3試合に1回無得点、ホームでは2試合に1回無得点、日曜日のマツダスタジアムは3戦全試合無得点。

これだけの条件の付いた上に栗林投手が前日30球投じて投げさせるのは難しいというカープと、マツダスタジアムでの3連戦は今カード含めて11カード連続負け越し中の巨人という、あるいみ矛盾対決とも言える形であった。

 

その試合は先頭打者に四球スタートで始まると、2アウト12塁から3戦連続で坂本選手に打たれて先制点を献上すると、萩尾選手にも打たれていきなりの3失点。

日曜日のホームは1点も取れていないチームにとって、かなり重たい3失点に見えた。

 

相手の先発は高橋投手。

対カープは2試合で1失点という内容であり、これもカープの苦戦を予感させるものであったが、アドゥワ投手には不思議と援護運がある。

 

こちらも先頭の秋山選手が四球となると、野間選手が繋いで菊池選手が進塁打で1アウト23塁とする。

そして得点圏打率はリーグ1位の小園選手が今日もタイムリーで1点を返した。

 

前回は石原捕手とのコンビで勝ちになったアドゥワ投手であったが、今日は坂倉捕手であったが内野へのフライで進塁打にもならず苦しい形になった。

だが末包選手が甘く入った球を上手く捉えるとスタンドにそのまま着弾。

長打のないカープが、一振りで初回で試合をひっくり返したのである。

 

試合をひっくり返して貰ったアドゥワ投手は2回以降は5回まで四球1つに抑えてリズムを作ると、打線は2回から継投した井上投手に苦しむが4回に連打で13塁とすると、林選手にタイムリーが飛び出して5-3。

アドゥワ投手のバントを相手がサード送球もセーフで満塁となると、秋山選手のタイムリーで6-3とリードを広げた。

 

5回には平内投手から坂倉捕手のヒットの後に、末包選手もヒット。

その打球を萩尾選手が後逸した事で追加点を上げると、矢野選手が犠牲フライで8-3と勝ちパターンを使わなくても良い点差にまで広げた。

 

6回表に連打で0アウト12塁となりアドゥワ投手から森浦投手に代わるが、佐々岡政権下の時の対右に無類の強さを誇る姿が戻って来た。

三者連続三振で相手の反撃ムードを完全に断つと、その裏に菊池選手にホームランが飛び出し試合を決めた。

 

7回からは塹江投手が3人で抑え、中﨑投手は2アウトからヒットという4人で抑えるという事で、その時は状態はいいという事であろう。

最終回では石原捕手と黒原投手のバッテリーに代え、2アウトランナーなしから四球を出してピンチを作るが、最後はセンターへのフライに打ち取ってこのカード3連勝。

巨人を抜いて2位に浮上して、火曜日からの首位阪神との直接対決に弾みを付けた。

 

初回に複数点を献上すると大抵追いつけないのがカープであったのだが、この日は初回ですぐにひっくり返した。

2年間のドラフトで獲得した大卒、社会人卒の即戦力が誰も即戦力とはならず、助っ人陣もほぼハズレと言って良いレベルである。

そんなチーム状況の中でも、新井良太コーチの評価が高まっているように、末包選手だけではなく林選手も徐々に打球が飛び始めており、守備もレベルが格段に上がって来ている。

こういう下での打の育成が上手く機能している事で、チームの軸が出来て来ている。

小園選手が打ちつつ、末包選手が長打を打ち、林選手がトドメを刺す。

こういう流れが1人置きに続くというのは、かなり嫌らしい打線になって来た。

 

この得点力が本物かどうかは、火曜日からの阪神戦で確かめれるだろう。

2軍戦ではハーン投手が徐々に上げて来ており、中継ぎ枠の強化という点が見込めそうであるが、昨年の終盤のローテ投手だった森投手はやや厳しい内容が続いており、九里投手が一度抹消されたが試す投手はやはりハッチ投手という事になるのだろうか?

ハッチ投手に関しては、費用対効果はイマイチという結論を私は出していますが、首脳陣はまだチャンスを与えるようである。

 

西川選手がFA流出した事で守備寄りのチームになる事は想定されていたが、守り勝つ野球になった事で失点数も失策数も少ないチームが出来ている。

行ける所まではこの体制で行く方が良いだろう。

 

◆2軍戦でシャイナー選手が来日初本塁打を打ったが出塁率は2軍でも1割7分9厘では厳しい。

 

シャイナー選手が来日初本塁打をようやく打ちましたが、出塁率も1割台という事に加えて4打席に1回三振しているというぺースを考えると1軍昇格は無理だろう。

末包選手や林選手を押しのけてまで使いたいという数字ではない。

2軍レベルの投手でこの数字しか残せないというのは、全く持って費用に見合っていない。

 

レイノルズ選手の肩痛は想定外だとは思うしそこはスカウトが全部悪いとは言えないが、シャイナー選手に関しては獲得時の段階で私は機能するかは疑問符が付くと書いた。

そして現状は2軍ですら対応出来ているとは言い難い。

2軍レベルであれば出塁率3割、長打率も4割は欲しい助っ人であるが、現状はどちらも1割以上下回っている。

海外スカウトもそういうレベルの選手を獲得したという事は、ちょっと恥じて貰いたい。

数字しか見ていない素人より見立てが出来ていないというのは、プロの仕事をしたとは言えないだろう。

 

3Aで最低でも3割は超える打率の選手じゃないと、日本球界では通用するのは難しい。

ましてやシャイナー選手は打高リーグのPCLでの数字である。

本人は日本で真面目に努力を重ねているが、日本球界の攻め方には絶望的にマッチしていなかった。

身の丈に合わない評価は本人にとっても辛くなるわけで、これはスカウト陣が反省をしてくれないといけないだろう。

毎年3Aの本塁打王を獲得しているが、マクブルーム選手→デビッドソン選手→シャイナー選手と、年々より酷くなっているのはスカウトはどの部分を視察しているのだろうか?

 

保険のドミニカアカデミー勢もとても1軍戦に出られる数字ではなく、完全に助っ人野手が失敗してしまっているが、それでも首位とは1.5差にいる。

新井監督の為にも野手のトレードや新助っ人獲得などで、少しでもバックアップしてあげるべきではないかと、フロントやオーナーには問いかけたいですね。