いい意味で、とても衝撃を受けた一冊です。


私、間違ってた。

そして、正しくもあった。


人間の信仰心、信じる力、神様のため人のために祈る力には神様までもパワーアップさせるだけの力がある。

我らが桜井識子さんが実際にお会いした、ご神気の弱った神様、まだ神様になれていない歴史上の人物たちが、そうと知った読者たちの応援を受けて、お力が戻ったり、穏やかないい状態になっていたりすることを紹介しています。


私は間違っていた…と思ったことは。

神様は完璧な存在で、人間ごときが影響を及ぼすなどできない…と思っていたこと。

そして、正しい…と思ったことは。

神様は神様しか存在しない世界では「神様」ではいられない、人が神様として崇め奉り信仰することで始めて「神様」でいられるんだ…と思ったこと。

実はこの考え、10年ほど前にお伊勢さんの内宮に参拝したときにふとそう思ったのです。神様と人は、実は共生関係にあるんだ…と。…もちろん、その時はなんの根拠も確信もなかったけれど。


紹介されているのは、

・靖国神社

・清高稲荷大明神(高野山)

・源九郎稲荷神社

・後醍醐天皇

・豊臣秀吉公

・織田信長公

・於菊さん

・お岩さん

…です。


そして、仕事で喪がつく人へその対処法と、神在月の神社はどうなっているのか…など、神仏に聞いたためになる話も載っています。


生きている人が、神仏のために、人のために何かのためにすることは、神様にもできないことを叶えてしまったりもする。それは生きている間にしかできない尊いこと、そんな幸せを人は味わうことができる。

人は誰も、私にも、誰かのために何かができる。

それって、なんてすごい希望だろう。それこそ、生きる意味がまったく別物に変わってしまうほどの。


今、ここに生きている「人間」でよかった。


そんな風に思える、すごく素敵な一冊でした。