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◎会計を学んで儲かるのか?
・「自分の行動は、自社の決算書のどの箇所に影響を与えるのか?」を理
解することが「動的な決算書」の本質だ。
・「利益を獲得する」ために必要な会計知識は、自社の決算書と自分の行
動の関係を知るための「動的な決算書」、つまり『決算書の動的な変
化』に関する知識だ。
・「決算書の動的な変化」を身に付けるために、覚えるべきは、たったひ
とつの「会計の公式」。
◎バズルの絵
・会計の公式(例)
資産 1,000 負債 500 ◎上半分が貸借対照表
資本 200
↑↓ 300
費用 700 収益 1,000 ◎下半分が損益計算書
・会計の世界には「資産」「負債」「資本」「収益」「費用」の5種類の要
素しかない。
・上半分が貸借対照表、下半分が損益計算書だが、利益を表す↑↓矢印は
簿記の教科書には出てこないが、この矢印を意識することで、「動的な
変化」が見えてくる。
◎会計ブロックを選ぶ3ステップ
・①一つ目の色を選ぶ
②一つ目の位置を決める
③二つ目の色を選ぶ
④二つ目を反対側に置く
・①その取引によって、選んだブロックが増える場合には、公式の定位置
と同じ側に、減る場合には定位置の反対側に置く。
・利益の矢印に変化が生じるのは損益計算書項目を含む組み合わせだけ。
貸借対照表項目同士の組合せの場合には、利益の矢印が変化することは
ない。
・覚えるべきこと
『資産が増えて利益が減ることはない』
『負債が増えて利益が増えることはない』
・「発生主義」とは、お金の支出がなくても、原因となる事象が発生した
時点で、「費用」を認識しなければならないこと。
◎虚妄のキャッシュフロー計算書
◆キャッシュフローは、企業の生死を決めるもの。経営上の重要度は利益
よりも上。したがって、組織の中で行動を選択する際に、キャッシュフ
ローを増加させることは、最も重要な指針。
・減価償却を理解する為の例え
200万円の自動車を買う場合、5年のったら1年あたり40万円、10年なら
20万円になると計算する。企業の設備投資も同じ考え方。
◎普通の人が普通に使う会計
・資産と費用の分かれ道
会計上、100万円の支出をしても、その対照が資産の場合には、利益に影
響を与えない。しかし、その対照が費用の場合には、100万円の利益が減
少する。
・本来、資産と費用は支出の内容によって決まるが、管理負荷を考慮し
て、少額の固定資産については資産ではなく、支出時の費用として処理
することが認められている。その際の判断基準が10万円。
・何故在庫を減らすのか?
①管理コスト
在庫を保管する限り、倉庫の賃借料、在庫管理者の人件費など管理コ
ストが発生する。
管理コストは概ね在庫料に比例する為、在庫を削減することで管理コ
ストを減少させる事が出来る
②資金コスト
仕入れた商品が販売されて回収されるまでのサイクルよりも仕入先へ
の支払いサイクルの方が短い
売掛金と商品在庫の合計額は、買掛金の残高よりも大きくなりその差
額分だけ資金が不足する。
この差額が運転資金。
運転資金の不足は、通常、銀行借入で補われる為、利息が発生する。
これが資金コスト。
・在庫が増加するということは、支出したキャッシュが回収されないまま
の状態になっているということ。よって在庫の増加分だけキャッシュフ
ローは減少する。
・機会損失を恐れて過剰在庫を放置しておくと、陳腐化リスクが増加する
だけでなく、機会損失を減らす為の努力さえも放棄されてしまう。この
マインドへの影響こそが、在庫の怖さなのだ。
・99%の人々が、各人の定められた業務範囲において1%、いや0.1%の
改善を続けられる組織の方が、1%の人々の能力に頼る組織よりも強い
筈だ。
・99%の人に必要なものは、自らの行動によって生じるひとつひとつの
会計ブロックの積み方を考える「会計意識」なのだ。
●● ピークパフォーマンス方程式 ●●
・上半分がBS、下半分がPLだが、利益を表す↑↓矢印は簿記の教科書
には出てこない。しかし、この矢印を意識することで、「動的な変化」
が見えてくる
・キャッシュフローは、企業の生死を決める。経営上の重要度は利益より
も上。行動を選択する際は、キャッシュフローを増加させることが最も
重要な指針。 |