カープのキャンプの日南での前半戦は終了となった。

 

 

13日は半日で練習が終了で各自が沖縄に向けての調整に充ててる日であり、目立った新しい情報というのはなかった。

日南キャンプを終えた新井監督の感想が、唯一の新しい情報となるのではないだろうか?

 

「序盤は雨であったが後半は天気にも恵まれた」

という質疑から始まった会見であったが、外野手の争いのレベルの高さという点を新井監督が収穫として挙げていた。

 

世代交代を目指すという点で若手の外野手を何とかして1人か2人は1軍にフル帯同させたい年である事は明確であり、そこの中に25歳というラインを引いた時に若手が複数沖縄に行くという結果は、大きな収穫であったと言える。

2軍に引き続き留まるが、結果を出した宇草選手にも新井監督側から名前を出すという配慮がなされる(若手の外野争いはレベルが高いという言葉はあったが選手個人名は基本的に新井監督は出さないように配慮している中で、監督側から言及があるというのは異例である)など、競争に支障が出ないような配慮がなされていた。

 

この世代は自身もパワハラに近い事をされてきた選手時代を経てる人が多く、また高校野球とかでそのまま自分も若い選手にやってしまう指導者も多くいる中で、ここまで若手に寄り添える監督は本当に珍しく、「走れる選手は一人もいない」とマスコミにコメントをして、歴代最低チーム盗塁成功率にまでした次期監督最有力候補であった東出コーチを次の監督にしなかったオーナー判断が、ここまで結果となって出たというのは監督の人徳による点も多いだろう。

 

また選手の個人名を挙げて批判をしたりすると、その家族が学校や職場などで酷い扱いを受けるからしないと公言していた落合元中日監督と同じように、一人を活躍した選手としてMVPと言って褒めてしまうと競争に大きな影響があると判断して、新井監督は個人名評価をほとんどしない。

だからこそ、昇格ラインの結果を見せながらも他の選手も良く相対評価で上げれなかった宇草選手に、特段の配慮をしたという事であろう。

結果を出しても昇格出来ないであると、モチベーションに大きく影響するというのは自身の若手時代の山本政権の頃に若手が似た扱いをされていたのに、黒田氏と二人で監督に直談判をした位の熱い選手だったので、そういう部分も自身の監督という所で活かしているように思えた。

 

投手陣は主力は自分の判断でやってくださいと一任しているという事で、一任したのにオープン戦でダメだった時は分かっていますよね?という裏返しでもある。

新人投手は慣れてくれればと日南の出来はちゃんとストライクボールを投げれれば不問(赤塚投手はボール連発で2軍合流となっている)としていたようである。

 

黒田アドバイザーは日南キャンプまでで帰還するという事で、直接指導というのはしばらくはないという事であるが、若手投手陣が松坂氏も含めた世代屈指の好投手の指導をどう自分に活かして取り入れていくか。

全てをやる必要はないと思うし、指導の合う、合わないはある。

ただ自分なりの調整法を確立するまでは、色々とやる必要はあると思うので、今の時代は3年連続で活躍すれば1億円という年俸が見えて来る時代になったので、若い選手はまず1億円というラインを目標に成長をしてもらいたいですね。

 

1年目が良くてその後がという松本投手は、どうしてああなってしまったのか?

日南での紅白戦もサッパリで、1年目のあの投球はどこに消えてしまったのかとそういう思いですので、彼にももう一度這い上がって貰いたいですね。

 

そして昇格の選手達であるが、田村選手の引き続き継続してやっていって開幕1軍、開幕スタメンという言葉をこの日南の締めで使っている所からも、将来メジャー挑戦を目標として1年目から公言している選手として、今年は代表の井端監督にも評価され自覚は高まっていると思う。

そんな選手がいても、臆せずに彼以上の結果を出して来ている中村貴選手などもいるので、外野のレベルは高いと思うし中継ぎ左腕の争いもかなりレベルが高いと思う。

 

先発枠も数人ははみ出そうであるし、戦力がその部分は充実してきている。

 

足りていないのは勝ちパターン以外の右腕枠と、4番を打てる選手という部分だろう。

現状では助っ人選手も調整段階で片鱗を見せれていないが、このまま低調で進むと4番は坂倉捕手しかいないという事になる。

正捕手が4番を務めるというのはさすがに負担が重すぎる。

何とか長打力も含めて4番を張れる選手が出て来て欲しいが、現状では助っ人陣も快音とまでいっておらず、誰を4番に据えるかという問題は解決していない。

 

移籍した西川選手が4番タイプじゃないが昨年4番になったのも、長打を打てる選手が見当たらなかった事が原因である。

そこを沖縄では解決したい所。

長打力が見られれば、若い選手でも臆せず開幕4番を託しても良いと思う。

作り上げるという覚悟があるならば、そういう年にしても良いだろう。

 

沖縄キャンプの最大の問題は映像の少なさである。

今年は多くの映像が出てくれることを、キャンプ地に行けない1ファンとしては願っている。