昨日は我が家の子供の小学校卒業式。



これ以上ないという快晴の中で行われた式でした。

ひとりひとり名前を呼ばれ証書を受け取り、壇上で将来の夢を語る子供たちの姿をみて涙があふれて来ました。


彼らのその純粋な想いや夢が、どうかギスギスした社会や心無い大人に折られる様な事にならない世の中になって欲しい。

と綺麗事抜きにしみじみ思わせられました。


そしてちょうど小学校入学式の直前に寝たきりとなったうちの奥さんとの六年間とも重なり、いろんな事も思い出されました。



そんな卒業式を終えホッとして気が抜けた私は、

早朝から始まるイタリアからのアベマボクシング中継に起きられず 笑

ハッ!と目覚めたのは7時前。セミファイナル女子ボクシングの終盤でした。



眠気まなこで迎えたマイケルマグネッシVS力石政法のWBCシルバー・スーパーフェザー級タイトルマッチ。



久々に背筋が寒くなりました・ ・ ・



絶対脚を使わせまい!という強い意図を感じる滅茶苦茶小さなリング。



懐かしささえ感じる露骨なレフェリング。



この汚なさ、よく分からないイタリアという敵地での得体の知れない怖さ。




これがボクシングですよ 笑




そしてこの汚なさと怖さを自分の意思と力で撃ち破った力石!!!



序盤は王者マグネッシの圧力のなかでポイントを取られつつもいいパンチを当てていた力石でしたが、中盤から終盤ワンツーのワンしか出なくなり相手の勢いを止められずジリ貧になる‥


といういつもの日本人挑戦者敗退のパターンにハマりつつあったなかで私も、



「力石よ。お前もやっぱり駄目か‥ 

まったく日本の挑戦者というのは海外へ行くと本当にこればかりだな‥」



と正直思いました。




そして最終12ラウンド。



再三のダウンもスリップとされ、攻めればブレイクで時間稼ぎされ‥と、ファンマルチンコッジVS平仲明信もこんなだったのか?

第二のコッジ平仲やファメション原田の様になるのか?



と強くよぎった中でのストップ勝ち!



これは本当に凄いし、そして日本の国際試合が普段いかに綺麗に整ったところで行われているのかをひしひしと感じさせられました。



その象徴があのストップの遅さですが、マグネッシの受けたダメージを考えれば、あんなに引っ張るのは選手としてどころか生命の危機につながってもおかしくなかった。


それでも自国のプロモーターとヒーローの為には意地でも結末を引き延ばすやり方は、古くから見られた見慣れた海外ボクシングであり敵地日常の光景でした。



それは最近の

「クリーンで美しく、勝つのが当たり前にお膳立てされたボクシング」



にドップリ浸かり慣れ切っていた私達日本のファンがすっかり忘れていた勝つ事の難しさやボクシングの怖さを思い知らされた闘いでした。



やっぱりボクシングってクリーンじゃないんですよ周囲が。時には選手も。

でもこれがボクシングの面白さなんです。



力石とマグネッシ、忘れていた凄味を知らしめてくれました。