(三宮7).おほかたの秋をばうしと知りにしをふり棄てがたきすず虫のこゑ



(三宮7)A.
そもそも秋というものは切ないものだと知っていたが、それにしても振り捨てがたい(忘れがたい)鈴虫の声ですよ。


@(三宮7)B.
一般に夫に飽きられることはつらいものとは知っていましたが、出家してもこの六条院の鈴虫の声は忘れがたいものです。



(三宮7)C.
あなた(源氏)に飽きられて、(さほど親密でない仲になっった)、その辛さは知っていましたが、
(出家しても)振り棄て切れない「すずむし(篠生し)」<不義の子薫>(の泣き声)よ。
(薫だけは捨て切れません)。