産経新聞よりインタビューを受けました。
掲載されましたのでご報告させて頂きます。
#大阪ダブル選
「副首都でなくナンバーワン大阪を目指す」
「成長戦略は国と連動」
自民党大阪府連・中山泰秀会長インタビュー 産経ニュース

http://www.sankei.com/west/news/151029/wst1510290009-n1.html @Sankei_news


【産経新聞インタビュー】

「副首都でなくナンバーワン大阪を目指す」「成長戦略は国と連動」 
 自民党大阪府連・中山泰秀会長インタビュー



インタビューに答える、自民党大阪府連の中山泰秀会長=大阪市中央区(甘利慈撮影)

 11月22日投開票の大阪府知事、大阪市長のダブル選挙は、大阪維新の会公認と自民党推薦の立候補予定者を軸に争う構図だ。知事選で府議の栗原貴子氏(53)、市長選で元市議、柳本顕氏(41)を推薦する自民党大阪府連の新会長、中山泰秀衆院議員に話を聞いた。

--大阪の成長戦略を実現していくには

 大阪に首都機能を移していくことにより国家としてのリスク分散をはかり、これまでの東京一極集中を是正することが大事だ。
 大阪維新の会は、今回の大阪府知事と市長のダブル選で大阪の副首都化を公約に掲げているが、副首都というのは大阪はナンバーツーで良いと認めたことになる。ナンバーワンを目指さなければ、ナンバーツーにもなれはしない。
 そもそも、東京が首都だという法律はなく、まずは大阪に首都機能を移して、国全体の二眼レフ構造を推進し、大阪だけに限られた市内再編などミクロな矮小化した議論ではなく、大阪から近畿全体、そして国との連携によりマクロな自治制度や経済成長戦略を目指していきたい。

--大阪維新は、府市の二重行政が大阪の成長を妨げてきたと主張している

 無駄があるのなら改革するのは当たり前。しかし、二重行政が全て要因であるとは決して思わない。成長戦略というのは、国の政策と連動するものだ。大阪維新は、外国人観光客の誘致で成功していることを盛んにアピールしているが、実態としてはアベノミクスで行きすぎた円高が是正され、外国人観光客にとって、日本への旅行が割安になったことが大きい。自治体の自助努力だけでは難しい面があり、国との連携が不可欠な課題だ。

--自民府連であれば安倍政権との連携が可能か

 そもそも、橋下徹氏(大阪市長)の影響化にある維新の党の大阪系の議員は9月の安保法制をめぐる安倍政権への内閣不信任案に賛成をした。自分たちの判断で議場から退席するという選択肢があったにもかかわらず、それを放棄した。国と連携するのにあたって、野党最大の武器である不信任案で斬りかかってきた人たちと官邸の真の連携は難しいだろう。
 安倍首相からは9月の国連総会に出発する前、われわれが擁立する候補の推薦について「俺が直接、サインしたぞ」と伝達された。安倍首相自らがこのダブル選で政治決断をされたということだ。
 実際、10月20日には党本部で直接、候補者に推薦状を渡し、激励された。これまで、メディアを通じて、安倍首相と大阪維新の蜜月関係というものが盛んに取り上げられてきたが、政治状況は確実に変化してきている。今回のダブル選では、官邸、党本部としっかり連携しながら戦っていく考えだ。政党政治という意味で中央と大阪でねじれのない政治の形をしっかりと作っていきたい。

--安倍首相が今後、大阪入りする可能性は

 過去に総裁自ら推薦候補の首長選に応援演説に来る前例はあまりない。現実的には谷垣禎一幹事長ら党幹部に来ていただくことになるだろう。総裁が来ないからといって、党本部と連携していないという指摘は当たらない。

--大阪維新は、自民の候補が政策で考え方が異なる共産党の応援を受けていると批判している

その批判は当たらない。有権者を惑わそうとしている戦術の一つだ。われわれとしては今回、自民のカラーを全面に押し出して選挙を戦い抜きたい。われわれとしても反省すべきところがある。5月の「大阪都構想」の住民投票のとき、共産の街宣車に自民の議員が乗り込んでしまったが、これは考えられないことだ。しかし、このことは府連内でも相談がないまま行われたことだということも申し上げておきたい。
 やはり府連の自己改革というものが必要で、まず自分たちの結束を強めること、足固めが大事だと思っている。それを成し遂げることが私自身の天命だ。これまでは、自民に期待している有権者も、われわれの足固めができていないために、他に流れていた面があった。自民府連が変わったとの姿勢をしっかり見ていただくことで、これまでの支援者をしっかりと引き寄せていきたい。
 他党との連携については、まずは公明党との連携だ。中央では自公政権という枠組みで国政を担っているわけだから、この大阪でも公明との結束を大事にしたい。共産に応援を要請していくことは今後も考えていない。

--知事選で擁立する栗原氏と、市長選で擁立する柳本氏への期待は

 まず、栗原氏には安倍政権が掲げる(女性の活用を進める)ウィメノミクスの担い手として頑張ってもらいたい。大阪はこれまで、女性大臣の第1号や初の女性知事を誕生させるなど、女性の政治家を支援し、育ててきた土地柄だ。大阪の女性を応援するという機運を、栗原氏を中心に盛り上げていきたい。
 柳本氏については府連の青年局の同士でもあり、大変、大変優秀な人材だ。安倍政権は地方創生もキーワードとして掲げているが、その担い手になっていただく。これまでの市議として地方行政に携わってきた経験を生かしてもらい、大阪市は地方の代表という意気込みを持ってもらい、アベノミクスを地方で引っ張ってもらうつもりだ。

--橋下氏への印象については

橋下氏は、私たちが民主への政権交代で下野し、一番苦しく、厳しかった時代に大阪維新を立ち上げた。橋下氏は平成20年の知事選で、われわれの応援で初当選したが、翌21年の政権交代で鳩山由紀夫氏が首相になると、民主と蜜月関係を築き、(同党で幹事長などを務めた)小沢一郎氏とも親しくしてみせた。
 その後、民主の支持率が低迷するようになると元東京都知事の石原慎太郎氏とタッグを組み、日本維新の会を立ち上げた。石原氏との関係がうまくいかなくなると、今度は江田憲司氏衆院議員と渡り歩いた。江田氏とは現在は維新の党の分裂をめぐって深刻な対立関係に陥っている。そして政権奪還後の安倍首相に近づいたが、内閣不信任案に賛成した時点で関係は潰えた。
 次々とパートナーを変えていく態度の変遷は、まるでカメレオンのようで、信頼を醸成していくという面では非常に欠落をしていると思う。政治家はやはり、軸足が軽いよりも重い方が良い。

--橋下政治が大阪に残したものをどう考えるか

5月の都構想の住民投票でこれまで仲良くしていた友人同士が賛成派と反対派で別れ、居酒屋でけんかになったということも聞いた。大阪市民に深刻な亀裂をつくってしまったという事実は非常に重たい。われわれは、ダブル選勝利した後、亀裂を修復していくことに全力を傾けていきたい。



                                              以 上