みなさん。いまのボクシング、面白いですか?



いきなりなかなかの質問ですが、いま現在ブログを書くほどに観ているファンは相当熱心なファンの筈なので、大半は面白いに決まってるだろゴルァ(´д`)!と答えるのではないかと思って居ます。



ではオマエはどうなの?と聴かれますと、


「それなりに面白い。でも、本当にこれでいいの」?


と答えるでしょう。



日ごろ皮肉や文句ばかり言っていますが、なんやかんやこれまで37年間一度も途絶える事なく観続けて来れたというのは、魅力や面白さが無いと惰性だけでは続かなかったと思います。



私は長いファンですが、業界の内側の話には詳しくありません。


ですのでボクシングへのアプローチ的には、テレビで世界タイトルマッチだけを観ている人と大差無いと思います(地上波撤退でこういうライト層が消えたのは本当に痛恨事)。


そんな私が何に対してこれでいいの?と疑問に思っているか?



現在の日本ボクシング界。

井上尚弥という、ニックネームどおりのイメージでファンと業界に称賛され続けているチャンピオンが君臨しています。


激烈な試合でファンを沸かせる寺地拳四朗。

そしてこれに続こうとしている中谷潤人。

魅力的なキャラクターを持つ優大 & 銀次朗の重岡ブラザース。


重鎮井岡一翔がいまだ健在で、

井上拓真とユーリ阿久井。

知名度ではNo.1と言っていい那須川天心。

さらに続々とデビューするアマチュアエリートの選手群…



一見豪華絢爛な黄金時代を迎えているかの様にボクシングファンは感じているのではないでしょうか。


でも本当に黄金時代なのでしょうか?

だとしてもこれ、いつまで続くのかな?



私はそう感じるのです。



もう5年ほど前ですが、一時期村田諒太がダゾーンと契約した事があります。

その時の会見で村田が言っていたのが、自分がダゾーンに出る事によって日本のボクシング界にお金が流れる様になれば…

という様な事を言っていたと思います。


ファイトマネーでは生活もままならない選手が潤える様になる為に‥という感じで。


しかしその村田もたしかVSロブ・ブラント初戦の一試合だけでフジテレビ→Amazon primeにくら替えし、その後のダゾーンが村田以外の日本人選手を推したかというとそうではなく‥


今となってはダゾーンのあれは何だったのか?

という位無かった事、忘れられた事的な状況になっています。


つまりどういう事かと言えば、ダゾーンにとって村田諒太という選手に価値があっただけで、日本のボクシングというコンテンツに価値を見出だしていなかった。という事ではないでしょうか。


もちろん村田がダゾーン初戦でブラントに蹴躓いて出鼻を挫かれたのが大きかったのでしょうが、結局それっきりになったのはそういう事かと。



村田諒太の大義名分は建前の綺麗事のまま消えてしまいました。


で、現在ですが、その村田諒太の遺産というか、

帝拳の新しいドル箱として期待の那須川天心。

そのバーターとして(悲しいですがこれが現実かと)

寺地や中谷が中継されているという状況だと私は思っています。


おそらくAmazon primeは天心が世界チャンピオンになるまでは中継すると思いますが、それ以降になると不透明。

むしろ天心自体が期待ほどの盛り上がりを見せていない現実を考えるとそれすら楽観的希望かも知れません。


ジムも先を見越してアマチュアエリートを次々とスカウトしていますが、正直どれも似たり寄ったり。大した一枚看板になりそうな選手は居ない様に感じます。


井上も同様だと思います。

5年後、10年後、居なくなったあと何が残るのか?


その井上すら残念ながらファンが絶賛している程の爆発的カリスマ性はありません。


私は歴史上これ程ファンと一般人の温度差を感じるボクサーは居ないと思っています。

そして私自身がどちらかと言えばファンより一般人の目線で井上を見ています。



つまり井上にもファンが思っている程には業界を押し上げる力は無い、と。

結局井上にしても村田にしても「個人」なんです。



そういう意味でも私は亀田興毅プロデュースのアベマTV3150ファイトにはとても注目しています。

ある意味最後の希望と言っても良いかも知れません。


3150が帝拳や大橋と大きく違う所は、選手個人でなくボクシングというパッケージで売り出そうとしている点です。


亀田の現役時代のイメージで拒絶反応を起こすファンも多いですが(かくいう私も現役時代は大嫌いでした)、いま亀田ほどボクシングの新しい道を誰にでも分かりやすく具体的にファンへ示している人間は居ません。


3150の中継を一度でも真剣に観れば分かりますが、予備知識なしでも対戦する選手が何者かがとても分かりやすいのです。

だから感情移入しやすく、つまりボクシングの面白さを理解してもらう事が出来る。



これはもっと他の関係者は注目して参考にした方が良い。いや本当に。


ただやはりこれもアベマがいつまで放映してくれるか?

アベマが撤退したらいよいよマニアだけの小さな世界になって行くのではないでしょうか?

そうなると5年後10年後のボクシングは帝拳VS大橋の大学みたいな団体対抗戦が主流になり、身内だけの発表会になるのではないか?


と私はひそかな危機感を持っています。

 


この予測がまったくの取り越し苦労に終わり、

真実のボクシング黄金時代が来ればファンとして最高なのですが。