多摩川へ繰り出す
今日は久しぶりの休日だ。
家でゴロゴロしながらお気に入りの
YouTubeを何気なく聴いていた。
「今日の横浜港北は雲一つない空が
広がってます。」
「富士山が今年はじめて白いキャップを
かぶりました」
私のマンションからは武蔵小杉の
高層マンション群の陰に隠れて富士山は見えない。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20231020/06/namagubi896100/41/bd/j/o1080060715353204622.jpg?caw=800)
居ても立っても居られなくなり、
多摩川へと向かっていた。
今年の夏は青春18きっぷで富士宮や日本平
あたりをウロウロとしていたにも関わらず、
富士山を全く見ることができなかった。
それが軽いトラウマとなっていた。
気温が高くて水蒸気が発生しやすい夏の間は
富士山はほとんど見えない。
ということを、恥ずかしながら知らなかったのだ。
川崎市の古市場の遊歩道を歩くと、
古市場ポンプ場が見えてくる。
ここが、多摩川への入口だ。
武蔵小杉が台風19号による浸水災害におそわれ
タワマンが水没したのは2019年の
今と同じ時季だった。
台風直後にここを通りかかった時は、ポンプが
唸りをあげていたが今日は、静まり返っている。
地味な存在だが、この付近で逆流による浸水被害
を防いだのは、この寂びれたポンプ場なのだ。
と、勝手に私は解釈し、感謝している。
頭上には雲一つなく、ゴミ焼却場の白い煙突
と青い空が、鏡となった多摩川に
映し出されていた。
否が応でも期待が広がる。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20231020/06/namagubi896100/d6/dd/j/o1080060715353204665.jpg?caw=800)
タワマン群の右横には富士山が見えるはずだった。
ところが…
そこだけ、雲がかかっていた。
気が付くと額には汗が吹いている。
遅かった…
家をでてから、気温がかなり上がったため
水蒸気が発生して雲となっていたのだ。
気を取り直して、
排水樋管とポンプ場見学をしながら
田園調布駅の多摩川浅間神社まで歩くことにした。
だいたいのところで排水樋管のあるところに
ポンプ場が設置されている。
富士山現る
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20231024/00/namagubi896100/61/3a/j/o1080066115354944309.jpg?caw=800)
すっかり富士を諦めて多摩川左岸を歩いていた。
何気なく遠くの雲を見つめていると
雲が富士山の形に見えてくるから不思議だ…
…良く見ると、雲ではない。
ホワイトキャップの富士山だ![爆笑](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/616.png)
![爆笑](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/616.png)
白い雲に同化しているが、
美しい富士の白い稜線が見えている。
宮内排水樋管
ガス橋を渡り、再び右岸(川崎市側)を
武蔵小杉方面へ歩く。
すると、2019年10月13日(日)
台風19号による武蔵小杉タワマン浸水事件の
元凶とも言える宮内排水樋管が
姿を現した。
土手ギリギリまで水位を上げた多摩川の水は、
この樋管を通り抜けた。
そして、道路下の下水管を逆流し、
マンホールの蓋を吹き上げながら、中心部まで
侵攻していったのだ。
まるで空爆にあったような恐るべき光景が
この辺りに、広がっていた。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20231020/06/namagubi896100/9a/3f/j/o1080060715353204725.jpg?caw=800)
当時は、古市場の排水樋管程度の手動設備
だったと記憶している。
今は遠隔操作可能な、
まるでモビルススーツのような
屈強な青備えとなった。
しかしながら、この辺りには古市場で
大活躍を見せていたポンプ場は見当たらない。
未だ一抹の不安がよぎる。
多摩川浅間神社
漫画「あひるの空」の聖地として有名な、丸子橋
を渡り、左岸(大田区が側)にでる。
そこに多摩川浅間神社がある
浅間神社は各地にあるが富士本宮が総本宮
とされていて富士山信仰との結びつきが
強く感じられる。
小高い丘の上の見晴らしの良い神社で、
登山道のように曲がりくねった石段か続く。
登りの途中の自称「白糸の滝」が
チョロチョロと流れ落ちている![爆笑](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/616.png)
![爆笑](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/616.png)
自然石の子産石は安産祈願の人が撫でて
いくのでツルツルとした照り具合が艶めかしい。
撫で物あり、富士山が見える見晴らし台もある。
小さいながらも神社エンターテイメントの
基本をおさえているので参拝者は後を絶たない。
神社の石段を一旦降りて裏手にまわると、小高い
丘が続いていて浄水場跡や古墳群が続いている。
古墳群の最北端にある蓬莱塚古墳の入口で、
またアイツが現れた。
そう、不気味さを増した多摩川のヌシである。
「ここから先は、お前は入ってはならん」
そう言ったように聞こえた。
無視して中にはいると、姿を消した。
前に見かけたのは2023/5/16大師橋付近だった。