調査日誌113日目 -標葉氏旧臣後裔である熊川明への鈴木松五郎書状- | 『大字誌 浪江町○○』調査日誌

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2024年2月22日。

 

西村慎太郎です。

標葉氏の顕彰運動について、諸史料(補足。「史料」は文字資料のことを指します。具体的には古文書などの紙媒体の文字資料です)から検討しています。

 

調査をさせて頂いた浪江町大字川添鈴木家文書には昭和8年(1933)標葉氏顕彰運動の貴重な古文書を所蔵していらっしゃるので、ご許可を頂き、翻刻を分析を提示してみたいと思います。その古文書とは「清隆公旧碑再興関係並旧家臣系往復書簡綴」(昭和8年11月)です。

 

次の古文書は昭和9年3月10日付熊川明宛鈴木松五郎書状下書です。熊川明は相馬郡飯豊村馬場野(現在の相馬市馬場野)の人物です。

 

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拝啓
三月八日付御回答相成候本問題ハ兎角千歳一遇の出来事にして、愚生を始として、各発起ニ相諮り候處、非常なる好意の下に皆々様ニ於而御賛同被下、地方有志の寄附を仰き候處、之亦各位ニ於而も別段の同情相成、意外ニも含之處、四百円余の御寄附が出来まして、仕事は愈々拡大ニなりまして、少々工費ニ不足を告けたる様な次第、目下の場合、旧標葉全町村長を賛助としてキフヲ御願ました處、之れ又御賛同真宜敷を得まして、相当出来ましたが、付ては旧家臣ニ関係深ひ御方は此際是非御賛同を仰き、又少なくとも恐縮なから五円以上拾円位の處、御願度所存ニ有之候、何れ此際は重なる家臣、名誉〈ママ〉町村長を網羅して、紀念碑ニ調刻、旧公を慰め度処存ニ御座候、出来上り候上ハ地方の一名所ともなることゝ思われます、落成法要会ハ四月上旬頃と思はれます、石工ハ三十日以前より着手、勘要其当日は改めて御案内申上候間、其節は是非御参拝被下度願上候、先つは御回答迄、草々
別紙主意書・予算書差上候間、御一覧済の上ハ一應当方へ御戻シ願上候、
  三月十日
 熊川明様

 

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今日は打ち込んだだけで時間切れ😅

下書きなんで、ちょっとくずし字が激しいww