先日耳鼻科で入院した際、夫にiPodを借りた。


iPod、今の若い方々は知らないかもしれない。


私が若い頃は流行っていて、私はビビッドなピンク色のiPodminiを持っていた。


今と違ってまだスマホはなく、音楽を外で聞きたい場合はみんなウォークマンやiPodを使っていた。


私も好きな音楽を入れてiPodminiを持ち運んでいた。


 

 (↑調べてみたら、中古ならまだ売っていた!

こーいうのです!)



そして、まだ結婚前だった当時の彼氏にiPodをプレゼントした。


それから十数年たち、その間に彼と結婚し、出産も二度経験して、住む場所も変わり私達を取り囲む環境は目まぐるしく変化した。


が、その間ずっと夫はiPodを愛用していた。

付き合っていた頃からずっと。


子供が生まれてから車を購入したが、車の中で音楽を聞くのもこのiPodに入った曲ををBluetoothで流していた。


ここまで長年使うことになるとは、プレゼントした私も考えていなかった。


それだけ、夫が大切にしていたのだと思う。


夫は何でも大切に扱うし、私がプレゼントしたものは本当に大事にするから、プレゼントしがいがあったというものだ。


当時は付き合ってまだ1年程で、そこまで夫について知らなかったけれど。


イヤホンは劣化してしまったため、夫が自分で買い換えていたが、iPodってこんなにもつんだな。


とはいえ、私が使っていたビビッドピンクのiPodminiは、久しぶりに引っ張り出してみたら、壊れていた。


毎日iPodを通勤時に使っている夫と、いつの間にか存在自体忘れかけていた私。


ずっと放置していたら、壊れてしまった。

扱い方によって、こんなに違うのか…。


そして、今回の耳鼻科の手術の準備をしている際に、ふと「入院中に音楽を聞けたら良いな」と思った私。

本当にふと、入院2日前位に突然思い立った。


本当に体がキツいときは本も読めないし、横になり目を瞑ったまま、さら~っと音楽を聞けたら良いなと思った。


で、夫にリクエストした。


家にあるボイスレコーダーに音楽を入れてはくれまいかと。


家にあるボイスレコーダーは購入したもののまだ1回も使ったことがない。


が、購入時に口コミで「音声を保存できるので、ウォークマンとして使っている」というものを見た記憶があったのだ!


夫はiPodに音楽を入れているから、音楽データはパソコンに保存されているだろうし、それをボイスレコーダーに入れてもらえたら!


これはナイスアイディア!

今こそボイスレコーダーの役目がまわってきたぞ!


ところが、夫の反応は

「ボイスレコーダーに入れても音質良くないと思うよ。」と。


がーん。

でもいいのよ。

私は音楽が聞きたいのよ!


すると夫からびっくり提案が。

「俺のiPod持っていけば良いよ。」と。


「えっ、いいの?!毎日使ってるのに?!」

と驚いたが、夫は私の入院中は通勤はせずテレワークにしてもらう予定のため、いいよ、とのこと。

いつも通勤中に聞いてるからね。


そこで、言葉に甘えて夫のiPodを借りることにした。


私が夫にプレゼントしたiPod。


もう十数年夫のもので、私は触ってもいなかったiPod。


けれど中身は私が好きな曲がいっぱい。


付き合い出した頃、好きなミュージシャンについて話したら、たくさん共通していて驚いた。


その頃から好きな音楽を入れているから、懐かしい私も好きな曲がいっぱい入っている。


いろんなことがあったけれど、夫と今も仲良く一緒に暮らしている。


好きな曲を時折追加したりしながら、これからも一緒に過ごせたら良いな。


病室のベッドに一人横たわりながら、夫のiPodで二人の好きな曲を聴きながら、何だかしんみり、ほっこりした。


大切にしてくれる人と結婚して良かった。




・・・・と、ここで、トラブル発生。


iPod、音楽を止めようとしても、止まらないぞ。

停止ボタンを押しているのに、停止してくれない。


まずいぞ、私は夫のiPodを壊してしまったのか??


家で仕事をしているであろう夫に指示を乞うたものの、「停止ボタンを押したら止まるよ」とのこと。


おぉぉぉ、それができないのだよ。


そのまま、電源が切れるまでノンストップで音楽を流し続けてしまった。


ハラハラしながらも、その後一応充電をして、退院後に夫にiPodを返した。


「ごめん、壊してしまったかもしれない!」

と私はガクブルだったが、夫が触ると、あら不思議、普通に操作できる!


えっ、十数年もののiPodは、主の操作でないと指示に従って動いてくれないのか?

そんなことある??


とはいえ、私が壊してしまったのでなくて良かった。


壊れていなくて本当に良かった。


まだまだ夫の元で頑張ってもらいたい!!




(こういうこと書くと、めっちゃ仲良し夫婦のようですが、普段はバチバチけんかしたり、文句を言うこともあります真顔笑)