オールスターゲームが2試合終了した。

カープ勢は栗林投手が初戦で4失点、床田投手が2戦目で5失点と大量失点という惨状であったが、これが他球団の捕手と組んでならそこまで影響はないが、坂倉捕手と組んでの惨状は頭が痛いだろう。

負け投手にならないという点だけは、なんか今年の運の良さを示しているように感じた。

 

2試合共に乱打戦という事で、岡田監督が「オールスター用のボールなんじゃないか」と言ったように、おそらくあまりにも飛ばないボールである事から基準値の最大を取ったボールを集めたように思えた。

そもそもボールの基準は満たしているが、ボールを保管する袋が改良されて簡易的になった事で、空気に触れて数値が悪くなっているという説を唱えている人がいるのであるが、おそらくその管理という部分で落ちてしまっているという事が私も妥当な判断に見える。

つまりボールを作っている会社が「コスト削減・環境」という二文字を元に、管理が難しくなるようなボールを製造したというのが原因であるとその辺りを調べる必要はあるだろう。

 

2戦目はセリーグ投手が失点を重ねる中で、唯一大瀬良投手が無失点であった。

今年の防御率0点台がフロックではない事を示せたのではなかろうか?

 

野手陣は秋山選手は2試合で1安打、小園選手は2試合で2安打、坂倉捕手は2試合で1安打もオールスターで57年ぶりの満塁弾という記録を作り、敢闘賞とマイナビ賞で200万円を稼いだ。

7月の坂倉捕手のシーズンは0本塁打1打点という悲惨な数字だった為に、新井監督も思わず本音である「シーズンでも打ってくれよ」という言葉が出てしまうのも納得である。

 

後半戦の開始はこの神宮球場からである。

まさにシーズンでも坂倉捕手に打って貰いたいと感じるわけであるが、おそらく17日に先発した森下投手が先陣を切る(床田投手、大瀬良投手はオールスター登板でさすがに最初のカードでは使いにくいだろう)ので、森下投手の時は9番會澤捕手と考えられ、結果坂倉捕手はスタメン落ちという可能性が高い。

 

初戦の代打に床田投手、2戦目の代走に栗林投手と、新井監督が協力して例年ではない事が行われたが、代打床田投手がヒットを打ったり、代走の栗林投手に関しては試合前に新井監督が細川選手に指導をしたり、サンタナ選手に「末包選手にアドバイスをしてもらいたい」と頼みに行ったという報道があった。

そのタイミングでサンタナ選手が走れないという事を把握していたのであろう。

結果代走で自軍の投手を起用という形で、カバーしたという所を貸しを作った事でアドバイスを得るという事は可能になっただろう。

末包選手が走る事が出来るようになっているという事で、金曜日から代打待機という可能性の昇格も見えて来たが、直接アドバイスを貰えるタイミングはあるだろうか?

そこにも注目したい。

 

今までの時代であれば、投手を代打とか出来る環境になかったのであるが、代打起用、代走起用で投手をというのは、例年との違いを大きく示したように思えた。

だが怪我をしていても辞退となると一定期間1軍登録できないというルールが足かせとなり、選手が無理をして出場しているという実態も、今年のサンタナ選手などを見ると明るみになって来ている。

 

川崎投手(中日)のファン投票問題(ネットで1位にして強制出場させようという動きで起きた大量投票)。

福留選手(中日)のファン投票選出もオールスター故障辞退から、後半シーズン開幕と同時に1軍復帰の仮病説。

 

この2つが出て起きたファン投票選出選手の出場辞退規定、最低選出基準設定、ファンのネット投票の1日1票制限などがあるが、その辞退規定が明らかに悪い状態であっても後半戦開幕から出たい時に強行出場に繋がっている事が何回か起きている。

過去の事で今の厳しい規定となっているわけであるが、オールスターが1試合制であるならばベンチ入りだけで出られなかったという事もメジャーと一緒で起きるわけで、それならば出場せずともベンチで休ませる事は出来るわけである。

わざわざ全員出場の為だけに2試合もやる意味があるのだろうか?

NPBもオールスター以外でも日本シリーズでも稼いでいるわけで、今年も黒字を計上している。

ならばオールスターを1試合として、毎年地方を巡回するという形にするなどして、その方が野球熱を全国に広げる事が可能になるのではないか?

 

野球ファンを拡大させるなら12球団の本拠地以外でやった方が(座席の一部を住民票をその年の1月以前に置いている県民限定販売とするなどすればよりファン層の拡大は可能)良いですし、選手ファーストというのであれば1試合にする方が負担ははるかに軽い。

1試合制にして雨天中止なら翌日順延として4日確保は今まで通りとすれば、十分ではないだろうか?

 

オールスターを毎年2試合、それも普段の野球が行われる12球団の球場で行う意味が本当にあるのだろうか?

そういう議論は全く膨らまず、保留者制度は独占禁止法違反と主張する選手会、時短の為にタイブレークをシーズンにもしましょうというNPB、FA短縮は経営が厳しいから一切応じられないとする球団オーナー。

 

自分たちの利益の主張は各自熱心であるが、その前にまずオールスターの負担をどのように減らすかを考える方が先ではないだろうか?

その次がセリーグにDHを入れるかどうか?

その次が選手ファーストになるピッチクロック導入による時短であり、今議論しているその他の事柄はその先ではないだろうか?といつも思うのである。