「北朝鮮の攻撃により、無念にも尊い命をおとされた韓国国民に対して、心より哀悼の意を表しますと同時に、ご冥福をお祈り申し上げます。
同時に、同攻撃により被災された負傷者の方々や、被災され、ご家族ご兄弟ご親族ご友人のもとを訪ね、避難されておられる方々の1日も早いご回復と、早期の安寧ある生活のご回復をお祈り申し上げ、重ねて心よりのお見舞いを申し上げる次第であります。」


元 外務大臣政務官
前 衆議院議員

中 山 泰 秀


【韓国・延坪島で民間人2遺体発見=砲撃受け兵力増強―黄海に米空母派遣へ】

時事通信 11月24日(水)16時38分配信

【ソウル時事】韓国の海洋警察庁は24日、北朝鮮による砲撃を受けた延坪島で、民間人2人の遺体が発見されたと明らかにした。兵士に加え、民間人の死者が出たことで、韓国の北朝鮮に対する反発はさらに強まる見通しだ。
 海洋警察庁によると、遺体が見つかったのは海兵隊官舎の工事現場。2人とも60歳前後の男性で、島外から働きに来ていたとみられる。遺体は焼け焦げており、作業中に砲弾を受けたもようという。
 23日の砲撃では、韓国軍海兵隊員2人が死亡、隊員16人が重軽傷を負ったほか、民間人4人の負傷が確認されていた。今回の遺体発見で砲撃による死者は計4人となった。また、損壊した家屋は22軒に上った。
 李明博大統領は24日午前、首席秘書官会議を開き、延坪島など北朝鮮に近い黄海の5島の兵力を増強し、新たな挑発に備えるよう指示。また、今回のような局地的挑発に積極的に対応するため、北朝鮮との交戦規則を改定する必要があるか検討するよう求めた。
 統一省は同日、安全上の問題を理由に、北朝鮮の開城工業団地への韓国人の訪問を当面禁止すると発表。また、赤十字を通じた北朝鮮への水害支援を中断することを明らかにした。
 李大統領はこの日、オバマ米大統領、菅直人首相と相次いで電話会談し、連携して対応していく方針を確認。米韓は28日~12月1日に黄海で合同軍事演習を実施することで合意した。
 韓国軍合同参謀本部によると、演習には米原子力空母「ジョージ・ワシントン」も派遣される予定。同本部は演習は以前から予定されていたと説明するが、事実上、砲撃への対抗措置と言える。 


【北朝鮮の狙いは。】


昨日以来、沢山の有識者や北朝鮮専門家、軍事評論家と言われる方々がマスメディアに出演され、多角的な意見を述べておられるお姿を拝見した。

何故この様な事態に至ったのか。
様々な考察があるなと思った。

私が観た、北朝鮮の目的を推察し考察する。


① 目的と考察・・・米国との二国間対話実現と中華人民共和国に対する牽制。

仮に北朝鮮が孤立化状態の現在から国際社会に入ろうとしていると仮定すると、現状では中国の影響力が強すぎる為、北朝鮮の改革開放政策を行ったとしても、北朝鮮は自国内の自由を地政学的に隣国である中国にハンドリングされてしまう可能性があり、今後の国の進み方を考えて行かなければならなくなり、簡単に言えば中国の属国的存在になった状態におちいり、北朝鮮は不自由な状態になってしまう。
かと言って、金日成時代にあった様なソビエト連邦と北朝鮮の関係の構築は、
現在のロシア間とでは北朝鮮にとっては難しく、多少のリスクは覚悟の上で、
中国との信頼関係を演出して中国政府の信頼と信用を演出しながらも、また中国には中国の言う事を聞く国だと思わせながらも、中国が現在有している国連安保理等における発言力やその影響をうまく利活用出来る間はして、突然それを裏切る事により中国自体の世界に対する体裁の悪さを中国政府部内に蔓延させ、一種のショック状態にさせ、その演出を行うきっかけと意味を核の開発と
言う形で朝中関係を完全に一時有利にロックさせ、今回の様な攻撃を仕掛ける事により、中国が動き難くフリーズしている状況の中で米国との交渉出来る糸口を故意につくろうとしている様に観える。

中国の属国にもなりたくないし、アメリカの属国にもなりたくない。
しかし他国と自国を比較した時の大きなギャップを、何とか国内体制を崩壊させる事無く、国内にいる多くの国民を安全に世界の現場に持って行きたいし、ワンコリアの中で、韓国との融和策も将来の視野に目標として入れながらも、韓国を安心させ、韓国の資金力によりこの財政を最低限のレベルで成り立たせ、何とか自分達の門戸を開けようとしている様に観る。

この時代において、独裁政治、先生の政治は許されるべき事ではない。
デモクラシーを実現させる事の重要性は前提として、北朝鮮が自国の開放へのモデルとしているのは実は戦争中の大日本帝国から戦後の日本国への移行をモデルにして北朝鮮自国のオープンを考えている。

それを米国との間において、交渉出来る環境をつくろうと必死なっているのが現状だと予測する。

今回攻撃を行った地域に対しては、北朝鮮なりの北方限界線に対する対抗の理由がある事、韓国の国内とは言え、島と言う特徴から攻撃に対しての被害が最小限で済むと言う事、北朝鮮から観ると、その割には米国を交渉のテーブルにつかせる事と、中国を同時に牽制出来ると言うメリットが両立出来ると言う事。

要は、北朝鮮が自分達の国内体制を他国に侵害されぬようにしながら、自分達のアイデンティティーは守り、しかしソフトランディングな結果での開国計画を遂行させていると観ている。


しかし。。。そう簡単に、北の思う様には行かない。
北朝鮮には政治体制における問題、核問題、仮に統一後の経済問題と現在の問題、いつでもどの角度でも問題を紛争、戦争にまで持って行けるだけの常にリスクを有していると言うか、飼っている状態にある。

日本と韓国から観ると、拉致問題も解決をみせていない。
ヨド号犯の問題も残っている。
当然核も。

北朝鮮国内にも、外務省、国務省、国防省もあれば霞ヶ関と規模は違うがエリートの官僚もいる。
隣の中国や軍事力のある米国をうまく両天秤にかけ、手玉に取りつつもうまく細道をハンドリングさせ鎖国状態を紐解きたいと計画をしている。
もっとも、成功の確率は可能性として非常に低いと予測する。

イラクの様な形での終焉も可能性としては十分あり得る。

米国は、朝鮮半島のハンドリングを中国にイニシアティブをとらせたくはない。
もし米国が仮にとらせても仕方がないと少しでも思っているのだとすると、第3次世界大戦の起こり得るリスクは高くなると予想する。

次の世界大戦は、間違いなく海から始まり、潜水艦からの戦争となる事を強く予測する。
陸の核と海の核。
この差は非常に大きい。
海の核は、実は未知数でもある。


北朝鮮と言うならず者国家は、非道な事を常に行う心許せぬ国家でもある。
しかし、この様な国が地政学的に我々の国の隣地に位置し、それなりの軍事力と何を計画実行するか予測が難しい指導者、しかも民主的ではない指導者のもとで何をするのか予測する事は非常に難しい。予測出来る事は、我が国にとっては軍事的にも多大なリスクある隣国と言う事だろう。

今回の様な攻撃を、日本も受けないとも限らない。

日本の政治も今しっかりとしていないのは、北朝鮮を含む世界中の国々が理解している。米国がパワーはあるが政治基盤が盤石では無い事も知られている。中国は経済も政治も強いが、強引で一度乗っ取られたら、骨の髄までむしゃぶりつかれ、食い荒らされ、無茶苦茶な状態にされてしまう事も理解している。ロシアは勝手もんで、今は強力な政治により、約束をしても反故や裏切りがその先にある事を皆理解している。

この様な中で、如何にして北朝鮮の暴発を防ぎ、隣国の被害を、戦争へのリスクを縮めながら開国させるのかが問題の本質であると言える。

日本としては、拉致問題の早期解決、ヨド号問題の解決等、あげていたらきりのない問題の解決を早く行う事が必須である。











つづく