動画を見るだけでも既に競争は激化している。

↑↓シート打撃やフリー打撃には若手も登板した。

 

カープのキャンプの2クール目の最終日。

「沖縄行きが全てではない」と新井監督はしているが、開幕1軍を目指している選手はその言葉を額面通りに受け止めはしないだろう。

若手はあくまでも沖縄までに一定のアピールをしなければ、開幕1軍という可能性は大きく減るのである。

トータルで見れば5月以降に活躍して1軍定着という道もあるが、1軍はあくまでも31枠しかない。

支配下の人数68を考えると半数以上は1軍に入れないので、やはりアピールをしておきたいという所であろう。

「沖縄がゴールではない」というのは正しい言葉であるが、1軍スタートで沖縄に進めなかったというのは巻き返すのはかなりしんどいと私は思う。

そこで脱落となったなら、開幕1ヶ月でスタミナが切れて来る選手も出て来るので、5月のタイミングに合わせて調整した方が1軍の可能性は増えるだろう。

今年からは2軍も偶数になったので試合数の増加は見込める。

アピールする試合が増えるので、開幕が無理なら前半戦で昇格を目指して精度を上げて行く方がいいだろう。

 

 

そしてシート打撃も行われた。

各投手の数字も出ていた。

 

◆コルニエル投手

久しぶりに姿を見たが、体は出来ているという印象であったが2つの見逃し三振を奪い無安打と今年が後がないという意識はあるのか、仕上がりはかなり良い感じである。

助っ人枠は5人で1試合に出られるのは4人だけであるが、助っ人の全体の人数は5人なので全員が1軍登録出来る可能性は今年はある。

そういう意味ではアピールを続けて使いたいと思わせる印象が必要であろう。

 

◆内間投手

現役ドラフトで加入した投手であるが、パリーグは交流戦でしか見ていないので投球を見るのは初めてであったが、2四球と課題も多く残った。

フォームは力強くストレートも速いのであるが、課題のコントロールをどう上げて行くか。

やはりチームの右腕の中継ぎ候補の出来は、今年は課題なのかなと全体を見て改めて感じた。

 

◆斉藤投手

昨年のドラフト1位も初のシート打撃に登板したが、被安打2と助っ人陣の出来の高さを見せつけられる形になった。

連日練習生のラミレス選手が甘い球を逃さずにヒットを続けており、これが3クール目でも続くなら育成契約もあるかもしれない。

やはり右腕が昨日の登板組と同じように、複数出塁を許す状況となってしまっている。

 

◆日髙投手

西川選手の人的補償で加入した投手であったが、右腕の候補がほとんど打たれている中で打者4人を相手に安定した結果を残した。

最後のはヒットとなるだろうが、上手いファーストであれば止めれただろう。

確かにフォームは山本由伸投手に似ていると思うが、やはり昨年も斉藤投手より数字は良かったという点からも一歩リードしていると言って良いだろう。

他の右腕がアピール出来ていないので、この調子で行ければ開幕1軍というのは大いにあると思う。

 

◆塹江投手

フォームを大きく変更して臨むシーズンで、打者も打ちにくそうにしていたが中村奨選手がそれに対応出来ており、左の中村貴選手にも弾き返された。

見逃し三振も奪った事で1軍に名乗りは挙げたが、他の左腕が軒並み状態が良いだけに左打者にもインコースを突いたりとか、攻め方でもアプローチが増えると次に繋がると感じている。

 

◆高橋昴投手

久しぶりに投球する様子を見た印象であったが、打者5人を完璧に抑え小園選手や坂倉捕手、田村選手といった左の巧打者を抑えたという点も評価が高い。

この調子を維持しながら、打者の状態が上がって来る時にもこういう投球が出来るか。

それが出来れば開幕1軍という声も大きくなるだろう。

今年に賭ける覚悟を見せて貰えた投球であったと2クール目の評価選手の一人としたい。

 

◆長谷部投手

左腕が軒並みいい成績を残している中で、打者5人に全く通用せず抑えられた打者はなしと散々な結果であった。

ストレートも簡単に弾き返されているのを見ると、沖縄行きというのは他の左腕がほとんど良い状態なだけに難しいと言わざる得ないのではないだろうか?

他の投手はここに合わせて悪いなりにも打者一人は抑えているわけで、内容の悪さが続いていた林選手にも弾き返されて打たれているのでは、評価出来る点は何一つなかったというしかないだろう。

 

◆松本投手

昨年は週刊誌に名前が出たのがピークでほとんど活躍出来なかったのであるが、今年は覚悟も見せないといけない中で打者5人に対して2安打とこちらも他の右腕同様に複数出塁を許した。

球に勢いがあるのは坂倉捕手との打席の映像を見ても分かるのであるが、制球が甘くなる所もありそれを中村貴選手などは逃さず打って状態の良さを見せていた。

バットを折ってもヒットを打たれている所を見るとまだまだという感じであり、首脳陣も右投手の出来の悪さが続いている点は頭が痛いのではないだろうか?

 

 

※総括

連日のシート打撃登板であったが、左腕は結果を残した投手が多かった一方で右腕は無安打はコルニエル投手のみ。

遠藤投手、日髙投手以外は複数出塁献上と散々な結果が多かった。

まだ打者の状態が上がっていない段階でこれだけ打たれるというのは、バッテリーコーチもピッチングコーチも頭が痛いだろう。

もちろん島内投手、矢崎投手、栗林投手が全員右腕の勝ちパターンだから右腕は何とかなるという声もあるだろうが、勝ち試合以外にも投げれる投手は必要なわけであるが現状では投げさせられそうな右腕が3人しかいないという事になる。

左腕はレベルが高く1軍に悩むという別な問題が起きているが、逆に右腕は出来が悪くてベンチ入りに悩むという状態になっている。

結果が出てくれる事に期待していたが、正直右腕は期待外れという結果の投手があまりにも多かった。

 

野手陣では石原捕手、韮澤選手がかなり良いアピールをしており、中村貴選手も上手いヒットが目立った。

そして小園選手や助っ人陣の選球眼は良く、坂倉捕手や中村奨選手も目立った結果を残しているとは言い切れないが、振れているのは間違いない。

中村健選手や練習生のラミレス選手も良い打球を飛ばしており、ラミレス選手は育成契約を検討しても良いだけの調整をドミニカでして、何としても日本で生き残りたいという気持ちで来日しているという覚悟も感じられる姿を見せている。

ドミニカアカデミー不要論を書いている私がそう感じるという事が、ラミレス選手が秋よりも良い状態で振れていると評価している証である。

守備はまだまだと言わざる得ないので、さすがに今年1軍というのは厳しいかもしれないが、本気でドミニカ選手を育てるというのであれば、育成契約で300万円位で1年みっちり育ててみるのは悪くないのではないだろうか?

投資する価値は十分あると思う。

 

2クール目が終わっていよいよ日南1軍キャンプは最終クールに入る。

最終クールを前に新人赤塚投手の2軍合流も決まり、常廣投手と塹江投手が1軍入りと競争も激化している。

 

沖縄では対外試合もあるので、当然今1軍の全員を沖縄に連れて行くのは不可能である。

ベテラン勢も含めて行けるのは35人位ではないだろうか?

右腕の投手陣は新井監督も次は結果を出せるようにと優しい言葉を残しているが、次にも結果が出なければそこで開幕1軍チャレンジが終わるという事を意味している。

1度は許すが2度はないという事で、言葉は優しいが選手の選別に関しては結構数字と結果に厳しい監督なので、次のクールでは右腕が軒並みアピールして左腕のように誰を残すかでいい意味で悩むような結果を見せて欲しいですね。

野手陣は比較的振れているので、見極めに苦しんでる林選手が沖縄メンバーに残れるか。

私も1ファンとしてそこは注目しています。