58595515.jpg






〔 愛する人を想い…。 〕


  生まれてきて良かった

    あなたという人に会えたから


  生きてて良かった

    あなたが好きと言ってくれたから


  愛して良かった

    あなたも私を愛してくれるから


  この幸せが

    いつまでも

      どうか 永遠に…。


------------------------------


〔 東京のみんなへ 〕

 最後の夜 
  こんなリーダーのために
   遠い所から集まってくれて
    心から ありがとう…

 あの日 最後の最後に溢れ出た想い
  「 みんな 幸せになってくれ 」と 泣きながら訴えた
    「 俺も 絶対に 幸せになるから 」と…

 約束どおり幸せになったよ
  幸せすぎて ほら
   また 涙が止まらない

 次は みんなの番
  幸せの報告
   楽しみに待ってるからね
fae0b8ab.jpg













〔 Kill or Die 〕

南アフリカ最大の都市にして
 「世界で最も危険な町」
   ヨハネスブルグ



2000年 晩春 南アフリカ共和国・ヨハネスブルグ


アルゼンチンから、大西洋を渡り、アフリカ大陸へ到着。
ホテルに荷物を置き、貴重品は、セキュリティーボックスに閉じ込めた。
パスポートのコピーと、手動式の安いカメラ、そして、最低限の金を持ち、
 飛行機の中で決めた覚悟を胸に、早々と、町に出た。

青い空が広がり、南半球の季節では、寒くなり始めた頃だった…。


バスを降りて、ショッピングモールを抜けた辺りから、
 黒い肌をした3人の男の子が距離を保ちつつ、
  時々、俺の存在を確認していた。
まさか、こんなにも早く訪れるとは予期していなかった…。


少年のうちの一人が、突然、目の前に立ち塞がる。
手には、ギラギラと鋭く光る物…。

俺の胸に、しっかりと突き付けられたそのナイフが、少年達の合図だった。

残りの2人の少年が、俺の体から、金になるものを隈無く奪っていく。
ここで抵抗することが、どれほど愚かな事か、旅慣れた人なら分かるはず。

近くにいる人たちは助けてくれなかったのかって??
助けるはずが無い。
俺を眺める視線が、「こんな所に何しに来た。」と呟いていた。(注)

少年達が足早に去った後、一番近くの飲食店に駆け込んだ。
靴の中の「土踏まず」に隠していた紙幣で、その場にいた人を雇った。
「この場所から、最も早く離れる手段を提供するように」と…。

俺には、それ以上 隠している金が無かった。
その状態で、もう一度、襲われたら…、…わかりますか。


俺に植え付けられた記憶は、恐怖だけではありません。
やっぱり、少年達の瞳です…。

あなたが、もしも子供なら、人を殺すのが楽しいですか?

子供の眼は、ずっと深い所で泣いていました。

「生きていくためには、仕方がない。」
これを強引に押し付けたのは大人達です。

子供はいつだって、大人によって与えられた世界の中で、
 涙を流しながらでも、生きていく方法を見つけなければなりません。

俺が襲われたことなんかよりも、
子供の心に溢れる悲しみの方が、ずっと深いのですから…。


------------------------------

(注)

俺を襲った少年たちは、小学校高学年 ~ 中学生ほどでした。

大学での研究と、将来の夢のため、
俺は、敢えて危険な地域を選択して訪れていました。
予備知識が無い状態で、危険度の高い所へ立ち入ることは、
くれぐれも控えて下さい。

------------------------------

南アフリカ共和国
           首都 プレトリア

「人種隔離政策・アパルトヘイト」による有色人種差別の歴史。
「人類に対する犯罪」と言われたこの政策が廃止された後でも、
事実上の差別は、今だ、影を薄くすることは無い。
〔 The last present of the birthday 〕

人影も少ない午前零時前の夜の道。

その青年の誕生日も、あと少しで思い出へと変わる頃でした…。



白い車に乗った女性が、青年の傍で車輪を止めました。

きらびやかな女性は、ゆっくりとドアを開け、
 どこまでも真っ白く、
  不思議な可愛らしさを持つ大きな箱を抱き、
   目を奪われるような足つきで、青年の前に歩いてきました。


女性は優しい声を発しました。

 『これは、あなたが過去に忘れてきた、大切な落し物。』


青年は、自分の中にある感情を表現できません。

それは、ずっと…、長い間ずっと、自分の心に背を向けて歩んできたから。


青年は、おもむろに、その白い箱を開けます。

中には、両手に納まる程の、薄汚れた小さな石が入っていました。

青年には、それが何なのか、すぐに分かりました。

長い間、ずっと目を背けてきた想いが溢れ出し、青年の瞳を濡らしました。



一滴の涙が、石の上に零れ落ちる…。



雫の上から顔を出したのは、淡い桃色の輝き。

青年がその胸に強く抱きしめると、
 その石は、眩しい輝きを放って姿を消しました。



青年は知っています。

 その石は、心の中の大切な宝石箱に入っていることを。



心の中で、美しい輝きを放つたび、

 青年は、自分が幸せであることを知りました。



どんなに深い闇に包まれても、

 その宝石を持つ青年は、

  いつも、優しく微笑むことが出来ました…。