ある程度の接戦であったり、土曜日のような試合であれば「こういう手段をベンチは取るべきであった」と指摘出来たりするのだが、日曜日の試合に関しては正直何もない完敗であったというしかないだろう。
若手を多く起用した狙いは良かったと思うが、相手投手陣の前に四球の1つも選ぶことが出来なかった試合。
先発の玉村投手は課題の立ち上がりに早々と失点してしまったが、それ以降に関しては粘りの投球を見せた。
だが打線が何度も戦っている松葉投手に対して4回までパーフェクトに抑えられたが、5回に小園選手のチーム初ヒットから、石原捕手バント、堂林選手が犠牲フライとこれまで中日戦で中々出来ていないと指摘していた最低限をやるという事が出来て、たった1安打で同点に追いついたのである。
松葉投手は5回以外はパーフェクト投球で6回まで、玉村投手は初回失点も4回以降はパーフェクトと投手戦に持ち込んだ。
7回表は代わった清水投手から小園選手がヒットと暴投で得点圏に進んだが、石原捕手が空振り三振。
7回裏は森浦投手がパーフェクト投球で繋ぐ。
8回表は2アウトから菊池選手ヒットでチャンスを作ったが、ここの松山投手への代打になぜか田中選手(代打成績14打数1安打、対中日20打数3安打の1割5分、前日も同じ投手に代打起用でファーストゴロ)だった事が唯一の不満点である。
松山投手の被打率は左が1割4分台に対して、右が2割2分台と8分違う。
昨日のマルティネス投手に左が苦手だからと二俣選手に代打松山選手とやった位なのに、なぜ今日は数字を見て右打者の起用にならなかったのか。
昨日代打中村奨選手でも結果が出なかったからなのか?
対中日戦が7分7厘の會澤捕手は使いにくいだろうが、上本選手(対中日は15打数3安打の2割)か中村健選手(対中日は4打数1安打の2割5分)を起用する事は出来たのではないか?
ここで使えないのなら彼らは再調整に回すべきであると私は感じましたし、昨日抑えられた選手の起用だけはないかなと。
その裏の島内投手もスパッと抑えて迎えた9回表。
マルティネス投手に秋山選手や二俣選手が挑める理想的な状況であったが、昨日と違って今日の状態はストライク先行が出来ており、修正出来てしまっていた。
昨日の状態であれば彼らは打てただろうが、完璧な時のマルティネス投手は打てない。
9回裏。
先攻なのに同点9回の栗林投手起用というのは以前から辞めるべきと指摘しているのだが、今日もやった。
そういう起用をする監督が悪いわけであるが、選ばれた以上は先頭四球と被弾は避けなければならないが四球を出してしまった。
次の福永選手はバント失敗で追いこんだのだが、ボテボテのゴロで2塁で刺せず、さらに細川選手の時に暴投で3塁進塁と完全に悪い時の栗林投手であった。
細川選手は歩かせて、カリステ選手は勝負を避けて満塁策というのは、ベンチが打てる最善策であったと思うが、石川選手から代打板山選手に代わり、阪神時代にしっかり分析出来ていたはずだが、白濱スコアラーが分析が出来ていないのだろう。
ボール先行からストレートを投げるしか選択肢がなくなり、あっさり弾き返されると前日の被弾に続いてサヨナラ打と致命傷となってしまったのである。
◆対中日の相性の悪さと貧打に対して、何をしていくか考える段階に来ている。
対中日は3勝9敗と6の負け越しである。
奇跡的にDeNAが逆転サヨナラ負けとなった事で、勝率の差で辛うじて首位を守った形となったが、負け試合の得点は1点がやっとという状況では非常に苦しい。
他のチームとは五分に戦えているという姿を見ると、白濱スコアラーが1年目の昨年はある程度仕方ないと思っていたが今年は2年目である。
一定の成果は見せて貰わないといけないわけであるが、打線がこれだけ抑え込まれるというのは、中日投手陣の分析が出来ていないと言わざる得ないだろう。
打撃コーチの指導力、作戦面に問題がある事も否定は出来ないが、そもそもはスコアラーのデータを信じて分析し対策を立てるのが首脳陣の仕事である。
だがそのデータがあまりにも現実とかけ離れていたら、こういう結果になってしまうのも仕方ないのではなかろうか?
今日の試合も最後の場面で内野5人という作戦もあると言いたい所であるが、そういう練習をチームでしていない以上は出来ない。
攻撃では代打で違う選手を選択すべきだったとは思うが、それで打てて秋山選手に何とかという作戦しか思いつかない以上は、そこは誤差という事にせざる得ないだろう。
この3連戦、投手陣に四球から崩れるという点もあったと思うが、その3試合で全部2失点で耐えて来ている。
それだけ抑えているのに全敗という結果になったという事は、野手陣全員がしっかりと敗戦を胸に刻んで、もっと振り込んで練習をしないといけないだろう。
末包選手がいないなら1点でも仕方ないで許されるわけではない。
いないからこそ、全員が頑張らないといけないわけであるが、調子の悪い選手が同じタイミングで出過ぎである。
若い選手で中村奨選手は途中で大盛選手に交代となったが、二俣選手や石原捕手は中軸起用で最後まで我慢をした。
結果は出なかったが、日本ハムのようにある程度の試合数は我慢して起用するしか、他に手段はないと思うし、田中選手や松山選手や上本選手の現状の数字を考えれば、林選手などのパワーのある選手を昇格させるという事も一つの手ではなかろうか?
代打で1安打の田中選手、後半戦5試合連続無安打で出番が最近ない上本選手、代打起用もリーグ再開後は1安打と失速気味の松山選手。
彼らが明らかに今までのスイングではない以上、代わりに2割がやっとであっても林選手の方がプラスになるだろう。
オールスターまではもう方針転換で5割キープを目標として、その間に若手が一人でも戦力になってくれることに賭けるしか道はない。
新井監督が腹を括れるかである。
佐々岡前監督は野手陣は育てれなかったが投手陣は整えた。
新井監督が育てたと言えるのは小園選手や坂倉捕手は佐々岡政権時には出て来ていたので、矢野選手しかいないのである。
5位までも3.5差しかないのであれば、オールスターまで若手に託して戦おうでいいと思う。
それで負けるなら仕方ないと多くのファンも納得するだろう。
トレードや新助っ人という声が多くのファンから出ているが、シャイナー選手、レイノルズ選手、ハッチ投手に日本円で約4億円つぎ込んでこの状態で、さらなる追加新助っ人を今から探して成功する可能性はほぼないだろう。
トレードは相手があっての事であるが、例えばビシエド選手とかは残りの年俸全額負担でもトレードしたいと若手投手を差し出して申し込めば、中日の涌井投手、大野投手の年齢が高くなり、柳投手はFA目前と考えれば成立の可能性はあると思うが、そこまでやる勇気が今のフロントに存在しない。
年齢差があるトレードで失敗すれば、仕掛けた自身の責任にされるからである。
パリーグから貰う場合は、差し出す選手は若くてローテで回れる選手じゃないと、野手は貰えないだろう。
パワー面も求めるとなると、2軍を見るとソフトバンクのリチャード選手などが想像されるが、戦力豊富なソフトバンクがうちの戦力を欲するかと言われると微妙な情勢ではなかろうか?
首脳陣とフロントが腹を括って若手を出場させつつ、トレードに踏み切れるか?
そこがカープの優勝の可能性を残す手段に見えるのである。