ローマ法王に米を食べさせた男

  高野 誠鮮(じょうせん)  投稿日:2014年 4月 6日(日)06時10分6秒
  
   副題:過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか?

当著は、平成進化論で鮒谷氏が一押しをしており、すぐに読みたいと思い購入した。先ずは、高野氏の功績をざっと記した上で、気になるフレーズを残しておく。。

皆さんは、高野誠鮮という名前をきいたことがありますか。
スーパー公務員として有名な方。

何をしたか・・物凄くいろんなことをした方だが、若い頃にテレビの構成作家で『11PM』などを手がけた後、家業の寺を継ぐため29歳の時に人口2万3千人の石川県羽咋市役所臨時職員になった。
臨時職員は給料が65,000円でありながら、NASAから本物のロケット等を買い付けて、宇宙博物館を造り、話題になる。

5年後に正規職員となり、10年前に”限界集落”の石川県羽咋市の神子原地区を、年間予算60万円で、わずか4年間で立ち直らせた。
その時にしたことが・・神子原地区の米をローマ法王に献上したり、『奇跡のりんご』のりんご農家で有名な木村秋則氏と手を組んで自然栽培の農産物つくり全国のモデルケースとなったりしている。

特に・・この方が、UFOでまちづくりを始めたとき、レーガン、サッチャー、ローマ法王など世界のVIPに手紙をだす。無駄だとおもうが・・45%返事がきた。
出来ないと思って何もしないより、とにかくやってみることが大事。
「可能性の無視は、最大の悪策である。」1%でも可能性があるなら・徹底的にやってみることというのが高野氏の学びであった。

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・最近の会社員は公務員化している。失敗することを恐れて初めの一歩を踏み出せないでいる。 そして誰も責任を取りたがらない。考えているだけではだめで、行動することが大切。
・市長になんかはなりたくない。現場でいろいろなことをやるのが楽しい。
・いつまでもへこんでいないで仕事をやろう、そう自分に言い聞かせた。

・なんで役人は給料をもらっているのに、なんの策も施してこなかったのか?
・役人達は、「あれやってきた、これやってきた」と言う。表面的なことはやっているが、根本から変えることは何もしていない。対処療法ばかりで、根本治療は全然やっていない。
・戦後に日本には哲学があった。敗戦した国を何とかして元に戻そうとういう気概があった。今は殆どない。たいていが、上司の顔色を見て仕事をしている。現場をみていない、ほとんど。だからとんちんかんなことをやるのだ。

・マイナス面をいかにプラスにするか、全てをそのように発想するように努めた。
・電球が切れたのと同じで、いくら会議をしても何冊も計画書を作っても明るくならない。誰かがはしごをかけて電球を取り替える作業をしないとダメなのだ。
・人は自分以外のもののせいにして、出来ない理由を探したがる。出来ないと人があきらめていることをやるのが楽しい。燃える。
・どうしたら人は動くのかと考えると、まず自分がやってみせて、今度は相手にやってもらって、納得してもらわないと人は動かない。

・路線変更を迫られた。そんな時は次から次へと考える。何かをやる時は、最低でも3つは考える。
・勝手に自主規制をして何もアクションを起こさないのは自分のやり方ではない。
 『可能性の無視は、最大の悪作です』
・やりもしないのに、皆あきらめている。「可能性の無視は、最大の悪作だと強く思っている」出来ない理由は一切考えないで、やれることは全部やってみた。

◇不安な人は必ず、失敗した時のことを先に言う。でも、失敗すれば、起き上がればいいだけのことじゃないか。「売れなければどうするんだ?」「売るように努力するだけのこと!」「客が来ないときはどうする?」「客をつれてくるようにすればいいだけじゃないか!」
・これは初めて補助輪をつけて自転車に乗った子供みたいなものだ。乗りたい子は怪我してもいいから乗ろうとする。何度ひっくり返っても。けれど自信がない子は、1回ひっくりかえるとえーん、もう乗れない」になる。
・何事も身体をつかって経験しないとわからない。論議だけで動けるならば、人間の存在なんて首から上だけで十分なのだ。自転車の乗り方をわかっていても、実際乗らないと乗れない。

・何かをやろうとする時は、情報収集が非常に大事になってくる。よく調べないと何もできないのは、テレビの構成作家時代に身にしみて覚えたこと。
・自分達が町にとって必要な人間なのかどうか決めるのは自分達の行動なのだ。
・人の本質は人格なのだ。目に見えない「心」が立派だから、その人は立派なのだ。だったら「心おこし」をやってみようと決まった。
・出来ないと思って何もしないよりも、とにかくやってみることが大切。「可能性の無視は、最大の悪作」。とにかく1%でも可能性があるなら、徹底的にやってみること。最大の悪作は、やりもしないうちから、絶対できないと思い込むことだ。

・自然栽培の見方は、害虫も生態系の1つというもの。
・概念として、地球上に存在するものの中には不要なものがあるという考え方ではなく、すべて必要なものだから不要なものはないという考え方なのだ。
◇「山川草木悉有仏性(さんせんそうもくしつうぶっしょう)」という仏教思想に近くなる。生きとし生けるもの、どんなに悪いような昆虫や動物であっても、実は生まれてくる理由はちゃんとあるし、存在意義があるのだ。
・地球上にはよけいな生物は1つもいない。すべての生き物には仏性があって、余計なものは1つもないと説く仏教の言葉が、自然に身体に入ってきた。

◇失敗を怖がっていたら何も出来ない。立派な企画書をいくら作っても何も進まない。実行あるのみ!何かをやるんだったら、徹底的にやればいい。中途半端でやめようと思うからダメなのだ。
・「あー、ぼくの人生はダメだ」なんて嘆く人がいるが、「何をちっちゃなこを言っているんだ」と思ってしまう。
◇たとえ閉塞感があって真っ暗で、四面楚歌という状況でも、上を向いたら上が開いているものだ。どこからか光が差すところがあるはずだ。身体は有限だけど頭の中は無限なのだ。

・公務員には3つしかいないと思う。いてもいなくてもいい公務員、いちゃ困る公務員、いなくちゃならない公務員、それを選んでいるのは、結局、本人なのだ。
・民間企業では自分がもらっている給料の3倍以上の仕事をしている。

◇役人は、文書を作るのが仕事でなく、本当に課題を解決し、変えるための行動や実行する力を求められている。


◆◆ ピークパフォーマンス方程式 ◆◆
可能性の無視は、最大の悪策。失敗すれば、起き上がればいい!行動することが大切。「山川草木悉有仏性(さんせんそうもくしつうぶっしょう)」生きとし生けるものには全て存在意義がある。