強烈なディテール | 中屋敷左官工業(株)

強烈なディテール

前回ご紹介したステンドグラスの光が白いテラゾー仕上げの床やカウンターに映る姿。

この写真を見て、左官業界の人の中には「はてなマーク」と思われた鋭い方もいらっしゃたでしょうか。

注目すべきはカウンターの足元です。

カウンターと床の切りつけ部分がRの形で繋がっているように見える。

そうなんです!

白いテラゾーカウンターは床の仕上がりとシームレスにつながっているんですーーーーポーンポーンポーン

まるで「カウンターが床からニョキッと生えているよう」

2階床とカウンターがつながっているはてなマークはてなマーク

強烈なディテールです!!!

さて、この強烈ディテールどうやって施工したのでしょうかはてなマーク目

 

スタートは今から遡ること三ヶ月前のこと

ベニヤ板で作られた大きな箱

これにビールストーンを塗りつけていきます。

乾燥後、表面を削り出していきまーーーすアップ

そして、寝かせてあった箱をヨイショビックリマークっと立てると、長さ3メートル、高さ90センチの受付カウンターの出来上がり〜!!

上の写真の足元を見るとわかりますが、床から7センチ程度の部分が塗られていません。

カウンターを床に接着剤でガッチリと固定してから足元の仕上げに入ります。

足元のR形状がキレイに同じ形になるように、床に定規を打ちつけてRのコテで塗りつけていきます。

その作業と同時に、2階の床全体の研ぎ出しの材料を別の部隊が奥から塗りつけてきて、

2階の大きな床とカウンター足元のRの部分を合体させて、塗りつけ完了!!

 

そして乾燥後、床の研磨がスタート!!

一般部分は大きな機械で研磨し、

Rの部分はこんな姿で作業

これがこれが、本当に困難を極めました。あせるあせるあせる

塗り継いだ部分がどうしてもうっすらわかってしまい、何度も何度も研磨をやり直し。ゲローゲローゲロー

そしてどうにかこうにか切りつけ部分が仕上がりました。

そして、カウンターから床部分まで通して最終全面仕上げ。

こうして床とカウンター一体の現場テラゾーが仕上がりました。

普通の90度の切りつけならなんてことないのに、なんでそんなことまでするのか?

だってね〜床の上にカウンター置くだけなら面白くないですもん。

左官でしか出来ないディテールを表現したかったんです。

 

これをやることで、床の上にただ出来上がったカウンターを置くのとどれだけ違うのか?

ひとつ目。

下の写真は1階から階段を上がってきてる途中で、目線が2階の床の高さあたりに来た時の景色です。

床とカウンターの取り合いがぼわ〜っとした感じに見えます。

この不思議な感じが空間全体を柔らかく見せるようです。デレデレ

 

二つ目。

ステンドグラスの光が当たった時、カウンターを舐め上がるように光が映るのがこれまた面白い。

このディテールのおかげで、ちょっと幻想的な感じに見えるのではないかなと。ニヤニヤ真顔

とーーーっても、とーーーーーーーっても苦労しましたが、それに見合うだけの新たな価値の発見がありました。