著者 : 木村 尚敬(なおのり)
  
  副題:令和を生き抜く中間管理職の為の30問


A 誰もが「修羅場」を避けられない時代がやってきた
・自分で正解を探そうとせず、上司は何を正解と考えているかを探るこ
  とばかり考えている中間管理職が多いのが現実
・リーダーシップを発揮するには「ポジションを取る」こと。何事にお
  いても「自分はこう思う/こう判断する」という意思表示を明確に行
  うことが大事
・「AとBという選択肢がありますが、私はAだと思うので、それで行
  かせて欲しい」と言えるかどうかが問われる。(事実はこうです、こ
  うなりそうです、だからどうする)
・「自分ならこうする」と言い切れるまで自分の頭で考え抜くことは
  「ポジションを取る」ための良い訓練になる

B 対上司・対経営者・・人間関係の「修羅場」を切り抜ける
・無理なものは無理と言う。一方で対案を提示すること。捨てられる勇
  気を持てば、結果的に捨てられない人材になれる
・判断軸とすべきは「事業の継続性や長期的な成長につながるか」で、
  最もダメなパターンは、自分の損得を判断軸にすること。その上で、
  自分が社長だったらどうするかを考え、それを自分の判断軸とすべき
・「自分ならこうする」とポジションを取らない限り、他人を批判する
  権利はない

C ミドルリーダーが陥る「チームの修羅場」
・後継者選びでの基準は「5年後、10年後、自社を発展させるために
  必要な能力を持っているか」であり、過去の栄光は二の次にすべき
・日本では「今年度の実績」に重きを置いて翌年の契約交渉が行われる
  が、大リーグでは「未来の活躍の可能性」を評価する。松井秀樹がワ
  ールドシリーズでMVPを取った翌年に契約を切られたのも、他の選
  手との契約を優先すべきと判断されたから。
・後継者選びにおいては「過去の実績」ではなく「未来の活躍の可能
  性」を評価すべきだ
・本来、業績に対しては報酬で報いるべきで、役職や地位とは分けて考
  えるべき
・人手不足での対応で問われるのは、仕事において何を大事にするかと
  ういう軸だ。
 お客様に満足して頂く事が仕事の軸ならば、無理をしてでも間に合わ
  せる、自分が残業をしてでもという選択肢はありえないのだ
・本当に優秀なMgrは「全て自分で抱え込む」人ではなく「誰の手を
  使ってでも結果を出す」「何が最適なのか、優先順位付けが明確にで
  きる」という人だ

◎RPA=ロボテック・プロセス・オートメーション
 ⇒CPUで行われる業務プロセスや作業を人に代わり自動化する技術

D あなたの人生を左右する「キャリアの修羅場」
・決められないから時間が足りなくなる。日常でも意思決定のスピード
  を鍛えるコツは「何でもいいよ」と「どうしようか」を絶対に言わな
  いで、些細な選択においても「自分はこう思う」とポジションを明確
  にして「素早く意思決定する」ことを習慣化すること

E リストラ、不正、顧客トラブル・・ある日突然起こる様々な「修羅
                                   場」
・クレームでは顧客への説明を迅速に行う事が重要。リカバリープラン
  については「現在善後策を検討しておりますので、対応が決まり次
  第、速やかに皆様にご報告します」とひとまず伝えておけば問題ない
・長年の取引先を切る場合、現状を包み隠さずに伝えた上で「廃業」と
  いう選択肢も考慮に入れるべきではないかとうい話をする。それが理
  にかなった話でもあり、相手に情をかけることにもなるから

◎ 木村氏曰く、仕事で悩んだ時、紙に書き出すことを習慣にしてい
   る。自分は今どんな状況に置かれているのか、それに対して何を感
   じているのか。何が自分にとって障害になっているのか。これらを
   書き出して言語化するだけでも、頭の中が整理され、精神的に楽に
   なる

・出向先で針のムシロ状態なら、目先の数字だけでなく「5年先、10
  年先の会社をどうしたいか」を語り、それに対して自分が積極的に関
  わる姿勢を見せるのだ。そうして徐々に信頼を勝ち取っていくことが
  が不可欠
・優秀で、かつどんな場所でも努力を怠らない人間のことは、やはり
  「誰かが見ている」ものだ
・リスクのないビジネスなど、今後は存在しないよりコロナ禍は「10
  0年に一度の疫病」、リーマンショックは「100年に一度の金融危
  機」東日本大震災は「100年に一度の大災害」と言われた。
・現在は、100年に一度の危機が10年に一度かそれ以上の頻度で起
  こるような時代なのだ
・冷静かつ客観的に「コロナ後に戻る需要」と「コロナが去っても戻ら
  ない需要」を見極める力が求められている


●● ピークパフォーマンス方程式 ●●
・何事も「自分はこう思う」という意思表示を明確に行うこと
・事実を伝える時は、事実、どうなりそうか、だからどうするの3つを
  セットで伝える
・判断軸は「事業の継続性や長期的な成長につながるか」だ。
 自分の損得で考えないこと
◎RPA=ロボテック・プロセス・オートメーション
⇒CPUで行われる業務プロセスや作業を人に代わり自動化する技術