土壁の可能性
昨年、建築基準法改正により土壁が不燃材として認定されました。
過去ブログでもお伝えしたと思いますが、それまでは土壁は内装制限という法律により、公共性の高い建築物の内装には使えませんでした。
内装制限という法律があり、公共性の高い特殊建築物においては内装材は壁・天井において使用可能な材料が制限されています。
それが、昨年から土壁は不燃材として認められることになり、厚み10ミリ以上塗ることで不燃材として認められ、どんな場所にも土壁が使えるようになったのです。
これによって、ホテルや旅館、美術館等どんな場所にも土壁が使えるようになったのです。
これは左官業界にとっては画期的な出来事です
最近、SDG‘sなどの世界的な流れにより、持続可能な社会を目指すということで、一切環境に負荷を与えない天然の土壁の仕事が増えています。
昨年から進行中の物件では、北海道の様々な土地の土を建物内の壁に使用するというお仕事があります。
工事中の物件の現場で基礎を掘削するときに出た土をうちの研修センターに持ってきて、
材料ごしらえをして土壁の材料にします。
札幌、旭川、函館、帯広、苫小牧など全道各地から土を集めてサンプルを作りました。
同じ北海道でも土地によってこんなに土の色が違うんですよーーー
そして先日、オーナー様が左官ギャラリーの方にお見えになられて、土壁をプレゼンテーション。
土の種類も違いますが、テクスチャもさまざまなパターンを作っています。
実際に使用する照明の色温度に合わせて間接照明を当ててプレゼンテーションすることで、よりリアルに土壁の見え方が確認できました。
土壁ギャラリーで土壁の雰囲気を味わっていただき、
お茶室も見ていただき大変興味を持っていただくことができました。
サンプルも概ねオッケーが出て、来月からいよいよ仕上げ工事が始まります。
どんな土壁に仕上がるのでしょうか?
今からドキドキです。