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今回、G20サミットの開催地が地元大阪に決定した事を受けまして、開催地である大阪市内からご選出頂いている代議士として、また現在、衆議院において外務委員長を拝命している者として、本当に喜ばしく、嬉しく思います。

また、安倍晋三総理総裁、菅義偉官房長官をはじめとする政府関係者各位に対し、地元からの熱心な要望に応じて頂いた事に心からの感謝、御礼を申し上げます。


今回、G20が大阪で開催される事により、何より2025年大阪万博誘致に向けての弾みをつける事ができたと思います。また、世界からお集まり頂く首脳陣をはじめとする皆様方に、大阪と言う開催地に対するご理解を賜る事ができるものと確信しております。また海外メディアの皆様方におかれては、きっと大阪からの情報発信を試みるにあたり、沢山の大阪の魅力を吸収し、世界に向けて様々なコンテンツの発信を試みて下さる事になるだろうと期待しています。


他方で、今回大阪がG20開催地に選ばれた理由には、いくつかの点が挙げられると思います。先ずは、大阪の地政学的な利点や歴史・文化は勿論の事、空港等の交通インフラに関するポイントが国内他都市より比較優位にあったとの見方ができると思います。


70機以上にも及ぶ可能性のある世界から首脳陣を乗せてやってくる外国要人の専用機を、どの様に捌ききるのか。海外からのデリゲーション、報道陣等を迎え入れるホテルの客室数やプレスセンターの場所を確保できるか否か。また、できない場合においての代替措置を円滑に講じる事ができるか。会場移動時の利便性やテロ攻撃等に対する安全面に万全の体制で臨むことができるか等、これらに共通するポイントを一言で表すとするならば、ずばり「キャパシティー=うつわ」があるのか否かが、大阪に決定された最大の要因であった事が理解できてくると思います。


国内他都市においては、愛知も福岡も素晴らしい街である事は周知の事実であるものの、肝心の空港のキャパシティーが大阪と比較して正直なところギャプがある事を否定できない。巨大で、特に 中部には利便性の良いセントレア空港があるとは言え、阪神間にある伊丹空港、関西国際空港、神戸空港の3空港の受容力を上回る事はできないだろう。


何年か前に、「伊丹空港を廃止した方が良い」との意見を出していた政治家等もいたが、インバウンドの受け入れを考えても、私は「伊丹廃止論」と言う意見や考え方に対しては、真っ向から対立する意見や行動を取ってきた。


アジアの玄関口である大阪の3空港を厳しいながらもあの時維持し、現在の様な民間企業に委ねての一体運営を行うまでに成長を牽引してきた事は、結果的に他都市との比較において優位性を確保する事ができ、今では利点になっていると言える。政治には予見性も重要である事が分かる。


宿泊施設に関しても、VIP用に大量のスイートルームをはじめ、随行者等の部屋やオフィス機能を果たす事務部屋、報道陣の為の部屋や事務機能を踏まえたプレスセンターオフィス等、これもまた大きな課題となる。


仮に、万が一許容範囲を超えてしまう場合、隣県・府市町村等の協力を得る事も、移動を考えても地政学的に可能であると言えよう。


そして何よりも重要なのは安全面での対策、特にテロやサイバーテロ対策である。この点に関しても、平時から尽力されておられる大阪府警本部はもとより、情報通信に関わられる企業各社の様々な対テロ機能を有するインフラ施設等が、ここ大阪に存在しているという利点もある。


ここにあらためて、G20の開催地として地元大阪が選ばれた事は本当に嬉しい事ではありますが、これからが正念場である事を忘れずに、最後まで緊張感を持ちつつ、成功裡にこの巨大な外交の舞台を世界における日本外交の晴れの舞台とする為に、地元選出の代議士として精一杯の努力を今後も重ねさせて頂きたいと、強く思う次第です。


すべてのイベントが終了を迎えた時に、そこに関わられたすべての皆様方が、笑顔を持って「本当によかったね」と喜び合える日を目指して頑張ってまります。


そして現在は、領土議連と隠岐の島町住民(竹島関係者)との竹島問題についての意見交換会に出席する為、島根県に松江市に来ています。


明日は、竹島の日です。



中山泰秀