ビジョナリーカンパニー②飛躍の法則

  ジェームズ・C・コリンズ  投稿日:2008年 7月29日(火)23時00分10秒
 

  
 
人生の成功を図る究極の基準は、自分に対する配偶者の好意と敬意が年とともに深まっているかどうか?である。

ビジョナリー・カンパニーとは「永続する偉大な企業」のこと。
良い企業は、どうすれば偉大な企業になれるのか。そして、どの組織でも、どの時代でも適用できる普遍的な答えは何か?

①第五水準のリーダーシップ
・個人としての謙虚さと、職業人としての意思の強さを合わせ持つ。
②最初に人を選び、その後に目標を選ぶ
・最初に適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろし、適切な人 
  がそれぞれにふさわしい席に座ってから、どこに向かうべきかを決めて
  いる。
・適切な人材こそがもっとも重要な資産なのである。
③厳しい現実を直視する(だが、勝利への確信は失わない)
④針鼠の概念(3つの円の中の単純さ)
・情熱を持ち取組めるか、経済的原動力になるか、世界一になれる部分か
⑤規律の文化
・規律ある人材に恵まれていれば、階層組織は不要である。
⑥促進剤としての技術
⑦弾み車と悪循環
・正しい方向に押し続けていれば、いずれ突破段階に入る。
・最後には勝てる確信があれば、何年かかろうとも準備段階を切り抜けら
  れる。
・個人の勉強も同じだが、最終結果がどんなに劇的であっても、偉大な企
  業への飛躍が一気に達成されることはない。決定的な行動、壮大な計
  画、画期的な技術革新、たった一つの幸運、魔法の瞬間といったものは
  無い。

ビジネスでも人生でも、完全な失敗以外でもっとも危険なのは、成功を収めているが、何故、成功したのかが分かっていない状態である。

どういう人物なのかを知るために、これまでの人生でくだした決定の理由を質問すると良い。その答えで、基本的な価値観は解る。

経営の不変の法則・・パッカードの法則(ヒューレットパッカードの創業者からの学び)
成長を担う適切な人材を集めることよりも早いペースで売上を増やし続けながら、偉大な企業になることは出来ない。

人を入れ替えるべきか迷った時はどう考えればよいか?
①その人を採用すると考えた場合、もう一度採用するだろうか?
②その人が退職すると言ったなら、困るか、困らないか?

どういう人が「適切な人材」なのかは、専門知識や学歴や業界経験よりも、性格と基礎的能力によって決まる。

ストックデールの逆説
ベトナム戦争の最盛期に捕虜収容所で、最高位のアメリカ軍人であったストックデール将軍の話。
ストックデールに「どういう人たちは、耐えられなかったか?」を聞いてみた。
「それは、楽観主義者。クリスマスまでには釈放されると考える。クリスマスが過ぎると復活祭までにと考える。復活祭が終わると感謝祭、そして又クリスマス。失望が重なり死んでいく」

きわめて重要な教訓は「自分が置かれている現実の中で最も厳しい事実を直視することと、最後には必ず勝つと言う確信を失わないこと」