プロ野球の殿堂入りの投票が行われた。
殿堂入りという部分ではやはり競技者表彰という部分に注目が集まるが、プレーヤー部門で殿堂入り出来なかった選手の再チャレンジ枠のエキスパート表彰の方は該当者なしであった。
投票数の75%という基準は、甘くはないというのが伝わって来る。
そんな中でのプレーヤー表彰は引退後5年からノミネートで20年までの実質15年がチャンスであり、得票数が3%に届かないと翌年から除外というメジャーの殿堂と同じ除外ルールが付けられている。
354人が投票し266票が殿堂入りラインとなった投票結果は、谷繁氏と黒田氏が同じ281票を集めて79.4%で殿堂入りとなった。
以下得票である(一人最大7名まで投票できる・敬称略)
谷繁 281
黒田 281
※ここまで殿堂入りライン
岩瀬 232
川相 221
宮本 184
※ここまで得票50%超ライン
桑田 98
松井稼 92
野村謙 75
松中 70
Tローズ 67
稲葉 53
石井琢 42
井口 38
※ここまで得票10%超ライン
城島 35
新井貴 28
佐々岡 23
赤星 22
小笠原 22
前田智 21
山﨑武 21
小久保 18
※ここまで得票5%超ライン
浅尾 15
荒木 15
高橋由 12
田口 12
山口鉄 12
杉内 5(得票3%未満で除外)
※こうやって見てみると、50%を超える得票ラインを得るのも非常に難しいというのが良く分かる。
殿堂入りした谷繁氏は日本球界最多試合出場数+27年連続本塁打、黒田氏はメジャーでもローテを7年守り日米通算203勝、バックドア・フロントドアという言葉を日本球界に持って帰って来た。
明確な記録がないと、殿堂入りまで票を集めるというのはやはり難しいのであろう。
日本球界歴代1位の試合登板数1002、407セーブという記録を持っていた岩瀬氏が初年度殿堂入りは逃したが、これは晩年のプロテクト騒動が多少響いたのかもしれない。
世界記録の犠打成功数を持つ川相氏、大卒社会人で唯一の2000安打+400犠打達成の宮本氏など、50%を超える選手の理由も明確化されており、ゴールデングラブやベストナインなどの投票と比べてもかなり質の高い投票がされている事が分かる。
2000本安打を達成しただけでは得票に繋がらず、二度のアキレス腱断裂から2000本安打達成の前田智徳氏ですら、10%にも届かないというのが殿堂入りの価値を高めていると感じる。
来年度は新規殿堂入り候補にイチロー氏が加わる。
日米通算最多安打という所で、初年度の殿堂入りは間違いないと見られる。
残りは得票率歴代1位になるかという点だけが注目されており、イチロー氏と岩瀬氏も同じタイミングで票が集まると考えられる。
となると残りは各記者5票。
今年は杉内氏だけが除外となる数字に終わったが、来年はかなりそのラインの選手が増えると考えられる。
川相氏は2006年に現役引退なので引退20年目の来年の投票がラストイヤーになるのではないか?
野球の世界記録を持っている選手が殿堂入り出来ないというのは、殿堂の価値も下がってしまうのではないだろうか?
本当にバントの教え方は子供にも分かるレベルで教えてくれる良い方なので、来年度はイチロー氏がいるので中々票を集めるのは大変だろうが、世界記録の事を後世に残すという事を考えても来年何とかならないかなと。
そこはブログに記しておきたいですね。
黒田氏は永久欠番に殿堂入りでカープの伝説の一人になってしまった。
だが黒田氏が先発した翌日に中継ぎ回跨ぎ登板をして、チームの為に献身的だった事は語り継がれるべきであろう。
現代では登板翌日はベンチ外なのでそういう事はおそらく起きないし、回跨ぎなんてなお起きないだろう。
谷繁氏も選手兼任監督時代も含めて27年間プロの1軍で本塁打を毎年打ったというのは、これも高卒1年目からレギュラーを奪ったとしても45歳まで打ち続けないといけない。
出来そうで出来ない記録だと思う。
両方の現役時代をしっかりと見れているというのは、大きな財産なのだろう。
今ではスタメン捕手固定と言える選手はほとんどいなくなってしまった。
2名3名で併用の時代になってしまったからである。
そういう意味でも、今回の殿堂入り選手のような選手は中々生まれないのだろうなと感じました。