今日は玉村投手であったが、捕手を石原捕手ではなく坂倉捕手という打順にして、スタメンには堂林選手の名前もあった。

 

試合は2回に小園選手が先頭ヒットで出塁するが、坂倉捕手、堂林選手が進塁打も打てずにアウトになり苦しくなったが、指名打者出場の佐藤選手が四球で出ると、二俣選手がタイムリーで先制。

最近は進塁打や犠牲フライが出来ずに2アウトまで進むがそこから後ろがカバーするという事が出来ている。

さらに13塁から秋山選手もタイムリーで続いて2-0とした。

 

玉村投手は初回は簡単に乗り越えたが、2回裏は連打でピンチを招くと浅村選手にはセンターへのフライで進塁されて13塁となった。

ここで渡邊選手の打球を玉村投手が捕り、2塁送球から1塁へ送り併殺で切り抜けた。

 

3回裏も1アウトからヒットと四球で得点圏にランナーを背負うが後続を断ち無失点で切り抜ける。

 

そこからは投手戦となって迎えた6回表。

菊池選手と末包選手の連打の後、小園選手のゴロで13塁とした。

打席には2打席三振という坂倉捕手であったが、久しぶりの得点圏でのタイムリーで3-0とすると、小園選手が3塁へ盗塁して13塁。

そして堂林選手にもヒット自体が35打席ぶりというタイムリーで4-0とリードを広げた。

 

玉村投手が6回を抑えて7回もマウンドに上がったが、浅村選手と渡邉選手の連打で13塁とされると、太田捕手にはセンターオーバーの打球を打たれて4-2とされなおランナーも3塁という大ピンチになった。

ここでカープは玉村投手からハーン投手にスイッチ。

 

そして小深田選手に投じた球はあっさりと外野に飛ばされて犠牲フライで4-3となった。

1アウトランナーなしから小郷選手が四球、さらに盗塁と同点のランナーをセカンドに背負ったが、何とか後続を断ちリードを保った。

 

リードが1点になったが攻撃では盗塁死もあり3人で終わったが、8回は島内投手が登板。

2アウトから浅村選手に内野安打を浴びたが渡邊選手を打ち取りリードをキープ。

 

最終回も攻撃は2三振で追加点は取れないまま栗林投手が登板。

栗林投手は危なげなく3人から2三振を奪って逃げ切り。

カープは2017年にソフトバンクと優勝争いした年以来の交流戦勝ち越しとなった。

 

◆交流戦優勝決定試合にカープも関わる最終戦。

 

ナイターでソフトバンクが勝利した事で、楽天とソフトバンクが12勝5敗で並んだ。

交流戦優勝争いはTQB率で決定の可能性もあるが、TQB率は現状はソフトバンクがやや優勢という事である。

 

両者が勝ちの場合、ソフトバンクが9イニングで点を奪ったスコアより、楽天は2点以上多く取らなければ追い抜けない。

両者引き分けの場合は、楽天が100得点以上しての引き分けという条件であり、両者引き分けなら実質ソフトバンクという事である。

両者負けの場合は、ソフトバンクが楽天より2点以上多く取られて負けるという事で楽天が逆転する。

それ以外の結果で同じ勝敗であればソフトバンクが交流戦優勝という事である。

 

最後がどうなるかは対戦相手の阪神とカープ次第という所もあるが、状況次第では両者敗北で決まる可能性もあるという。

両者勝利で得失点という可能性もあるが、カープとしては最終戦落としたくはないので頑張って貰いたいですね。

 

◆玉村投手を7回頭から代えずに育てる判断をした采配に唸るしかなかった。

 

4-0で7回裏。

昨日たくさん投手を使っているという事を考えるかもしれないが、使っていない投手もベンチにはいた。遠藤投手、黒原投手、矢崎投手、河野投手。

4枚残っていてリードは4点と考えれば、この継投で危うくなれば勝ちパターンというやり方は出来た。

ところが新井監督は「4点差ですぐに代えたら彼の成長にならない」と、最初から失点するまでは使い続けるという覚悟をしていたという事が報道で明かされている。

強いチームは「育てながら勝つ」という言葉が実戦出来ているわけであるが、カープも「守り勝つ野球」という方向にシフトしながらも、選手を育てながら勝つという方向にも進んでいるという事が伝わる内容であった。

 

即戦力と思っていた常廣投手が2軍でも苦戦して、複数球団争奪戦のハッチ投手がイニングを稼げないという誤算、他のドラフト即戦力枠になるはずの大卒投手も誰一人1軍に名前を載せられず、大卒ながら育成契約スタートの佐藤選手が唯一の1軍昇格というのはドラフトでも大きな誤算が起きていた。

 

そこで若い投手となる玉村投手を育てるという判断に至って、故に我慢するという事でそれを実行したという事を交流戦の勝ち越しがかかる試合でやって、それで勝ち星をしっかり確保するというのは脱帽の域であると思う。

今年の戦力では私は良くて9勝、何とか頑張って8勝10敗かなと西川選手が抜けた打力の低下を交流戦ではかなり突かれると想像していたし、ほとんどのセリーグが3勝ないし勝ち越していた西武にすら完封負けを喫しており、打のマイナスは大きいままであった。

だがそれを補うために守り勝つ野球をするしかないと開幕前にもブログで書いて来たし、秋山選手がレフトに回せるようになれば最強であるとも思った。

秋山選手がセンターから移動できないのは野間選手の怪我が多いという部分が多く、これではもう秋山選手をセンターで使い続けるしかないが、頼りない打線であっても秋山選手を1番で使い続ける事で打率も向上してすっかりチームの顔になっている。

 

また矢野選手も守りはずば抜けて良かったが、新井監督は打で我慢を続けたのである。

ほとんどの球団であれば守備固めで使い続けて終わりにするだろうが、新井監督は小園選手のショート守備の範囲が低いという点と、盗塁時にベースカバーに入るのが遅いという点は投手には苦しいと判断したのであろう。

 

矢野選手が粘れるようになってきた事で、小園選手もサードに回して率が上がった。

今年は投高打低が顕著な年であるからこそ、小園選手がサードでハマった事は非常に大きなプラスであった。

菊池選手が休んだ時に、小園選手ショート、矢野選手セカンドという将来を実施しているが、こちらは両者共に失策が多いのが現状である。

だが菊池選手も数年で守備範囲がさらに狭くなるのは避けられない。

それを見据えて今から動いているのだから、本当に育てながら勝つが出来る監督である。

 

◆ホーム来場者数は厳しい数字が出ているのだが、将来を考えると新井監督を7年程度は続けた方が良いと思う。

 

新井監督が厳しいのは、チームの強さに比例してホームゲームの観客動員数には繋がっていない点である。

セリーグでは1番少ないホームの来場者数となっている。

3万人以上入るマツダスタジアムで、3万人入らない日が増えているのである。

 

落合ドラゴンズも強かったのに来場者数が減っている、監督の年俸高騰を理由に連覇したのに監督が職を追われる事態になっているが、新井監督も育てながら勝つという厳しい戦いをこなしているのだが、来場者数が伸びてこないとこういう理由で3年後に退団となり、他のチームの監督に横滑りする可能性もあるだろう。

 

新井監督の次の監督は来場者数を最低でも増やす事が求められる上に、育てながら勝つを体現しなければならなくなるが、それは簡単な事ではない。

ならば7年程度やらせてから次期監督という話に持っていきたい所である。

暴力ともパワハラとも無縁に近い新井監督のような人材は中々いない。

 

ならば新井監督が長期で勤めて、その次を松山選手に繋いで、その次に田中選手か大瀬良投手に繋ぐ方が、監督の流れという点では良いように私は思う。

新井監督があれだけ松山選手を弄っているのを見ると、次期後継者として考えているように私には見える。

他にも将来の指導者候補の各選手が引退して指導者として数年やってから監督と考えると、新井監督がやるべき年数は7年から8年ではないかと私は思っている。

 

3連覇を知る選手達が監督になった方がこれからは良いように私は感じている。

 

佐々岡前監督が3年で代わったので、その余りの2年と基本は5年という慣例を足した7年であれば、新井監督を続ける材料として問題ないだろう。

そこまで見据えて新井監督が若手を育てているという事であれば、本当にカープがAクラス常連でたまに優勝するチームになるような気がするのである。

 

もしかしたらカープファンは古葉氏に次ぐ名将のカープを、今まさに見ているのかもしれない。