昨日の続きです。

 

ノービス戦って何が違うの?

普段から踊っているのに、普段と違うことをわざわざ習うの?

 

 

というところですが・・・

ノービス戦って、普段とは違うのです。

 

 

試合の規定があります。

 

以下、ざっくりと。

 

アマ選手権 フィガー自由 服装礼服

アマB~D級 フィガー自由 服装自由 (ラテンは自由)

E~F級 ベーシックフィガー 服装自由

ノービス級 ベーシックフィガー 平服

 

 

 

 

「服装礼服」とは・・・

スタンダードだと「燕尾服とドレスの正装」、という意味です。

プロはすべての試合で礼服着用が義務付けられています。

 

「服装自由」とは・・・

何を着て参戦してもOKということではあるのですが、常識的には「燕尾をきましょう」の意味です。当然女性はドレスになりますね。ラテンは礼服ではなく自由です。

 

「平服」は、女子はスパンコールやラインストーンなどがついていない服という意味です。飾りに頼らずそのまんまで勝負せよ!

・・・とはいうものの、超絶練習着もイマイチ印象がよくございません。

意外と難しい「平服」。

 

 

特に男子は、燕尾服かジャージしか持っていなかったりします(極端!)。ワイシャツにベスト、地味ストライプのネクタイという残念なサラリーマンスタイルを脱して、ちょっとカッコいいダンス用平服スタイルにするためには、少し工夫が必要です。

 

その結果、ダンスベストや、ダンスジャケットたるもの、そしてちょいおしゃれなネクタイなんぞを、買ったり借りたりすることになるわけです。

こちらも、なんなら女子よりも、意外と難しい平服。

 

 

※ブロックによって平服の定義が微妙にちがうので、必ず出場ブロックの競技規定を確認してください。

 

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ダンススポーツ独特かもしれませんが、

「既定の範囲で出来る限りきちんときれいに格好よくする」

ことは、パフォーマンスの一部として、そこそこ重要視されていると思います

もちろん踊りが最優先ですが、同じ踊りなら、見かけが良い方が良いですね。

 

おなじ花束をもらうなら、リボンついていた方がちょっと嬉しいわ、とか。

同じ性格、同じ会話、同じ美味しい料理を素敵なレストランでご馳走してもらうなら、TPOをわきまえつつ自分に似合った清潔感のあるきちんとした身なりのイケメンの方がポイント高いわ、的な・・・・・・そんな感じ?あれ?ちがいます?

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「フィガー自由」とは、好きなステップで踊っていいですよと言う意味です。バリエーションステップもOKです。

 

 

「ベーシックフィガー」は、教科書に載っているステップで、しかも教科書に載っているつなぎのみで踊ること。カウントをアレンジしたりしてはいけません。

 

 

教科書に載っていないことをすると、チェッカーに呼び出されます。

これが、たいそう心臓に悪うございます。

 

 

先輩は、かつて呼ばれたことがあるそうです。

種目はクイック。

あまりにも他のカップルとこみあってしまったとき、抜けようとして、一瞬PP(プロムナードポジション)にしたそうです。そしたら呼び出されました。

 

「クイックベーシックにPPはありません」

そうなの?!?!( ゚д゚)

 

あとで教科書見て、本当になかったことに驚いたそうです。(笑)

 

 

 

私もチェッカーに呼ばれたことがあります。

種目はパソドブレ。

「シャッセケープの足は、キックしたくても床から離してはいけません。」

 

ひゃ~そうなの?!

むしろキックしないバージョンを知りませんでしたので、もうびっくり。

 

もうこれね、ほんっとうに、心臓に悪い!

次の予選で、それが気になってしまって、思いっきり踊れなくなってしまいます。

 

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ってなわけで、ノービスって、ちょっと独特。

 

教科書通りにきちんと、

正しい姿勢で

正しいカウントで

きちんとベーシックを踊ることが求められます。

 

 

いかに正確にまじめに踊るか、ってのがポイントです。

これ、意外ととっても難しいのです。

 

①普段と違うから難しい

普段、JDSFでは地味目のバリエーションを踊っている我々ですが、そんなものはノービスでは出せません。油断すると、条件反射でいつものフィガーを踊ってしまったりするので、特にリーダーはそれらを封印するのに大変です。

 

②ベーシック技術が難しい

誤魔化しが効かない分、とてもきちんと踊らなければなりませんが、ベーシックには、ものすごい技術が詰め込まれています。

これをじっくりやると、めっちゃ大変。いや、むしろ大変!

ダンスが上手くて試合に強い人は、この技術があるからこそ、派手で速いバリエーションでも、ばたばたにならず、とてもよく踊ることができるのです。

 

結局ここなんですよねぇ。

ホールド、立ち方、運動の仕組み。

私たちが練習しているフィガーは、ワルツのナチュラルターン、タンゴのツーウォークリンク、クローズドプロムナード・・・

 

 

ノービス戦突破を狙う場合は、既に踊ってこられている場合でも、あえてしっかりプロレッスンを受けることをおススメします。

ベーシックステップを練習材料として、スピード感あふれるバリエーションステップを格好よく踊るための技術を学べます。

 

 

 

・・この地味なノービス戦のための基礎練習。

実はとっても好きです。。。。

ドえむ、ですね。