【 シリアが、よりシリアスに。】




取材中、尊い命を落とされた山本記者のご冥福を心よりお祈り申し上げたい。


シリア政府は武力による市民への威嚇、攻撃を直ちに止め、これ以上の無駄な流血の惨事を避けるべきだ。


やがて、大統領自身に因果応報の機会が到来するだろう。






中山泰秀



『シリア:ジャーナリスト山本美香さん死亡 戦闘巻き込まれ』
毎日新聞 2012年08月21日 08時12分(最終更新 08月21日 13時11分)

$中山泰秀の【観世音】ブログ



写真は山本美香さん=甲府市で2009年7月、春増翔太撮影

【カイロ前田英司、エルサレム花岡洋二】政府軍と反体制派の激しい攻防が続くシリア北部の主要都市アレッポで20日、取材活動をしていた独立系通信社「ジャパンプレス」(東京都杉並区)所属の女性ジャーナリスト、山本美香さん(45)が戦闘に巻き込まれて死亡した。山本さんの遺体はすでに隣国トルコに運び出された。外務省によると、同行していた男性からの連絡を受け、在トルコ日本大使館が身元を確認した。
シリア反体制派組織「シリア人権観測所」によると、死亡した現場はアレッポ市北部の激戦地スレイマンハラビ地区。現地の反体制派メンバーは毎日新聞の電話取材に対し、山本さんが当時、離反兵士団体「自由シリア軍」と行動を共にしていて、「シャビーハ」と呼ばれる政府系民兵との銃撃戦に巻き込まれたと語った。山本さんはドラム缶の陰に隠れたが撃たれ、他にトルコ人記者も死亡したという。
同行していたジャパンプレス代表の佐藤和孝さんから電話で知らせを受けた山本さんの父、孝治さんによると、空爆の取材中に銃撃を受け、首に受けた銃弾が致命傷だったという。




『オバマ大統領、化学兵器使用をけん制』
TBS系(JNN) 8月21日(火)12時23分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20120821-00000022-jnn-int
シリア情勢についてアメリカのオバマ大統領は、「化学兵器の使用は一線を越える行為だ」と述べ、軍事介入の可能性をにじませて、アサド政権を強くけん制しました。
「アサド政権が化学兵器を移動させたり使用することは、我々にとって一線を越える行為だ」(オバマ大統領)
オバマ大統領は、「現時点で、軍事的関与を命じていない」と強調しながらも、アサド政権が化学兵器を使用した場合は「私の考えは変わるだろう」と、軍事介入を検討する可能性を示唆しました。
アサド政権は先月、化学兵器の所有を初めて認め、「外国の介入があれば使用する」と表明していて、オバマ大統領の発言はこれを自制するよう警告したものです。(21日10:38)




『米大統領がシリアに警告、化学兵器使用なら「一線越える」』
ロイター 8月21日(火)13時26分配信
[ワシントン/ベイルート 21日 ロイター] オバマ米大統領は20日、政府軍と反体制派による内戦状態が続くシリアについて、アサド政権が反体制派に化学兵器を使用するならば、米国が軍事介入に踏み切る可能性を示唆した。
オバマ大統領はホワイトハウスでの記者会見で、現時点ではシリアで軍事介入を行わない方針だとした上で、アサド政権が化学兵器を移動させたり使用したりすれば、「越えてはならない一線を越える」ことにな」、「私の考えは変わることになる」と述べた。
また「化学兵器や生物兵器を、保有すべきでない勢力が入手する状況はあってはならない」と強調。兵器が安全に保管されているかどうかは明確ではないとした。
シリア政府は7月に化学兵器の保有を初めて認め、外国の軍事介入があった場合は使用する可能性を明らかにしている。




『<シリア>米大統領、軍事介入を示唆 化学兵器使用なら』
毎日新聞 8月21日(火)11時38分配信
【ワシントン白戸圭一】オバマ米大統領は20日、ホワイトハウスで記者会見し、内戦状態に陥っているシリアでアサド政権が化学兵器を使用することが確実になった場合、米国が軍事介入に踏み切る可能性を示唆した。昨年3月にシリアで民主化闘争が本格化して以降、米大統領がシリアへの軍事介入の基準を示したのは初めて。同盟国イスラエルの懸念に配慮するとともに、大量破壊兵器の不拡散に対する米国の決意を内外に示す狙いがあるとみられる。
【シリアと化学兵器】化学兵器を準備か…政府軍、ガスマスク配布
会見で記者団からシリアへの軍事介入の可能性を問われた大統領は「化学兵器の前方配備や使用が我々にとってのレッドライン(越えてはならない一線)であり、それが私の考えを決定的に変えるだろう」と述べ、シリアでの化学兵器使用の兆候を確認した段階で軍事介入に踏み切る考えを示唆した。
また、大統領は「(化学兵器使用は)イスラエルを含む地域の同盟国の懸念でもある」とした上で「化学・生物兵器をあしき者の手に渡すわけにはいかない」と強調。アサド政権崩壊に伴う混乱に乗じて、国際テロ組織アルカイダなど過激派に大量破壊兵器が渡る事態を阻止する決意を示した。米政府は政権崩壊に伴う混乱に備え、化学兵器の管理を含むシリア支援態勢について協議する専門家チームを22日にトルコに派遣する。
シリア内戦の犠牲者が膨らむにつれ、米国では野党や閣僚経験者から軍事介入を求める声も上がっているが、有権者の関心が国内経済に集中する11月の大統領選を控えたオバマ政権は介入に消極的だ。「化学兵器使用」を軍事介入の条件に設定したこの日の発言は、裏を返せば「犠牲の多さ」だけを理由に軍事介入する意思がないことを明示したともいえそうだ。
◇シリアの化学兵器
米シンクタンクによると、シリアは猛毒のサリン、VXガス、マスタードガス、タブンの製造を1973年から続けているとされる。米中央情報局は現在の保有量を数百リットルと推定。首都ダマスカスのほか国内約50カ所に開発、製造、保管施設があるという。離反兵士団体によると政府軍は7月末、兵士へのガスマスク配布を指示した。