鎌倉市の歴史と文化を紹介する「ガイダンスセンター」は、世界遺産登録に向けて鎌倉駅前の「鎌倉生涯学習センター」の一角に小さくあるだけです。

昨年世界遺産登録となった平泉には、「平泉文化遺産センター」があります。

http://www.i-tiiki.biz/hiraizumi/kan-k/bunka.html

何度も行きましたが、やはり平泉の歴史をわかりやすく展示し、「平泉」の世界が表れています。

一方、鎌倉ではわかりにくいところに少しだけあるのみです。

昨日、総務常任委員会に報告があり、6月定例会後に議会全員協議会が開かれ、そこで「鎌倉ガイダンスセンター」についての報告がありました。

鎌倉市扇ヶ谷にある財団施設を鎌倉市に寄付をいただき、その施設をガイダンスセンターとして整備したい、というものです。

隣地に個人宅がありますが、その購入費用と博物館建設費なども合わせて現金寄付もいただけるということ。

その金額、予想では10億円以上とのこと。

土地建物を合わせて、数十億円を寄付いただくというものです。

世界遺産登録を目指す鎌倉にとって、朗報だと思います。

ぜひとも、実現してほしいと思います。


しかし、せっかくのいい話が理事者の不手際で台無しになってしまいました。

まず、総務常任委員会が10時に開かれる前、9時50分には詳細資料が準備できていたにもかかわらず配布されず、議事が終わってから配布しようとしましたので、「今配布するのはおかしい」。

詳細資料がありながら配布しないで、答弁だけで報告されました。

6月定例会中、ガイダンスセンターについては、「御成小学校の講堂を含めて整備」という答弁をしておきながら、同じ会期中に「ガイダンスセンターは寄付をいただく施設」と変更。

昨年12月に報告のあった「鎌倉市後期実施計画」にも、御成小学校のガイダンスセンター整備は明記されています。

しかも、この寄付をいただく施設をガイダンスセンターとして整備していくということは、すでに寄付をいただく財団と合意していたとのこと。

理事者に内容を確認したいと、世界遺産登録担当の国交省出身の副市長に総務常任委員会への出席を求めましたら、新副市長も出席したいとのこと。

了承して出席いただきましたら、新副市長だけの答弁。

会期中にガイダンスセンターを新施設整備として整備することが決まっていたのに、御成小学校講堂を含めて整備という全く違う答弁をしていたことについて質問。

これでは、「一時不再議に反する」と新副市長に指摘すると、「かいき一時不再議は議案に対してのみであり、一般質問の答弁が変わることはある」という迷答弁。

一時不再議の理念に基づき議会は運営されています。

答弁が議員によってころころ変わっていいというのであれば、議会が成り立たなくなります。

そうならないように「答弁調整」を行っていますので、議員によって答弁が変わるのであれば、9月議会以降担当課との答弁調整を行わないことも考えなくてはと思います。

答弁する理事者は、本来担当している国交省出身の副市長ではなく、世界遺産登録担当ではない新副市長ばかり。

議会全員協議会では、本来市長が答弁すべき政治判断内容まで新副市長が答弁。

議員の多くはその対応に不信感を抱きました。

ご厚意を台無しにする行政などおかしい、と思います。

市長、副市長の言葉の軽さが際立った報告でした。