クリニック待合室の音響設備について | なくい外科内科胃腸内科クリニックのブログ

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2017年5月8日、宮城県岩沼市あさひ野にオープンした「なくい外科内科胃腸内科クリニック」です。
かかりつけの皆様やクリニックに興味をお持ちの皆様に、
少しでもお役にたてる情報を提供できればと考えております。

私は全くオーディオマニアではないのですが、

クリニックにとって待合室のBGMは非常に重要と考えています。

 

多くの患者さんにとって、

クリニックはあまり気持ちのよい場所ではないでしょう。

「重大な病気が見つかったらどうしよう・・・」

「内視鏡検査怖いな・・・」

「先生や看護師さん、こわくないかな・・・」など、

少なからず緊張状態を強いられることと思います。

そのため、待合室の雰囲気は

過度に明るい必要はありませんが、

かといって重苦しくなることがないよう、

職員みんなで相談しながら、

今でも調整しています。

BGMはその中でも重要な要素の一つです。

 

クリニックのオーディオ、特にスピーカーの設置の仕方はいろいろあります。

・スピーカーを受付や床に直置きする

・壁掛けスピーカーにする

・天井からのつり下げスピーカーにする

・天井に埋込型のスピーカーにする

さらに、スピーカーには各メーカーや機種の違いによって、

音量や音色、指向性などに違いがありますので、

待合室のレイアウトや、BGMの目的によって

その組み合わせを考える必要があります。

 

当クリニックでは、

設計の段階で受付カウンター上の壁の左右にあらかじめスピーカーケーブルを通し、

LANケーブルやルーターを納める棚まで引っ張っておきました。

どうしてこの場所にしたかというと、

待合室全体に音が届く位置であることにくわえて、

待合室から見て、診察室が受付の奥に配置されている構造になっていたため、

受付を通して診察室の会話が待合室に漏れないようにする対策でした。

 

デッキとスピーカーは建築前から品定めし、

内装が始まるタイミングで購入して、

内装工事業者の方に取り付けていただきました。

デッキ:Pioneer XC-HM86

スピーカー:JBL CONTROL X(壁掛けタイプ)

両方併せて約7万円ちょっと。

思っていたよりお買い得な価格と思いました。

 

デッキは大型量販店の特価品でした。

スピーカーは初めから壁掛けにするつもりでしたので、

スピーカーとセット販売していないものを選びました。

デッキのパワーは65w❌65w、インピーダンスは4~8Ωに対応していたので、

インピーダンス4~8Ωで壁掛けスピーカーを探していたところ、

同じ店舗に8Ωの壁掛けスピーカーで、20-100Wの出力に対応する

JBL CONTROL Xがやはり特価品で販売していたため、こちらを購入しました。

販売員に聞くと、壁掛け用ブラケットがセットになっている商品はこの商品以外にほとんどなく、

現在スピーカーは天井からのつり下げ式の器具のセット販売が主流とのことでした。

 

スピーカーとデッキの相性は比較的良好で、

特別重低音に偏らない音質は、

待合室に適していると思いました。

また、診察室の会話を聞こえにくくする効果も十分発揮されていると思います。

 最大25名程度の吹き抜けのある待合室ですが、

BGMのパワーとしては十分です。 


クリニックの音響についてはあまりこだわらない方も多いと思いますし、

ミニコンポをあとで設置してもとお考えの方や、

スマホをBluetoothスピーカーとつなげてもとお考えの方もいらっしゃるでしょう。

実際に当クリニックでも処置室のスピーカーは、

診察室側からの会話が聞こえにくくなるよう、

処置室内の冷蔵庫の上に

Bluetoothスピーカー Harman/Kardon OMNI10を設置し、

スマホからコントロールしています。

 

開院後の設置は特に配線関係に大きな制限がかかってしまうため、

BGMのための配線とコンセント、デッキ・スピーカー設置場所は

あらかじめ建築メーカーと相談しておくのがよいと思います。

 

クリニックや店舗の開業をご検討の先生方に

少しでもご参考になれば幸いです。