中屋敷左官工業(株)
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これがやりたかったんだー

前々回のブログで技能検定のコーチについてご紹介しました。

たった一週間で全員が劇的な変化を遂げることが出来ました。ウインク

逆に言うと、今までがひどかったと言うことです。

4名の技能検定のトレーンングを見て、私には彼らの日常が見えていました。

 

コテ使いが雑なもの。

仕事の端々が汚いもの。

最初から自分には無理だと思っているもの。

 

「一事が万事」

「これは技能検定のためのトレーニングではない。日常生活の仕事とまったく同じだ!

私が彼らに伝えた言葉です。

 

昨年、現場に行ったときにも実は感じていたことでした。

「技術を理解していない」

 

仕事が落ち着いたら若手にもう一度「左官技能習得のコツを伝えなくてはならない」と昨年から決めていました。

そこで社内研修を増やす計画を立てていました。

社内研修といえば当社では左官技能研修センターで行うのですが、

研修センターは本社から40分ほどの遠距離にあるため、仕事が終わってから集まるのがなかなか難しいのです。

それが昨年までの悩みでした。

 

その問題を解決するのが、昨年より建設中の新社屋なのです。

本社であれば、毎日ここに集まって車に乗り合わせて現場に向かうので、帰りがけにちょっと集まってミーティング

なんていうことが非常にやりやすくなる。

 

当初の予定では昨年秋には新事務所に引っ越ししているはずでしたが、昨年は非常に忙しく、自社の仕事は後回しーーー

というわけで工期を大幅に延長。

ほぼ四ヶ月間、現場には誰もいないと言う状況でした。

今年に入り、最後の内装下地工事が再開し無事完了。

残るは左官工事と、左官工事終わってからの電気、設備の器具取り付け。

 

完成まで待ちきれず、建設途中の新社屋を使って社内講習会を行うことにしました。

 

テーマは「大規模床のコンクリート床打設の基本」

工場などの床工事の仕上げは10人規模の人数で作業を行われます。

昨年、現場パトロールに行った時のこと。

「若手が作業を理解していない」と痛感したのです。

「作業がシステムになっていない」ので「やる度に違うし、メンバーが変われば違う」

これでは若手はどれをお手本にすれば良いのかわからず、学べるはずがない。

 

この問題を解決すべく、この講習会を開催することにしたのです。

私のコーチ術は、技能五輪も、技能競技大会も、技能検定も「理論」が何より大事。

というわけで、まずは理論から。

「そんなことで簡単に変わるはずがない」と思う方が多いと思います。

特に左官業界の中では多いかも。ちゅー

 

この研修の翌日に結果はでました。

半信半疑だった彼ら自身が驚くほどの大大変化が起こったのですーーーアップポーンポーンポーンアップ

 

私は動画を撮影してそれを早速編集し、振り返り研修を開催。

自分たちの動画を振り返り、新たな改善点を洗い出し。

 

そして翌週、この研修内容を踏まえて作業。

 

そして第3回目の講習会は、若手技能者をできる限り集めて、この2回の講習会で決めた施工法を全員で共有しました。

 

理論を理解した上で実践すると、問題点も具体的に出てきます。

「技術を言語化する」

これがとーーーっても大事。

 

これによって映像を見ても、理解度が格段に上がり、全員が同じイメージを持てるようにもなります。

理論と実践を融合した姿を見ることによって理解することに繋がるのです。

理論だけでもダメ、実践だけでもダメ。

作成した動画は社員専用のyoutubeにアップし共有。

これを繰り返していけばもっともっと良くなる!!

 

これがやりたかったんだーーーーー

 

新社屋を活用して今年は技能向上研修バリバリやりまーーーす!メラメラメラメラメラメラ

 

 

 

 

 

 

 

現場テラゾーのメンテナンス

札幌すすきのに「THE LONG BAR」というバーがあります。

 

ここには全長11メートルもあるバーカウンターがあります。

今から5年以上前、その長ーーいシームレスのカウンターを現場テラゾーで仕上げました。

丸型テーブルのところは真ん中部分が盛り上がっている特殊な形状という難しい仕事でした。

 

さらにこちらの仕事はテラゾーの仕上げだけではなく、カウンターそのものを何にもないところから作り上げました。

鉄筋を打ち込み、コンクリートブロックで立ち上がりを作成し、

その上に型枠を組み上げ、

その中にコンクリートを流し込み

カウンターの下地が出来上がり〜

その上に現場テラゾー(ビールストーン)を塗りつけて、

10行程の研磨作業を繰り返し、

お店の主役とも言える、存在感のあるカウンターが出来上がりました。

とてもやりごたえのあるお仕事でした。(詳しくは過去ブログをご覧ください

 

あれから丸5年が経ちました。

こちらの現場テラゾーのカウンター、お店が年中無休だったこともありノーメンテナンスでした。

ところがこの緊急事態宣言の影響でお店も休業を余儀なくされました。

そしてこの度、お店の方から「この時期を利用してカウンターをメンテナンスして欲しい」とのご依頼をいただきました。

 

現場に行ってみると5年経ってカウンターの表面は結構傷んでいました。

お客様が定期的にワックスをかけられていたのですが、そのワックスが固まったり剥がれたりしているところがありました。

しかし、11メートルものつなぎ目のないカウンターですが、クラックは一本もありませんでした。

在来工法でこれだけ大きいものをつなぎ目なしでやればクラックは必ずといって出そうなものですが、ビールストーンはやっぱり凄いですね!

まずは古いワックスを全て研磨して落とす作業からスタート!

まずは目立たないところでテスト施工をして、上手くいくことを確認しながら行いました。

続いては「研ぎ直し」という作業です。

公園の滑り台などもそうですが、現場テラゾー仕上げは、表面が傷んだり汚れたりしたら「研ぎ直し」することで元通りの姿に戻ります。

傷んだ表面部分をうすーーーく削ることによって、その下から健全な部分が出てくるのです。

表面を削った後、艶がなくなったのが写真からもわかります。

 

粗めのレジンパッドから徐々に細かいパッドで研ぎ上げていきます。

そうすると上の写真のように、再び艶が戻って来るのですーーポーンポーンちゅー

そして撥水剤を塗布して出来上がりですーーーウインク

そしてこの通り!!

 

綺麗な姿に戻りましたーー

現場テラゾーはこのように年月が経って傷んでもメンテナンスで新品同様に蘇るのです。チョキグラサン

 

カウンターもスッキリ綺麗になり、心機一転!

来週から営業再開とのことで、再びこのバーが賑わうことを願ってやみません。お願い

 

 

左官技能習得の秘訣は理論とモデリング

左官の仕事には1級左官技能士という国家資格があります。

この資格、通常であれば7年間の経験後、8年目で1級技能検定の受検資格が得られるのですが、

 

当社の育成システムでは、入社後すぐに認定職業訓練校に入ることで、通常2年間の経験後に受検資格が得られる2級技能検定を入社の翌年に受検することができ、2級技能検定の資格を取れば、その後2年間の実務経験があれば1級技能検定の受検資格を得ることが出来ます。

すなわち、当社の育成システムでいけば入社後5年目で1級技能検定受検をすることができるのです。

 

3年間の飛び級です。

しかし1級技能検定は大臣認定の国家資格。

「受ければまず受かる。」そんな簡単な試験ではありません。

残念ながらここ2年間くらい、落第者がぽつりぽつりと出ていました。

5年目で一級技能検定を受けるのですから、簡単なことではないにせよ、それにしても残念な結果です。

 

例年であれば6月に行われる1級技能検定ですが、今年度の技能検定はコロナの影響で今年の1月に延期開催となりました。

言い訳になりますが、この2、3年はほぼ1年中人不足が続き、技能検定の練習も十分にさせてあげることが出来なかったことも

この結果の原因でした。

 

そこで今年はお正月休み明けから技能検定のトレーニングを開始。

今年は私がコーチにつくことにしました。

今年の受験者は4名。

トレーニング初日。

まずは何も言わず一通りやらせてみました。

「・・・・」

こりゃだめだ。チーンチーンえーん

技能検定の作業時間は4時間50分。

これを作業分解して、いくつかのタームに分けて、ひとつひとつ身につけいていきます。

 

まず一番最初にすることは、課題を理解すること。

すなわち「理論」です。

課題の形、寸法を正しく把握し、これらの形を正確に作るためにはどこからどのように施工すれば無駄がないのか。

そして左官技能を構成する「道具」「材料」「技術」を理解します。

 

そしてそれらを理解した次にやることは「モデリング」です。

すなわち、それをうまく出来る人と全く同じことをすること。

左官業界には技能検定のためのモデリングDVDがあります。

全国左官技能競技大会のチャンピオンが一級技能検定を施工している動画です。

事前にお手本の動画を見ているはずなのですが、ただ「見ている」だけで「観る」の観察眼で観ていない。

 

理論を理解しモデリング動画を見た上で作業にかかると、本人もびっくりするくらい早く正確に出来るようになります。

技能五輪も全国左官技能競技大会もすべて同じシステムでコーチしています。

 

そうすると、4人全員がほぼ同じスピードで仕上がりに関しても個人能力差はもちろんある程度は出ますが、

かなりの技術の平準化が可能になります。

最初一人だけ遅くて、精度も悪かった子もたったの一週間で別人のようになり、本人が一番驚いていました。ポーン

 

昔から職人の仕事は「見て盗む」とよく言われましたが、

私の場合は、職人の仕事は「理解して、観て真似る」です。グラサン

 

職人育成のスピードを上げるために一番必要なものは「優秀なお手本」です。

下手な先輩の通りに真似たって上手くなれるわけがない。

誰が考えたってわかる。

 

そこで4年前に、若手が技能検定で間違った技能を覚えないように技能検定のための「優秀なお手本」のDVDを日左連で作りました。

全国左官技能競技大会チャンピオンの松柳くんに札幌まで来ていただき、当社の左官道場をスタジオとして撮影しました。

 

今回私が彼らをコーチする上でこの動画があったからこそ短期間でスキルアップが出来ました。

この動画のおかげで全員無事に技能検定を終えることが出来たと言っても過言ではありません。

改めてこの動画の価値を再認識することができました。

 

左官技能習得の秘訣は理論とモデリング

 

 

 

左官ギャラリーの進化 その2

今日は前回に続き、左官ギャラリーの進化その2をご紹介します。

 

左官ギャラリーには長さ3.6メートルの長いテーブルがあります。

 

こちらはミーティングルームと呼ばれ、お客様との打ち合わせスペースとして使われています。

実はこちらの長テーブル、昨年末まではただのベニヤ板のままでした。ポーン

 

普通のベニヤ板を2枚繋いで長さ3.6メートルにして、二枚重ねて厚みをつけて、角の部分は斜めにテーパーを付けました。

 

それに金物屋さんに作ってもらった鉄製の足をビスで固定して、

ひっくり返せば、3.6メートルの長いテーブルの出来上がり!ちゅー

 

これだけでもまぁまぁカッコよかったんですが、

でもさすがに打ち合わせテーブルがベニヤ板のままではね〜〜〜ショボーンショボーンショボーン

「このテーブル、何で仕上げようか?」といろいろ考えていました。

ミダスメタル?モールテックス?

うーーーーん・・・・なんかパッとしない。

というわけで悩みの日々は続き、結果的にベニヤ板のままでこのテーブルは使われていました。

 

そんなある日、久住章さんの壁を姫路まで見に行く機会がありました。

そこで私の目に強く止まったのは、壁の下の陶器の乗ったカウンターでした。

「久住さん、このカウンターは何で仕上げてあるんですか?」と私。

すると久住さん「あ〜これ和紙や」と。

 

これだーーーーー!ゲッソリゲッソリポーン

というわけで、久住さんにご紹介していただき和紙をゲット!!

 

そして年末休みに私と息子で貼ったのです。

 

和紙なんてテーブルに使って弱いのでは?

そうですよね〜

和紙ですから水に弱いし、通常はデンプン糊なので、水で剥がれてしまいますし。

きっと普通の和紙の糊で貼ればすぐに剥がれてしまう。

そこでーー

私なりに色々調べたり、サンプルを作り実験して、良い材料とキレイに貼れる施工法を自分なりに施工法を考えました。

これが結構上手くいったんですよーーーグラサンチョキ

さらに、和紙の撥水性を高めるために和紙の表面に撥水コーティングを施しました。

 

そして出来上がったテーブルがこちら。

「なかなか良い仕上がりだなぁーーー」と、息子と二人で自画自賛ちゅーデレデレ

 

小口のテーパーを切った面、留め部もバッチリ仕上げる事が出来ましたーーー合格合格合格

 

コーティング材もいろいろ試験施工して、テカリが弱く、塗膜っぽさもなく、撥水効果もある材料を見つけ出したんですよー合格合格合格

ただし、これらも使いながら経過観察を見てみないとダメです。

だからこそ、このギャラリーは実験場でもあるわけです。

 

この部屋の壁、家具にもバッチリ合いました!

一枚板のテーブルのように見えるでしょ?デレデレデレデレデレデレ

ベニヤ下地でこんな素敵な長いテーブルを作ることが可能です。

 

私は最近、ここで仕事をする機会が増えました。

ここだと、隣接する技能研修センターで作業などしている場合、作業をチェックしながら、事務作業も出来るので最高の環境なのです。グラサングッド!

実は今まさにこの記事を左官ギャラリーで書いているんです。ウインク

 

最初の同じアングルの写真を見比べても空間のオーラの違いがおわかりいただけると思います。グラサングラサングラサン

また一歩、左官ギャラリーが完成に近づきました。ラブ

 

 

左官ギャラリーの進化 その1

いまだ未完成の左官ギャラリーですが、ちょいちょいですが進化しております。

こちらは左官ギャラリーの玄関です。

既存の扉はガラス扉で、すきま風もピューピュー入ってきていました。

これでは北海道の冬は越せません。ガーン

おまけに中が丸見え。えーん

 

「うーーーん・・・このままでは寒くて冬期間にお客様をお招きすることができない。」

というわけで、扉を交換することにしました。

ここで問題がひとつ。

上の写真を見てわかるように外壁はすでに仕上がっています。

外壁を壊してしまうと、洗い出し仕上げの外壁が傷んでしまう・・・・

そこで外壁を一切傷めること無く、サッシを交換することに挑戦することにしました!

 

丁寧な解体屋さんのおかげで外壁を一切壊すこと無く、古いサッシを解体することに成功しました!!ちゅーちゅーちゅー

外部だけではなく、内部も土壁が仕上がっており、両方の仕上げを傷めないように解体するというウルトラC!!合格合格合格

 

そして新しく製作するサッシを既存のサッシの寸法とまったく同じ寸法で製作しました。

今回取り付けるサッシは木製断熱サッシ。

関東では馴染みが少ないかもしれませんが、寒さ厳しい北海道では断熱性能に優れた木製断熱サッシは結構使われます。

こちらがその木製断熱扉。

木目が強めの扉です。

この扉が外壁につくのですが、このままではちょっと洗い出しシート外壁とはマッチしないかなと。

 

そこで考えたのがこちら。

ミダスメタル仕上げーーびっくりポーンゲッソリ

ミダスメタルを塗りつけて乾燥させた後、研磨作業に入りまーーす。

ミダスメタル担当は坂口わたる君。

最近当社ではミダスメタルではなく、「わたるメタル」と言われています。

さらにさらに、今回は通常の磨き仕上げではなく、青銅エイジング仕上げとしました。

エイジング作業はマル秘です。グラサン

 

扉だけミダスメタル仕上げではおかしいので、同じくサッシ枠もミダスメタルで仕上げます。

 

そしていよいよ取り付け作業です。

既存の壁と新しいサッシとの隙間はなんと5㎜ビックリマークガーンガーンポーン

苦労の末、高さ2.4メートル幅1.6メートルもある枠がきっちり入りましたーーーちゅー

 

いよいよ扉の釣り込みです。

この扉が重い重いチーンチーンゲッソリ

4人がかりで釣り込みました。

これまた苦労苦労の末、上手く取り付けることに成功!

思わず全員で拍手が出ましたーーーー拍手拍手拍手拍手

そしてこの扉に一同びっくりポーンポーンポーンポーン

木目が見えるのに、光の当たる角度によって扉が光るーーーー

 

こうして左官ギャラリーの扉が無事に新しくなりました。デレデレデレデレちゅー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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