カープとしては連敗を止める為にエースの床田投手を起用し、打線も組み替えて菊池選手を6番に下げるという方法を取ったが、序盤は床田投手が20球で3イニングを投げ終え、こちらは床田投手にヒットが出て守備の乱れのチャンスをつかんだが、小園選手が打てずに終わったがペース的にはこちらの物であったように思えた。

 

だが、4回表の1つのミスから一転した。

水谷選手ヒットの後の松本選手を2つバント失敗で追い込んだのであるが、そこから3球連続高めのボール球で四球。

これが今日の1つのポイントだった。

バントとライナーで2アウト23塁までこぎつけたが、田宮捕手にタイムリーを浴びると万波選手にも続かれて2失点。

セットポジションになると球が浮いてコントロールの良さに陰りが出てしまっていたのも、苦しくなった。

 

4回裏に末包選手が四球を選んだ時に、坂倉捕手の投球でベンチはエンドランのサインを出したが、ストレートに対してかなりボールの下を振る空振りを坂倉捕手がして、末包選手も余裕でタッチアウト。

2点負けている時に先頭のランナーが出てエンドランのサインを出すベンチもどうかと思うが、ストレートを空振りする坂倉捕手も状態が非常に悪いと思う。

2軍で再調整させるべきではないだろうか?

 

5回表も2アウトランナーなしからヒット2本で失点するなど、良い所がなかった床田投手は球数が少ないという事で6回も続投して失点、さらに7回まで投げさせるというモチベーション的にも難しいマウンドになったように思うが、自身の失策があり自責点は3という事でQSにはなっているというのは皮肉な物だなとも思った。

 

打線は7回裏までチャンスらしいチャンスがなかったが、ザバラ投手から2アウトランナーなしから、田中選手と矢野選手が四球を選んでチャンスを作った。

床田投手に代打松山選手を起用したら、相手が左腕河野投手に交代してきたので、ここで代打の代打で石原捕手を起用するという事をするのかと思いきや、する事は松山選手の面子的にも出来なかったのであろう。

結果は昨年までであれば捕まえれた球がレフトへのフライに終わってしまった。

今年は開幕からストレートの速さに立ち遅れており、身を引くか来年からコーチ兼任で事実上の引退かを打診した方が良い所まで来ているなと率直に思った。

 

0-4から黒原投手が投げるが3本のヒットを打たれて失点すると、最終回の河野投手も2アウトから2本のヒットを浴びるなど、中継ぎ陣も反撃ムードを構成する事が出来なかった。

 

最終9回裏に生天目投手から末包選手がヒットで出たが、坂倉捕手はストレートに遅れており結果は粘るも三振。

菊池選手と田中選手もヒットで1アウト満塁まで行ったが、宇草選手も落ちる球を振り続けて三振。

林選手は落ちる球は見れていたが、ストレートに振り遅れており最後はストレートを見逃して試合終了。

 

終わってみればマツダスタジアム9度目の打線が無得点で終わり、5連勝で生んだ貯金を5連敗で交流戦で全て吐き出すという最悪な形となってしまった。

 

打線が末包選手しか振れていなかった事で、相手との安打数の差もすごいことになっていた。

パワーのある打者が必要という事を考えると、今なら林選手をファーストで我慢のスタメン起用を続けて行くべきと思うが、首脳陣はいつまでも不振の坂倉捕手をファースト起用したがり、その結果がこういう数字で出て来ている。

 

巨人が勝ち続けているだけに、こういう所で負けていてはダメなのであるが、打線が深刻な不振に陥りチームとして苦しくなっている。

スコアラーは全員で交流戦に取り組むと言っていたはずなのだが、結果だけ見ればスコアラー全員が使えないという事になってしまうが、それでいいのだろうか?

1日移動日があったのに、相手と比べてこちらの分析不足が非常に痛いという試合に見えてしまった。

小園選手が上手く捉えた打球がファーストライナーで併殺になった時などは、もう運というレベルではない位に交流戦が鬼門なんだなと改めて思う結果であった。

 

自分達より下の数字のチームが阪神しかいないという苦しい交流戦。

そんな中でも控え選手がベンチで笑顔だった所を見ると、レギュラーを奪えるチャンスだと思って欲しい場面でリラックスして見ているようでは、チームの力も上がらないのではと私は思った。

 

勝ってる時なら良い。

だが満塁ホームランでも勝てない4点以上負けてる時に笑顔で試合を見ているようでは、さすがに緩いと言わざる得ない。

連敗中で今日も劣勢である以上、もう少し真剣な姿で控え選手には試合を見て欲しい。

だから代打で出ても結果が三振という形になるのだと思うし、代走で出ても牽制に飛び出してアウトになったりするのではないだろうか?

 

あの姿で集中しているんだと言い切るならば、試合の中での結果で見せて貰いたい。

控え選手が誰一人も結果を出せていないというのは、そういう所にも原因があるのではないか?

本当にスコアラーの持ってきたデータを頭に入れましたか?という事を控え選手には聞いて回りたい位である。

 

確かに相手投手は良い球を投げて素晴らしかったのかもしれない。

でも狙い球に工夫を感じる所が少なかった。

 

ストレートにエンドランでも振り遅れる坂倉捕手を5番で使うというのは、首脳陣はどこを見て評価しているのかと思わされるし、そういう選手がいれば自分がレギュラーを奪うチャンスと控え選手に感じて貰いたいがそれが見られない。

スタメンの矢野選手が最終回の守備でアウトに出来ず悔しがっていたが、スタメン選手の方が点差が付いても集中しているのでは、数字が出なくても控え選手に代えようとならないだろう。

それが坂倉捕手がこれだけ悪くてもファースト起用される理由なのだと思う。

本来なら再調整が必要な位、ストレートにタイミングが取れていないのにも関わらずである。

 

その控え選手の立場を奪えるチャンスが今まさに来ている2軍の野手も、大半が2軍で打率2割ラインすら厳しいという結果が出ているのが辛い。

2軍で打率3割を超えているのが持丸捕手、育成佐藤選手、1軍では苦戦した久保選手、そして3割狙えるラインにいるのが1軍で結果が出なかった中村奨選手。

これだけしかいないのは、育成出来ているとは言い難いように思う。

1軍も2軍も総じて若い野手が育っていないのである。

田村選手が2軍で1割台なのが、その象徴だろう。

 

今日の試合。

普段は軽いバッティング練習しかしていない床田投手もヒットを打っているわけで、無安打に終わった野手は居残りで練習するなどの姿勢を見せないとダメだろう。

昔は鈴木誠選手がダメな時は悔しさで居残りで素振りをしてから帰宅していたが、それに付き合った若手は林選手しかいなかったと聞いている。

 

鈴木誠選手がメジャーに行って以降、果たしてカープの若い選手達は悔しさを晴らすべく練習をしているのであろうか?

林選手はおそらく残って練習しているだろうからこそ、変化球は見逃せているのである。ストレートには遅れているのが残念でならないが・・・。

 

球場に残らなくても自宅で練習しているという事であれば良いが、ベンチの雰囲気を見ていると「明日に切り替え切り替え」としか思っていないように見えてしまう。

鈴木誠選手程の選手ですら居残りで悔しさを晴らして次にやり返すという気持ちで、試合後にもしっかり練習を続けていた事実がある。

 

カープの若手野手が投手と比較して育たないのは、一人一人の練習が足りないからなのか?

それとも指導者の指導力がないからなのか?

そこをハッキリさせないと、他球団のような活きのいい若手野手というのは出てこないのではないだろうか?

 

こういう試合をファンに見せていては、試合中に空席が目立つのもオールスターファン投票で選出ラインに全選手が遠く及ばないのも仕方ないだろう。

本拠地動員数ですらリーグ最下位という現実を選手も首脳陣ももう少し真剣に感じ取って欲しい。

 

負けてて笑顔の控え選手と真剣なスタメン選手。

この差がカメラに捉えられた時、さすがにガッカリしました。