カープの選手の自主トレ情報も続々と入っている。

今日はそれを書いて行こう。

 

◆新人合同自主トレ

新人選手は合同自主トレと先日は合同研修会に参加となっている。

カープのドラフト5位の赤塚投手の評価が球団では高まっている。

 

というのも、下半身のパワー測定値が球団歴代最高値だったという事で、基準値5500を1500上回る7000という数字を出した事で、下半身が既に完成している事を示した事になる。

これが球に力が乗るという事になると、おそらく160キロは行くと想像できる。

現在は153キロという事であるが、新井監督も「顔の大きさ以外は丸に似てる」と合同自主トレの感想を述べており、キャンプ・オープン戦で結果を残せば開幕1軍の勝ちパターンまであるかもしれないだけのスペックを示した。

これを球団の育成でどう伸ばすかというのが課題であると思うが、果たしてどうだろうか?

 

◆小園選手

例年ヤクルトの山田選手との自主トレを松山で行っているが、体調を崩して参加を辞退したという事で、急遽地元のマツダスタジアムの練習場で単独自主トレとなっている。

「開幕からこけないための準備をしたい」という言葉のように、例年スロースターターの印象が強いが、打では得点圏に強く3番の最有力候補でもある。

ただ昨年の開幕から6月までわずか1安打のような低迷に陥ると、さすがにスタメン固定を待ってはくれない事も痛感しているだろう。

今年行われるプレミア12の日本代表入りも目指しているという事であるが、代表になる為にはスロースターターの返上と同時に、シーズンの数字で西武の源田選手を上回る数字を残す事が必要になってくる。

高いレベルで争わないと日本代表には呼ばれないので、そういう意味でも今年の意気込みの違いを感じている。

普通にやればレギュラー当確である。低迷しないように自分の形を作って欲しいですね。

 

 

◆秋山選手組

秋山選手は野球だけでなく他分野のアスリートを呼んで総勢12名という人数で静岡下田で練習をしている。

怪我からの復帰途上でありながらも、ランニングでは若い選手を背中に背負って先頭で走っているという事で、やはり下半身の力強さは今年36歳でも健在であると示している。

 

「契約が切れるのは恐い、次の年の給料にも関わる、若い選手を使えという声が聞こえているけど負けたくない」と悲壮な決意を抱えての自主トレであるが、カープは争奪戦の中で「2000本安打」に触れているので、秋山選手が望む限りは2000本安打までカープは面倒を見る覚悟をフロントはしている。

 

ただ新井監督が必要としなかった場合は、当然目標の2000本安打達成は遠のいて行く事になり、自主的に退団して他球団入りという可能性も否定は出来ない。

ノックも受けるなどキャンプ初日から動けそうであるが、100ではいかないという事でシーズンに合わせて進んで行くようである。

 

2000本安打までは残り日本だけで435本。

レギュラーの維持には今年最低150本は打っておきたい所であるが、185本までいければ残り250本と2000安打のゴールが見えて来るだろうし、185本を打てばカープは「減俸にはなるだろうが2年契約」を提示すると思う。

外野守備の安定感ではチームで1位であり走れているのであるが、負担軽減という事を考えるとレフトへのコンバートという事も真剣に考えたい所である。

 

その為には田村選手や中村貴選手、中村健選手といった若い選手の台頭が求められる。

 

秋山選手と自主トレをしているのは宇草選手と中村健選手という、23年シーズン1軍出場0に終わった2人である。

宇草選手も中村健選手も2軍でも2割がやっとという数字で、新井監督が若手に積極的にチャンスを与えた中で1軍昇格は与えられなかった。

 

宇草選手は怪我からの復帰が長引いて別メニューという事で厳しい状態であるようだが、本人は「大卒5年目でラストチャンスだと思っている、今年ダメなら来年はユニフォームを着る事が出来ない」と現状をかなり正確に認識している。

西川選手が抜けた分、左の枠が1枠空く事になるが高卒3年目の田村選手の飛躍を見ると、大卒5年目の選手にチャンスを与えるには、よほどのオープン戦での活躍がないと厳しいだろう。

本人の覚悟が感じられるけども、キャンプ・オープン戦でずば抜けた数字を残さないと開幕1軍は難しいと感じる。

 

中村健選手も「教わったからには超えないと意味がない」と秋山選手超えを掲げている。

目標を「2割8分、二桁本塁打、30~40打点」と数字も示している。

高い目標を掲げるのは良いことではあるが、現状は昨年2軍で2割5厘という悲惨な数字だったわけで、若手に追い抜かれている現状に危機感を持たないといけない。

慶応大からトヨタ自動車を経由して入団なので、3年で切るという事はさすがにないと思うが猶予も長くはない。

その中で昨年はオープン戦で13打数2安打に終わり2軍降格となって以降は上がれなかったわけで、まずは3月のオープン戦で3割を打つという目標を掲げて調整をした方が良いと思う。

若い選手が増えてくれば社会人卒には5年目というのは、この数字では与えられない事の方が多い。

1軍で大きな結果を残したい所ではあるが、現状ではドラフト同期の末包選手に追い抜かれてしまった。

 

現状の外野争いでは秋山選手、野間選手を基本に、堂林選手、末包選手、田村選手、中村貴選手に加えて、中村健選手などもおりという書き方をマスコミもしているように、認識はラスト1枠の5番手の選手という扱いとなっている。

そこの序列を上げるには、シーズンの息切れとかの心配している場合ではなく、3月からフルスロットルでないと、チャンスは中々巡って来ないだろう。

そこまでの認識を持って進めているのか?という点では、少々疑問に感じる報道が多い。

宇草選手位の危機感を持って臨まないと、オープン戦でもチャンスを貰えなくなるという事は伝えたい。

 

◆菊池選手組

菊池選手組は静岡県の庵原(いはら)球場で今年もスタートした。

この球場は2軍に参戦する新球団のハヤテ223球団の本拠地でもあるが、菊池選手組は矢野選手に育成の前川選手、そして阪神熊谷選手に、後日ヤクルト村上選手の参加も決定している。

 

映像を見て話し合いをしてという姿で守備ノックも続けている菊池選手であるが、「最近の若手は朝から晩まで練習する事を見なくなった。ノックを最後まで受ける体力を持つ選手が少なくなった。守備を聞きに来る若い選手も少ない」とチームの後輩の意欲にも少々感じている事があるようである。

 

育成の前川選手は一度も話した事がなかったが、「支配下になる為に守備を学びたい」と頭を下げて来ており、そして他球団でも今年24歳とまだ若いヤクルトの主砲村上選手も頭を下げて来ている。

矢野選手も3年連続で参加して「守備をもう一回見直し、打撃は去年の倍バットを振っている」と意欲を示しているが、これに続く若手がいないという現状である。

 

菊池選手が若い頃のカープはまだ弱小から脱出を目指していた頃であり、練習量も野村監督時代だったので非常に長く全体練習に多くの時間を割いた。

だが緒方政権で連覇でチームの成長もピークになり調整的な練習が増えると、佐々岡政権、新井政権では選手の個人個人の尊重にシフトした事で、全体練習の時間は間違いなく減っている事はキャンプの練習リストを見ても分かっている。

2014年位まではカープの練習量は間違いなく日本一だったと言えるレベルであったが、今では怪我をさせないというのもあるし、個人個人がどこを目指しているかを聞いてその個人にあった練習時間を確保する事にチームがシフトした結果、やはり守備の練習に充てる時間は大きく減っているというのは痛感する。

 

というのも守備力が低くても20本打つ選手と、守備が上手くても本塁打0本の選手であれば、前者の方が今のNPBでは優先される土壌が出来ているのが大きいと思う。

センターラインの捕手とセンターの肩、ショートとセカンドの守備範囲の広さという点は重要視されているが、サード、レフト、ファーストは捕球能力があればOKという感じで守備範囲まではあまり求めていない。

ライトも肩が強ければOKで守備範囲の狭くなったライトの選手も多い。

 

若い選手が1軍に入るには、「打撃を上げて代打」の方が「守備走塁を上げて代走・守備固め」よりも入りやすいという点も、守備を聞きに来る選手の少なさを示していると感じる。

林選手などは私は菊池選手の自主トレに参加していればとすごく感じているのであるが、本人が聞きに来ないのであれば選手はコーチを押しのけてまで勝手に教える事は出来ない時代である。

もし林選手が昨年の自身の守備を見て、レギュラーを取りたいと教えを請うていたならば、そこに村上選手も参加する事で打撃も学べるチャンスがあったわけである。

だが菊池選手に林選手が内野手なのに教えを求めたというニュースを聞いた事はなく、むしろ外野転向に可能性を見出したという事はもったいなく感じている。

 

ドラフト新人で唯一の野手の仲田選手が、菊池選手に聞きに行くという事が出来れば彼も伸びる可能性はあると思うのであるが、そういう行動に1年目で出ていくのも中々勇気がいるだろう。

だがこの報道を見て、チャンスだと思って新人合同研修会の時に藤川氏が言っていたように、「自分から前に出て行く」という行動を取れるかどうか?

そこも注目したいですね。

 

10年連続でゴールデングラブを取っていた守備の名手がいるのに、毎年熱心に聞いているのは矢野選手、シーズンで小園選手や羽月選手も入るが報道でよく見る名前はそれ位である。

そこにようやく今年育成選手が加わったという。

 

下半身を徹底的に鍛える練習を坂倉捕手、秋山選手、大瀬良投手、菊池選手、どの班も同じ位下半身を鍛えているのは、そこが重要でありノックの体力を付けるというのも下半身を鍛えて故障しにくい体を作るという点では一致している。

だが守備の名手であって打撃ではと思われているからか、若手がほとんど聞きに来ないという現実は、チームが中々若返りが出来ていない理由が垣間見えた気がした。

 

菊池選手は若い頃には元ヤクルトの宮本氏や東出氏、梵氏に聞いて守備の向上を図っていたし、丸選手も若い頃から前田智徳氏に頭を下げて打撃理論を鍛え上げていたし、前田智徳氏は守備も30代中盤までライトをやっており上手かった。

若い頃から上の選手に聞ける選手が伸びているというのは事実としてある。

大きなチャンスがある中で、若手がいかないというのはもったいない。

聞いて合わないと思ったらやらなくても良いわけで、実績のある選手の経験は聞けるなら聞いた方がチャンスに繋がる。

監督やコーチとは違い、同じ選手に聞いて怒られる事は基本的にないわけである。

行くのは勇気がいるだろうが、1軍で約半分の75試合以上シーズンで出場出来ていないのであれば、話を聞きに行く位はしても良いのではなかろうか?

 

こんな事を素人の私のブログで書いた所で選手に届くとは思わないけども、選手も素人ファンのブログを目にする事はあると聞くので、もし選手がこのブログを読んだのだとしたら、ぜひ2月のキャンプの時位は名手に聞きに行って自身に活かして欲しいと思いますね。