先制して常にリードを保ちながら、最後の最後でサヨナラ負けとなってしまうというのは思っていた以上にダメージが残る敗戦であったと思う。

 

初回に3連打で先制しながら、その1点しか取れなかった事で相手に勢いを与えてしまったように思うし、3点リードした場面では九里投手が0割台の岩田選手にヒットを打たれ、1割台の赤羽選手に被弾という打たれ方。

赤羽選手が低めを全て弾き返しているという形を見ると、石原捕手の攻め方が悪いように私には見えたが、首脳陣はどうこの結果を受け止めたかだろう。

3回までの九里投手を見ればシュートは1球も投げ切れず、ストレートに力はなくスライダーやカットボールなどでかわす投球に終始しており、とても長いイニングを投げれるように見えなかった。

前回3回までにKOされてから1週間、厳しい言葉を言うけども「この1週間何を修正したのか今日の投球からは何も感じ取れなかった」という思いでしかない。

来週日曜日は代わりは遠藤投手に託して、九里投手は再来週の9連戦のラストに戻って来てもらうルートで、一度抹消をすべきであると思った。

 

4回表で先頭の石原捕手が出た時に堂林選手にバントをさせて、九里投手に代打というのを私は浮かんだわけであるがそういう動きはなく、5回に山田選手にホームラン打たれて追いつかれた後の6回に坂倉選手のホームランで勝ち越した後でもすぐに九里投手を交代出来たのだが、最後まで行かせて結果打たれて即交代と後手後手に回った。

 

その後の塹江投手以降、救援陣が何とか無失点で耐えていたが、坂倉選手のホームラン以降はカープの出塁はなく防戦一方に追い込まれていた。

最終回に1アウトから石原捕手が内野安打で出た時に、私は羽月選手を代走に送り大盛選手にバントをさせて、ベンチ入りしていた代打野間選手で追加点を取りに行くと思っていたのだが、そういう動きもなく、代打は7月ノーヒットの松山選手で大盛選手同様に3球三振の酷さであった。

 

栗林投手も7月は安定感を欠いており、さらにオールスターでも大炎上という状況を加味したら、経験豊富な會澤捕手を使うべきであった。

だが新井監督は攻めの起用と言いながらもそういう選択をしなかった。

 

そして前回の金曜日同様に早打ちで来ているヤクルトに対して、あっさり初球を打ち返されて出塁されると、エンドランで12塁。

バントで1アウト23塁と少ない球数でどんどん追い込まれた。

中村捕手との勝負を選択して3ボール1ストライクまで行くが、そこからフォークとカーブで三振に仕留めて2アウトにした所は数少ない良い判断であった。

 

2アウトなので内野は定位置に下がるし長岡選手との勝負は妥当であるのだが、打たせるべきはゴロである。

と考えるとストレートで詰まらせるか、中村捕手の時に良い所で落ちていたカーブかの2択の選択だと私は思ったし、それを打ち返されたら仕方ないと思ったが、石原捕手が選んだのは制球に苦しんでいたフォークであった。

 

落ちなければ半速球になりやすく長打になるのはフォークとスライダーであるが、その球を最初の球に選択してしまうというのは、初球から振って来るから空振りさせたいという考えなのだろうが、今日の栗林投手はフォークがコントロール出来ていなかった。

會澤捕手であれば間違いなくカーブを選択したと思う。

その辺りの石原捕手の判断が大きなミスだったと思うし、打った瞬間サヨナラゾーンであった。

 

6回表の坂倉捕手のホームラン以降、こちらはたった1本の内野安打のみ。

相手は3安打2四球で5出塁と完全に相手のペースになっていた。

それを踏まえても経験値のある會澤捕手で落ち着かせる必要があった状況で、外野には守備固めを8回に起用しながら捕手は最後までそのままにしたというのは、大きなミスであったように思えたし、それが隙に繋がっていたように見えた。

勝つ為に盤石の態勢を整える采配をしたように見えていただろうが、最後の最後で捕手も會澤捕手に代えておきたい試合の流れであっただけに、取り返しがつかない大きなミスをしてしまったように感じた。

 

首位巨人が連勝で3差となり、非常に苦しい踏ん張りどころとなっているが、今日の栗林投手は単純に力負けとなっており、配置転換を含めた判断を首脳陣はしないといけないように見えた。

配置を変えるならば来日して無失点のハーン投手を守護神に抜擢するべきであろう。

四球から崩れたならそれは修正可能であると思うが、単純な力負けは修正は困難に思える。

 

これ以上の差となると首位を追いかけるのも厳しくなる。

監督が松山選手と林選手を入れ替える。守護神をハーン投手にする。

優勝争いに踏みとどまる為にそういう決断が出来るかだろう。

出来ないのであれば、今シーズンは終わったとそう言えるだけの大きな痛恨の1敗であったという事である。