↑まさかの参戦である。

 

新井監督と金本氏がやっていた護摩行に、石原捕手が合流。

その後に會澤捕手が入り続いていた護摩行の流れは、堂林選手を加えた後に末包選手が初参加という言葉が続いて謎の長い歴史になりつつあるが、そこに中村奨捕手も参加するそうである。

 

この護摩行は科学的には「視力の低下を招く可能性が高い」とされ、効果は懐疑的であるのであるが、なぜか実績は多い。

 

金本氏はFA移籍で連続フルイニング出場の記録も作り阪神で優勝2回、新井監督はカープ復帰後の2016年に優勝、リーグMVP、ベストナインなど獲得し選手会会長も経験。

石原コーチは40歳現役を達成しベストナイン・ゴールデングラブ獲得、會澤捕手も来季36歳となるが現在の12球団の選手会のTOPである会長であり、ベストナインも3年連続獲得。

堂林選手はタイトルはない物のグッズ売上高は常にTOP3常連であり、そして来季からはチームの選手会長である。

 

科学的な根拠がないにも関わらず、想像を超える成果が出ているというのが事実であり、ここに来年以降の4番を目標に掲げる末包選手の参加は頷ける物であったが、そこに若い中村奨捕手も参加する事となった。

 

来季25歳というここまで若い選手が護摩行に参加する事はなかったのであるが、本人が會澤捕手に電話で直談判。参加を認められたという。

 

入団以降は巨人の捕手であった小林捕手(広陵の先輩・野村投手と甲子園でバッテリーを組んでた)と自主トレする事が多かった中村奨捕手であったが、あちらも3番手捕手まで地位を落とした事で近年は一緒に出来ていなかった。

2022年は女性問題を報じられ秋のキャンプメンバーから除外となり、今年の自主トレ以降は広陵卒の先輩の上本選手を頼ったが、500万円の示談に関する文春の報道が事実だったとするならば、その上本選手を頼っていた時期に家庭を持つ女性と関係を持ったという点もあり、示談せざる得ない所に追い込まれ今年も秋のキャンプメンバーから、育成に落ちた岡田投手ですら参加出来たのに、若手でありながらメンバーから除外された。

先輩の顔に泥を塗った事で、母校で恩師の見守る中での自主トレという状況になり、背番号も広陵卒の大卒の新人選手に奪われた。

 

そこまで追い込まれた事で、さすがに来年ダメなら解雇という言葉が現実味を帯びて理解出来たのであろう。

 

「とにかく謙虚にやりなさい。おかげさまでという気持ちと、感謝の気持ちを持ってやりなさい」。

この中井監督の言葉の影響があったのか、自発的にチームの柱であり選手会トップでもある會澤捕手に頭を下げ、護摩行に参加を願い出たという点はさすがに三度目は許されないという自覚が出たという事だろう。

 

「本人がまだ野球がしたいですと言ってきた。周りが何と言おうと背中を押してあげたい」という會澤捕手が珍しく擁護をする点を見ても、相当な覚悟を伝えたのであろう。

 

ここでまた来年も女性問題を起こせば、野球選手として終わりである。

そういう意味でとにかくキツイ護摩行を乗り越える事で、気持ちの変化という物をさせたいのであろう。

「やったから野球がうまくなるわけではない」と會澤捕手も語っているが、結果的に護摩行以上の苦しさはないというのが、精神的に成長している選手の多さに繋がっているのかもしれない。

 

斎藤佑投手という日本ハムの投手(昨年引退)が、メジャーに行ったダルビッシュ投手に面倒を見るよう当時の日本ハムの監督が言ったが、途中で彼は見切られた。

「練習するように言ってもやらないので、もう面倒を見る事は無理」と言ったそうであったが、結果的にハンカチ世代と言われ世代の中心であった斎藤佑投手は、プロでは一度もシーズン二桁勝てる事もなく初年度の6勝がシーズンの最多勝で、甲子園のスターがプロではたった15勝で終わっている。

 

中村奨捕手も甲子園で記録を作り素材はすごいとされているが、こちらも当時の緒方監督の配慮でメジャーに行った鈴木誠選手と練習メニューを同じタイミングでやった時に「お前このままじゃ終わるぞ」と、練習不足と意識の甘さを直接指摘されているが、今年のこのタイミングまで女性スキャンダルは目立っているが、2軍では無双していても1軍では何も出来ていない。

 

堂林選手は先輩ながらも鈴木誠選手に頭を下げて教えを請い、来年も自主トレを一緒に出来る仲まで進めているが、彼はそういうチャンスも自ら捨ててここまで来ている。

だが来季25歳であれば、ギリギリラストチャンスである。

私は他球団に行って広島以外の地を知った方が選手として伸びると今でも思っているのであるが、残留である以上はやるしかない。

ある程度の数字を残せれば、仮に戦力外となったとしても拾ってくれる球団はあるだろう。

本当にスキャンダルが報じられたら終わりだという気持ちで取り組まないと、2軍でも出番は減っていく事になるだろう。

 

 

◆巨人が阪神自由契約のカイルケラー投手を獲得。

家庭の事情で一時帰国をしてそのまま自由契約となったカイルケラー投手が巨人と契約となった。

中継ぎ防御率が最下位と崩壊していた巨人に新たな追加戦力という事であるが、巨人はとにかく投手をかき集めており、現役ドラフト、トレードを含めて5人目の投手の追加獲得である。

中継ぎから立て直すという姿勢で資金も投じている姿は、補強が中々出来ないカープには羨ましい姿に見えるが、退団者が多い右の野手の不足は野手の社会人即戦力でどうにかなるという考えなのだろうか?

終盤で巨人の救援陣であればひっくり返せるという自信も今年はあったが、実績ある投手を5人も獲得されるとさすがに今年ほどは簡単に攻略とはならないだろう。

 

カープのスコアラーも今から分析を進めていかないといけないと思うし、ドラフト勢も含めると1軍の投手のベンチ枠を13とすると半分が今年チームにいなかった投手になる可能性が高い。

そこまで変わると対巨人の分析の見直しが必要であり、新たに解析部門で新任となった一岡氏の力も試される年になりそうである。