映画『郵便配達夫は二度ベルを鳴らす』ヴィスコンティ1942年(復刻版) その2 | 白玉猫のねむねむ日記

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レビュー、前回に続きますびっくりマーク

٩( 'ω' )و




さて、わたしが観た復刻版は、全くエロくないと書きましたが、

本当に、肌の露出は、極力、避けてありました。

同様に暴力シーンも抑制が効き、

過激な場面はなく、そういう意味では、誰でも安心して観れる映画です。😅







さて、この作品を撮ったルキノ・ヴィスコンティ監督ですが、

映画の世界で、どのように評価され、位置づけられている人なのかはてなマーク

正直、サッパリわかっていない白玉ですあせる(^^;;



それでも、ルードウィヒ/神々の黄昏』とベニスに死す』は観たことがあり、名前ぐらいは知っていました。


2作品ともきらびやかな印象だったので、今回、見た

『郵便配達夫は二度ベルを鳴らす』

は、かなり異色な気がしました。



なんとなく地味で、土のにおいがするような、生真面目な映画!? カチンコ映画

という印象を受けたのですが・・・😅あせる







ストーリーは単純です。






ネタバレ注意!!!




イタリアのどこか田舎町。


ガソリンスタンド⛽️と食堂ナイフとフォークと酒場シャンパンを兼ねた店を経営する男がいた。 


男の名前はブラガーナ。


ブラガーナは、美しい旅の娘、ジョヴァンナと出会い、結婚した。


ブラガーナはケチで、ジョヴァンにも贅沢は控えさせ、店を手伝わせていた。


ブラガーナ(ファン・デ・ランダ)





ブラガーナと結婚したジョヴァンナは

生活は安定したものの、

料理女として厨房に立つ生活にも、

口うるさくケチな夫にも、

心底うんざりしていた。


ジョヴァンナ(クララ・カラマイ




そんなジョヴァンナの前に

若い男が現れる。


機械工で、各地を転々とし、

兵隊だったことも、船に乗っていたこともある、ジーノだ。


ジーノ(マッシモ・ジロッティ



二人は一目で惹かれ合い、たちまち結ばれる。


ジーノは駆け落ちを持ちかけるが

ジョヴァンナはまた貧しい旅人に戻ることに躊躇する。


ジョヴァンナはブラガーナの店に残り、ジーノは1人で旅立つ。


こうして、1度は別れた2人だが

偶然、再会し

交通事故に見せかけて、

ブラガーナを殺してしまう。



ジーノは罪に苦しみ

ブラガーナの面影が染みついた店から逃げだすことを望むが、

ジョヴァンナは同意しない。



そんな時、ブラガーナが生命保険に加入していたことがわかり、

ジョヴァンナは大金を手に入れる。


ジーノは、

ジョヴァンナが愛のためではなく、

保険金目当てに

ブラガーナの殺害を企て

自分を利用したと思い込み

ジョヴァンナを殴って逃走する。






ブラガーナ殺害容疑で刑事に追われ、

店に逃げ帰ってきたジーノに

ジョヴァンナは妊娠したことを伝え

二人は和解し

変わらぬ愛を誓い合う。



翌朝、逃走の旅に出発した二人だが

交通事故で

ジョヴァンナは死んでしまう。





ジョヴァンナは死に

ジーノは捕まり、映画は終わる。






愛する女と、産まれてくるはずの子供を同時に喪い、

1人、生き残ったジーノ


悲惨な結末・・・



ジョヴァンナが死んだ事故と

ブラガーナを殺した事故の

酷似さに

因果応報という言葉が頭を過ぎりました。






ブラガーナを殺す前に、

さっさと駆け落ちしていたら・・・





たら・れば・・・

を、考えても仕方ありませんが、

このやりきれない終わり方を見ると



そんな風に、思わずにはいられませんでした。