。

 

その後若い恋人は

新進の作家と結婚することにしたと

報告にきます。

 

最後の最後に

若い恋人は

もしかしたらーー

また一緒に暮らそうーーと

言ってくれるかと

微かな期待?を持つけれど

 

最後に交わした

言葉から

主人公の気持ちを悟り

 

目を大きく見開いて

相手の顔をしっかりと見つめて

バイバイと

はっきりと言って

車で去っていきます。

 

主人公は

相変わらず

 

かまどでご飯を炊き

手作りのお味噌でみそ汁をつくり

雪の中から掘り出した

大根を洗い

ゆずの皮をおろして

茹でた大根の上に

ゆず味噌をのせ

大根の葉は

フライパンで

炒め

梅干し一つ。

 

お盆にのせた

これらのものを

 

いただきますーーと

 

その場面で

この映画は終わります。

 

 

精進料理の12ヶ月を通しながら

生きることへのメッセージが

あったと思います。

 

大きなストーリーの展開がないからこそ

よりリアルに

感じた映画でした。

 

それからーーー

 

私は

夜遅くでしたが

急に梅干しが食べたくなって

昨年漬けた梅干しをキッチンの地下収納からだして

食べました。

 

しょっぱさは感じませんでした。

美味しかった。

 

明日は炊飯器で炊いたご飯を

多分お櫃に移すでしょうーーー(笑)

 

下三角

 

下三角

 

下三角

 

このところ

良い映画に出会っています。

先週は

2023年3月に公開された

「生きるーLIVING」

黒澤明のリメイク版

カズオ・イシグロの脚本です。

 

先々週も

黒澤明の

「七人の侍」です・

この映画は1954年に公開ですが

ロケ先のスケールの大きさから

登場人物の衣装から

村の様子などなど

綿密な時代考証で

映像が素晴らしいと

思いました。

 

家族全員が好きな映画で

語り出すと

延々と^^という

映画ですので

いつか私もきちんと

観たいと

思っていましたので

それができました。

 

一昨日は

檀一雄の亡くなるまでの

ドキュメント。

「火宅の人」の口述筆記の様子など

 

檀ふみなど娘たちへと

送った遺書。

 

父としての檀一雄の文章がとても

印象に残りました。

 

ネットにもその娘たちへの文章が

載っていました。

 

心に響いてきた言葉がありました。

 

言葉で伝えるーー。

作家である父からの

言葉の贈り物だと思いました。

 

 

長々と失礼しました赤薔薇

 

 

訂正

 

通夜ぶるまいは

 

亡き妻ではなくて

亡き妻の母でした。

うっかりしてしまいました。

今読み返して

気がつきました。