【チョット、早くない?】


ロシア、モスクワの日本大使館に駐在している外務省・河野大使がロシアに帰任した。

チョット、早くないだろうか?
前原外務大臣はロシアのメドヴェージェフ大統領が北方領土を訪問した事に対して、厳重に抗議の意思をロシアに対して示す意味において河野大使を日本に一時帰国させたところではなかったか?


ついこの前、まだ1週間もたっていないのではないだろうか、もうたったのか、その程度しか河野大使の一時帰国は期間がなかったか。


【APEC首脳会議の事前情報収集という名目が表向きになっているが…】


APEC首脳会議に訪れる予定のロシア政府代表に関する情報収集や調整の為とメディアは報じているが、それは表向きの話。

無論、事前の情報収集は大切な作業だし、それがなければ貴重な会談の時間が無駄に過ぎて行ってしまう可能性だってあると言える。

しかし、今回のロシアの行動の前提とも言える中国船の尖閣諸島沖における違法行為事案、そしてそれに対する日本政府のとった行動と外交対応。

これらが起こり、それにリエゾンする様な形でロシア側の、我が国固有の領土である北方領土に対するロシア大統領の訪問。

今更、APECにおいて、「柳腰外交」を自称している民主党の政権が、どの様な日本に利益のある実りある交渉をロシア側と出来るであろうと言うのか。


かなり理解に苦しむ。


【本当の理由は、革命記念日のイベント参加の為なのではないか。】


駐露大使の河野大使が急いでモスクワを目指したのは、革命記念日を予定しているロシア側のイベント参加の都合上の理由ではないのだろうか?

ロシアに駐在している各国の大使達が一堂に会する機会になる。
ここに日本だけが不参加でいなかったら。。。この様な配慮が考えとしてあったのかも知れない。


【逆に、不参加にしてこそ抗議する意味がある。】


「小疑は小進に通じ 大疑は大進に通づ 疑わざるは進まず」

日本が戦争が終わって、まだその時点で日ソ不可侵条約中立条約の期限が半年残っていたのにも関わらず、広島と長崎に原爆投下があった事をみて、急遽北方領土に条約を破って襲い掛かって来たロシア・旧ソビエト連邦。

どうしてか?

疑いを抱く事こそが重要な事だと言える。

この際、ロシアに対して大きく疑いを持って挑んで行く事こそが、大きなプログレスを生む事に通じると考える。

河野大使をモスクワに戻すタイミングを過った事が、日本の民主党現政権の外交能力の限界を感じさせられた様な気がした。

これは大きな過ちである。


【中国にいる丹羽大使も日本に一時帰国させても良い。】


同じ事。

「明哲保身」で常に外交は行わなければならない。

同じ言葉を話し、同じ習慣を身につけている者同しであってもぶつかる時はぶつかる。

ひとつ屋根の下に暮らす、夫婦が良い事例だろう。

言葉も違う、文化や習慣も異なる者同士であれば当然。

相手には、ハッキリと自分の考えを申し伝えるべきである。

それこそが、交渉の始まり。

外交の基本である。

下手な小細工は、時に必要な時もあろうが、正直にぶつかる時はぶつかるべき。

こと領土問題においては、一歩たりとも引き下がるべきものではない。


摩擦を恐れず、摩擦を進歩の為の糧にせよ。
積極的に、恐れず、外交交渉に挑め。


意味の無い一時帰国になって仕舞った事を、お茶の間から観ていて非常に残念に思う。


外務大臣には、言葉の潔さだけではなく、政治家としての信念を示して貰いたい。

くだらぬ政治屋を排出する塾やら何やらが教えている様な安っぽい論理では外国との交渉は通じない。

失うものはないはずだ。

キャリアも十分あるではないか。

いっそ、捨て身で勝負に国の為に挑め。

政治家としての誇りを今示せ。

じっと、観ている。

あながたとる行動を。

政治家としての真贋を、試み、そして見極める。


国民に受けようとしないで欲しい。


【大衆迎合癖のある政治家が日本を滅ぼす。】


現在話題になっているTPPへの参加賛否の議論も、農村部から票を貰おうとする「農村型ポピュリスト政治家」と、都市部の産業界から票を貰おうとする「都市型ポピュリスト政治家」のだだの票取り合戦の「業界に良い子ちゃんと思われたい者同士の競い合い」ではないのか。


本当に現在の日本がおかれている状況を真剣に考え、少ない資源の中、人材をどの様に生かして、技術をどの様に守り、育て、継承させ、開発しながら再興を果たすか真剣に考えて行く政治家が必要な時だ。


【「削る」と「未決」が今の政治のキーワード。】


何かあれば「削る」。
何の為に削るの?
削る政治家は格好いいからか?
票が増えるから?


「未決」決める事が出来ない政治家って国民にとって悲劇。
同して決める事が出来ないの?
大衆迎合型で有権者と対峙すると得票数が減るからなの?


削り、決定出来ず、大衆迎合型で有権者の顔色ばかりを伺う政治が行われている。

今この日本で。


八ツ場ダムだって、子供手当てだって、国防だって、外交だって、いったらすぐ戻る。

めんこの様な、薄っぺらな、政治。

国民が政治家を悪く思うのも仕方がない。

政治家は、国民を騙せていると思うな。


国民は分かろうとしている。

多過ぎる政治屋達よ、心して聞け。













つづく