カープはライアン・マクブルーム内野手の獲得を正式に発表した。

左投げ右打ちという珍しいタイプのファーストの長距離砲であり、外野も守れるという事になっているが過度な期待は無理で極力ファーストで固定して、打撃特化という時に限ってファースト坂倉捕手、レフトマクブルーム選手という起用をするのではないか。

 

契約金は30万ドル、年俸70万ドル+出来高という事で、金額はアンダーソン投手と全く同じという事で、おそらく来年の選択オプションは球団が保有している物とみられる。

2人の新助っ人で早くも総額200万ドルの支払いという事で、カープの助っ人予算が年間5億から6億と考えると、契約更新のフランスア投手とコルニエル投手の分を考えると残りは300万ドルあればいい方ではないか?

外野手と先発・リリーフ両にらみの助っ人のどちらかを今後追加獲得すると思われるが、その前段階でカープが取れる選手の中では評価が高い方を選択し獲得したと言えよう。

 

◆マクブルーム選手成績。

メジャー 7試合 8打数2安打(全てシングルヒット)、打率250、1四球、6三振。OPS 583

3A 115試合 433打数113安打32本塁打88打点、打率261、47四球、109三振。OPS 862

 

守備位置と守備率 メジャー(代打とDHで今年の守備出場はなし)

3A ファースト 47試合 2失策 守備率995

   レフト 8試合 1失策 守備率857

   ライト 10試合 無失策 守備率1.000

   DH出場は50試合

 

■参考資料 クロン選手獲得成績 3A 84試合 310打数102安打39本塁打107打点、打率3割2分9厘、61四球、79三振。OPS 1.223

(但しこれは2019年の数字であり、2020年は3Aは全休だったので1年のブランクで獲得したという事に留意しなければならない)

クロン選手の2021年のカープでの結果は42試合 130打数30安打6本塁打16打点、打率231、6四球、47三振。OPS 701

 

※こういうデータを見ると、マクブルーム選手は守備はファーストの機会が多く、やはりファースト主体でスタメンを考えるしかないだろう。

3Aで残した成績を見ると、クロン選手と比べて率は低く、三振が多く、四球が少ないというのは本当に大丈夫なのか?と思われるだろうが、2021年の3Aの東側のリーグでは最多本塁打の位置に名前があった。

 

ちなみにクロン選手の数字は3Aで打高とされた旧PCRリーグ(2021年から3Aは再編された)での数字である。

 

コロナの影響で3Aが全休した後、メジャーリーグ側が3Aの管理に乗り出してリーグが地区毎に再編されて、チーム数も削減された。

その為に今年からは3A東、3A西(トリプルAイースト、ウエスト)となっており、その新規の東側のリーグで最もホームランを打った選手が、カープに来るという事である。

三振数の多さには不安があるだろうが、カープにはいわゆる常にフルスイングするタイプの選手が全くと言っていい位いない。

振れる選手で1番打てる選手というポイントに絞って投高のリーグとされる場所から獲得したという事である。

逆にアンダーソン投手は打高のリーグとされる3A西のリーグから獲得している。

先発10試合以上の投手の中でのWHIPの順位は4位となっている。

 

3Aのリーグの特徴も考えて探しその中で取れる選手に声をかけて、保有権を所有するメジャー球団に交渉し移籍金を払った上でスパッと獲得したのだろう。

その時に元カープ助っ人のGM補佐からしっかり話を聞いて補完もしているとみられる。

 

2年続けて海外スカウトは成果を出せなかったが、今年に関しては昨年の3Aが全休していてメジャーから取れるだけの予算は30億の赤字ではないからやむを得ない結果だが、来年の失敗は許されないと私はブログで何回か主張した。

球団フロントも今年の助っ人の失敗を見て本気で取り組んだ成果であると思う。

その選手達がマッチするかは神のみぞ知るという状況だと思いますが、海外スカウトが予算の半分をかけてとりあえず4人の在籍が確定したわけである。

 

メヒア選手とバード投手に関しては具体的な報道はまだないが、ここを切れないとなると追加は後1名で終わりそう。

投打でもう1枚ずつ補強したいが、支配下枠もあるので外野手を補強して終わりな気がしますね。

投手はトライアウトから引きあげて来る可能性はあるので、それで埋められるという感覚はあるが野手は鈴木選手の穴を埋めれる可能性の選手を増やすしかないので、外野手のパワーヒッターも探すはずである。

 

◆堂林選手FA宣言せず残留

秋のキャンプのリストで自主練習の所に名前がなく、フル帯同だったので宣言しないんだろうなと思いましたが、早々に残留を表明した。

契約の更新については改めてという事になったが、唯一獲得の可能性がありそうであった地元の中日の立浪監督がFAは一切取りに行かないという、「いわゆる調査」という宣言するなら獲得しますよという意思表示を否定した事で、移籍して得られるメリットは彼には全くなかった。

 

堂林選手の残留には賛否両論あるだろうが、彼はグッズの売上高では鈴木選手に次いでの力があり、さらに貴重な外部人材となる新卒の子が野球界で働きたいと堂林選手を頼って来た時に、堂林選手が鈴木本部長に紹介してそこから面接し入社に繋がったという話があるのだが、その子が非常に優秀であるという事で堂林選手の評価はフロントでかなり高い。

 

この球団に対する貢献度の強さで、将来はカープの本部で編成という道に行く可能性を感じている。

鈴木本部長もいずれは引退せざる得ない年齢になると思うが、その時に後を継ぐのはもしかしたら堂林選手になる可能性を感じている。

中京大中京は野球のできる愛知県の私立の学校では1番学力が必要な学校なので、頭脳面でも問題がないので、本当に引退後の本部入りは2軍の指導者よりも可能性が高いと見ています。

 

球団に貢献できるからこそ、低い打率でも長く現役が出来る。

日本ハムの杉谷選手も球団の知名度向上に貢献しているわけで、堂林選手も似ていると思います。

プロ野球で指導者を目指すのであれば、来年復活しないと可能性はないでしょう。

来年は即戦力の新人も、長打力の助っ人も入って来るわけで、3月からアピールしないと1軍の座席はない。

そういう覚悟のオフを過ごして貰いたいですね。