東京の都知事選が終わり、 様々な思いの残る結果を受け入れ、変わり映えのない日常が戻っただけである。地方にとって、東京の知事が誰であれ、目くじら立てるほどのことではないが、それでも東京は「世界の東京」であり若い頃の憧れの街でもあったのだから、無関心ではいられない。

開発開発で、以前のような魅力も薄らいだ。外人は泊まれるが日本人は泊まる宿にも悩まねばならず、胸ときめかした昔のお上りさんも、今では外人観光客の中に埋もれている。

開発開発で、変わりゆく風景の近代化は、何とももの悲しい。林立する高層建築は、いつの日か次々に役目を終え崩され、また新しい設計者の自信と権威をかり立てる建物が天に向かって伸びていくのだろう。

今日もまた何事もなく暮れてゆく。