精神病・精神障害・発達障害の方への基本情報 (明石市・加古川市・播磨町・稲美町の精神疾患・精神障害の方の支援施設 波の家) -2ページ目

精神病・精神障害・発達障害の方への基本情報 (明石市・加古川市・播磨町・稲美町の精神疾患・精神障害の方の支援施設 波の家)

精神疾患になってしまう事によって、さまざまな困難がともないます。
そういう方向けに、少しでもお役に立てるような福祉制度や、さまざまな支援について、少しずつご紹介していこうと思います。


ここでは、広い意味ではなく、



社協などのやっている、「権利擁護サービス」について説明します。



精神疾患の方の中には、



金銭感覚がちゃんとできない人がいます。



「パァ~っと使っちゃう人」です。



それに、メンドーな役所の手続きの苦手な人がいます。



そういう人たちに対して、ある程度金銭の管理なんかもしてくれるというのが



このサービスです。



通常は、地域の社会福祉協議会が担当しています。



基本は、ご本人との契約になりますし、



費用もかかったり、かからなかったり(生活保護の方はかかりません)します。



ウチの施設でも、かなりの方がこのサービスを使われていて、



社協の方が、ほぼ毎週来られています。



生活保護の方なら、費用もいらないので、



ウチでは、今までに「メチャやっていた人」には



このサービスの利用をおすすめしています。







これも、実際、意外なほどよく相談されるんです。



精神科にかかってるが、「保険に入りたい」と・・・。



告知義務があるので、ウソをつかない限り、まず無理。



(微妙なハナシをいうと、これも時効というのがあるので・・・



けど、やっぱり決してウソや不正はダメです。)



そんな時、私がよくご紹介するのは、



コープ共済の「たすけあい」1,000円コース。 (URLはココ)



これなら、告知は実質必要ありません。



実は、これは私の息子も加入しています。



入れる保険が、これしかなかったので・・・。



ご参考までに。






精神疾患の方でも、



希望すればさまざまな福祉サービスが利用できます。



大きく分けると



・通所系



・入所系



・居宅系



の3つ。



ウチは通所系、文字通り日中通って頂く施設を、いくつかやっています。



通所系は、最近施設も増えた事もあり、



わりと利用しやすいサービスです。



逆に、必要があっても、なかなか利用しにくいのが



入所系と、居宅系です。



特に、精神の方の入所系は、本当に数が限られています。



また、居宅。つまりおうちに来てもらって、掃除をしてもらったり、



ご飯を作ってもらったり・・・。



希望される方も多いし、



本来なら、事業所も多く、使いやすいサービスのはずなんですが、



実際は、精神系の訪問サービスはやってくれる事業所が、



ものすごく少ないのが現状です。



これだけ、居宅系の事業所がありながら、



ウチでも、相談された時、ご紹介できるのは、



正直、3ヶ所位です。



日頃から、使える事業所を見つけるのも重要だと思います。





我々のような現場で働いていると、



この「住む所」を一緒に探すという事が、



皆さんが思っている以上に、多いんです。



ただ、フツーに探しても、



そもそも「保証人もない」「家族・親族・友人、誰も頼る人もいない」



「もちろん、お金もない」



そんな、ないないづくしの人の住む所を探すのは、



困難きわまることがあります。


本当に困っている人の場合、



生保でお金をもってくれるケースもありますが、


それでも「保証人なし」は厳しい。



貸してくれる人がいない。



そういう場合は、保証会社を通して申し込むことになりますが、



この保証会社も、わりと厳しい所と、そうでない所があります。



ただ、避けて通れないのは、保証会社であっても、



「何かあった時の緊急連絡先」は、必ず求められます。



これすら、ない人もいます。



こういう時は、やむをえず、ウチが連絡先になっている



(ある程度、信用のおける人だけです)場合もあります。



つい最近も、ウチが緊急先になっている人が、失そうしてしまって、



いい迷惑でした。



それと、住む所に関しては、ある意味特殊な条件で探すわけですから、



日頃から付き合いのある、不動産屋さんなんかいないと、



なかなか真剣には動いてくれません。



ウチの場合、明石で一社・加古川で一社、



よく動いてくれる不動産屋さんにお願いしています。






意外と知られないのが、これ。



20才までの精神障害の方がいる世帯に、支給されます。



20才前に支給される手当には、



この特別児童扶養手当と、児童福祉手当の2種類があるのですが、



児童福祉手当の方は、より重度、



特に、身体障害・知的障害の方が中心ですので、



精神系の場合は、これを申請しても、実際は難しいです。



ただ、特別児童扶養手当は、充分、もらえる可能性がありますので、



一度、ドクターに聞いてみて下さい。



金額は、1級で、月、約5万円。2級で、月、34,000円位です。





カンタンに言うと、



「本来、既に障害年金をもらえる状態であったにも関わらず、



今まで申請してなかったから、過去の分もさかのぼって、ちょうだい。」



というのが、この制度。



最大、5年前までさかのぼれるので、



人によってはびっくりする位の金額になる事もあります。



実際、ウチの関わったケースでも、



数百万円の金額を請求したケースもあります。



その際は、障害認定日(通常、初診日から1年半より前)の



状態を書いた診断書。



現在の状態を書いた、診断書。



の2通が必要になります。



人によっては、多額の一時金をもらえることがあるので、



慎重に対応して下さいね。





高額療養費制度は、非常によく知られた制度なので、



今さら詳しくは説明しません。



ネットで調べれば、山のように出てくると思いますし・・・。



カンタンにいうと、



入院等で医療費がばく大になった場合、



一旦支払っても、後で払い戻されるという制度です。



ただ、私からお知らせしたいのは、



世帯分離をうまく使う事で、



高額療養費の減度額を大きく下げれるという事です。



つまり、例えば息子さんが精神科病院に長く入院している。



当然、入院の場合は自立支援医療は使えません。



そうなると、高額療養費で払い戻してもらう事になりますが、



当然、お父さんの収入をもとに、



高額療養費の自己負担減度額が決まってしまっており、



収入の多い方なら、15万円です。



逆に、世帯分離してしまえば、



そもそも、息子さんには収入がないので、



低所得世帯の 35,400円に該当します。



高額療養費制度と、世帯分離を、うまく組み合わせれば、



大幅に支出減が可能になります。






精神疾患の方が、ある程度よくなってきたら、



当然、「働く事」が課題になってくると思われます。



そこで、一番問題となるのが



「オープン」(自分が病気であった、あるいはあることを正直に話す)



にするのか



「クローズ」(自分の病気のことは全てかくす)



にするのか、という大きな問題があると思います。



それぞれ、メリット・デメリットがありますが、



私共では、基本「クローズ」。



何だかんだといっても、未だに偏見はあります。



伝える必要はありません。



リレキ書に空白があるなら、



親の介護とか、家事の手伝いとか、何とでも書けます。



基本はクローズを原則として、



はじめは週に数時間・数日のアルバイトから始めて、



少しずつ自信をつけて、ステップアップしていくのをおすすめしています。



但し、例外的に、手帳を持たれている方なら、障害者枠



(会社は、一定の割合で障害者の雇用が義務付けられています。



但し、正直、知的・身体の障害に比べて、



精神の方はハードルが高いです。)を使って、



働き口を探すことも、選択にはあります。



何にしても、一番大切なのは、あせらないこと。



あせればあせるほど、治る病気も治らなくなります。








所者の方によく相談を受けるのが、

「手帳」「障害年金」の事。




「申請したほうがいいのか、しない方がいいのか?」と聞かれれば、



「申請しない理由が見つからない」



まず、とりあえずデメリットはなんだろう?


よく勘違いされているのが、


「周りの人に知られる」


「就職が出来ない」


「結婚が出来ない」等々・・・




まず、「周りの人に知られる」というのは、


自分がしゃべらない限りわかるはずがない。



なぜなら、こういったことは最高レベルの個人情報であり、


我々のような施設でも、


市や保健所に照会しても決して教えてはくれないし、


もちろん、我々自身も守秘義務が課せられているので、


決して外部に洩らしてはいけない事になっている。



また、就職や結婚についても、


まず企業には一定の割合で、障害者の雇用が義務つけられている。


職安なんかでも、手帳を持っていれば別枠で対応してくれる。


つまり、就職はしやすいのだ。



それに、もし手帳や年金を必要ないと思うようになったら、


次に更新しなければ良い。


手帳なら2年毎。


年金なら病気の種類にもよるが1~3年。


更新しなければ自動的に資格を喪失する。



それでは、メリットはどういうものがあるだろう?


数え上げれば、きりがない。


まず、経済的に基礎年金だけでも、


1級なら 年約100万円、


2級なら80万円支給される。


年金保険料の支払いも免除される。



まして、扶養家族がいたり、発症が厚生年金加入時であれば、


額はどんどん加算される。


うちの通所の方でも、最高で200万近くもらわれている方もいる。



それに、厚生年金加入時に初診日があれば、


たまたま1ヶ月しか加入してなくても


3級であっても、年間約60万円は支給される。




その他にも、手帳を持っていれば携帯の料金が半額になったり、


税制面でも優遇されていたり、マル優も使えるし、


手帳の等級にもよるが、医療費もほぼただみたいになる。



「お金はないより、あった方がいい」


私の言っている事は間違っているだろうか?


うちの通所者の方で、今まで何人も、メリットを説明し、


申請の手伝いをしてきた。


最初かなり抵抗を感じられていたようだが、いざ認定されると


「なぜ今まで申請しなかったのか?」


「本来もらわれるべきお金ももらわず莫大な損をしていた」


と後悔されている。


それに、勘違いされている方も多いが、


申請や認定は、それほど難しいものではない。


極端な事を言うと、診断書一枚で決まってしまうのだ。



一般的に1年半以上の通院歴があり、精神病の病態を示していて、


ある程度、お医者さんも理解のある方で、


ちゃんと通院もしていればたいがいは協力してくれる。




それと、現在申請の予定はなくても、絶対にしておいてほしいのは、


若い人で、年金支払いの減免や猶予の申請をしていない場合は


必ずやっておいてほしい。


将来、いざ障害年金の申請をしようと思っても、


年金が不払いで減免や猶予措置の申請もしていなければ


どうしようもない。



基本、前年度の所得が低ければ、全額減免も可能であるし、


仮に家族の収入で引っかかってしまったら、


世帯分離という手もある。



また、10代で発症し、1年半以上通院歴があれば、


20才になった時点で基礎年金の対象になるので、


1円も年金を納めていない人でも、障害年金の申請は出来る。



何にしろ、もし年金や手帳についてわからない事があれば、


直接私に相談してください。


最近では、インターネット上で年金の申請を代行してくれる所も多くあるが、


かなりの金額はボッタくられる。


私なら1円もかかりません。




それと、年金申請の場合、


同じような症状を示していても


申請できる病気とそうでない病気があります。


簡単に言うと、精神病の病態を示していれば申請は出来ますが、


本人がどんなに苦痛を伴っていても、


パーソナリティ系や神経症での申請は難しいので、


一度そういった事も含めて相談してみて下さい。



メンバーさんから教えてもらったサイトサゲサゲ↓



あなたが本物の患者なら ←ここからも開くことが出来ます。



URLは


http://kokoro.squares.net/jiritsustd.html



「あなたがニセ医者になるなら、精神科医になるのがいい」




━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─



これはかなり微妙だし、考えさせられる。




かなり遠回しだが、



この人は精神科医でありながら、



ある種の精神科医を全否定している。



僕も同意見。



いい医者とは、病気を治してくれるのがいい医者であり、



いい人が、いい医者とは限らないと思う。