東京ドームの余韻がまだ残っているうちに、私が観た四大世界戦を4位~1位へと順に振り返って行きたいと思います。
第4位
ジェイソンモロニーVS武居由樹
観ていて一番身が入らないというか、私的にはあまり興味をそそられないカードでした。
というのもモロニーのボクシングが平均値にまとまり過ぎて面白味がなく、パンチ(試合としても)が無いからです。
実際試合の方も、武居の動きを捉えようとなにか
「これはどうしたものかねえ‥」
と、老人が考え事をしているかの様にまごつきながらラウンドを重ねるというモロニーにとって宜しくない展開。
ようやく閃いた!のか、武居を捕らえてあと一歩で…というところで試合終了。
しかし時すでに遅く、そのままタイトルを持って行かれました。
余談ですが井上がネリを撃破したあとに現れたサムグットマン。
この選手もモロニー同様インパクトがありません。
「こいつかー!対戦する時間の無駄やなあ」
ってなもんです。
なんで井上の対戦相手ってああいうその辺の好青年みたいな選手が多いんですかね?
話を戻しまして‥
これによって日本人4人で世界バンタム級タイトルを独占という快挙(なのか?)を実現。
そして日本で誕生した世界チャンピオン、武居で100人目だそうです。
辰吉の時代でまだ30人位だったので、あの連敗記録の時代から後に70人も出て来たのか…
1991年から2024年まで33年。
年間で平均2.1人の世界王者が誕生している計算になりますが、100人のうち半数はここ20年位じゃないですか?
そしていま現役の世界チャンピオン、何人居ますか?10人になったのかな?
そんな現代のチャンピオンは気の毒だな。と思う事があります。
数が多くなり過ぎて稀少価値がなくなり、観ている側の記憶に長くとどまりにくくなっている。
例えばここ10年位で言えば “ボンバー” 三浦隆司というチャンピオンが居ましたが、三浦は激闘が多く、ボクシングファン以外の人が観ても分かりやすいスタイルで、もっと世間に評価されていい選手でした。
1980年代に現れていたら大人気のスターになっていたと思います。
しかしそんな三浦でさえ、私の記憶からは薄れつつあります。
アメリカにも渡りあれだけの死闘を演じたにも関わらず。
観ているその瞬間は興奮し感激したりもするのですが、5年10年と過ぎると忘れてしまう‥
追う数が多いとどうしてもそうなって行きますね。
そういう意味でも実績と記憶がリンクしない現代のチャンピオンは気の毒だと思うのです。
業界自身が井上推しばかりですから専門誌で表紙にもなれませんしね。ホントに可哀想です。
武居も正直まったくインパクトの無い王座奪取だったので、例えばこのあと同級の誰かと統一戦をするのか?あるいは那須川天心の挑戦を受けるのか?
はたまた凡庸なランカー相手の防衛戦で井上のバーターで終わるのか?
記憶に残るのに求められるハードルは高いですが、
節目の王者ですから頑張って欲しいですね。
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