【菅・仙石ともに「地検の判断」と言った。】


「この大嘘吐きのコンコンキチ!」


日本国固有の領土である尖閣諸島海域に、

違法に領海侵犯を行った中国漁船の船長を、

ご存知のように那覇地検が処分保留のまま

釈放した事案に関しての菅直人内閣総理大臣と

仙石由人官房長官の会見での正式な発言に対してだ。


私は安倍内閣、福田内閣で内閣の一員として

外務大臣政務官を務めさせて頂き、

多少なりとも政府と内閣の動きを理解している。

また秘書修行時代には、閣僚である

国務大臣秘書官も務めているので、

大臣の動きや、いざという時の

初動等に関しては理解している。


今回、この中国による我が国に対する

理不尽な事件の吹っかけにより

国内のみならず、中国においても

4名の日本の善良な市民が

中国政府当局により拘束されている期間中もずっと、

菅総理大臣は前原外務大臣と共に

ニューヨークの国連本部に出掛けており、

日本を留守にしていた。

昨日25日の晩に帰国している。


総理大臣、外務大臣の2人は

誰にでも理解できるように外交の2トップ。

その2トップが留守にしている時に起こった外交案件を、

一体どのように判断を下すのか。

昭和や明治の時代とは違って、

電話もネットも発展をしている時代、

情報の安全性、保安性、秘匿性を確保できうる

通信手段等によりいくらでも連絡は可能な時代。


その頃日本では、2人の帰りをまだかまだかと

女房役の仙石官房長官が官邸で待っていた。


官邸詰めの新聞記者たちから、

何故、どのような判断により

中国人船長を釈放したのかを

細かく問い正されたであろう官房長官は、

「那覇地検の判断」と断定し語った。


要するに、政府や内閣の者は

一切今回の釈放に関して係り合いを持っていない

と言う事をマスコミに対する記者会見の場で、

マスコミの問いに対して正式に回答したのだ。

すなわち国民に対して、公式に回答したと言う事だ。


【国民の皆さん、騙されてはいけません。】


これだけ大きな緊張感ある問題を、

「法にのっとって粛々と」という決まり文句が

通じた時点、間ならばまだ解せるが、

ここの段階で、それは通じない。


これは私の経験上、間違いなく官房長官が、

関係省庁の役人の一部と密に連携連絡をとり、

総理大臣の判断、官房長官の判断、外務大臣の判断を得ながら、

また了解、了承を得ながら進めていた事に

間違いないと推察する。


那覇地検の判断で、法務省が日中外交に配慮して、

これ以上日中関係がおかしくなっては困る

との判断が事実上出たのは初めて。


それどころか、

「検察が捜査を遂げた結果、処分保留で身柄を釈放するという報告を受けたので、了とした」

「戦略的互恵関係を構築するにあたり、刑事事件の処理とは別に大局的な政治判断が必要だ」

と仙石官房長官は会見でこのように話した。


内閣官房長官を含めて、

官邸の会見というのは極めて慎重に、

下手をすればぶら下がりの一言一句まで

官邸側が用意をする時がある。

官邸で発信に狂いが生じる事は

政権の命取りになりかねないからだ。

訪問者や来訪者のぶら下がりに対するコメントまで

アドバイスされたという話も聞く。


ちなみに本日の菅直人総理大臣の会見も、

尖閣諸島事件に関して「謝罪と賠償を拒否」と回答する時に、

会見中の総理大臣自身も

手元にカンニングペーパーを持ちながら

記者の質問に回答していたのが

テレビニュースからも見て取れる。


これは総理大臣及び総理大臣秘書官が、

記者との交流をはかり、

質問をあらかじめ中身を決めて、

事前に回答を、想定問答集のように

総理の手に持たせているからに他ならない。


今回の船長釈放の判断は、

私が予想するに間違いなく、

那覇地検独自の判断などではない。


法務省も大阪地検の事件以来災いが多い。

その上に那覇地検の外交判断等と

一地検が政治に介入する、

ましてや問題の外交等となったら、

法務省にすっぽんかまされた外務省は

同時に一体何をしていたのかという事にもなる。

法務省に、それだけの判断をする責任力は、

法律上は存在をしていても、

政治的には非常に現在風下の位置にいる法務省。

独自の政治的判断は絶対に無理。

逆に政治的に官邸から命ぜられたと言う方が、

理解しやすい。


ちなみに那覇地検は、

外務省の中国担当者にも

問い合わせをしていた事実はあったという。

外務省からは

「日中関係への影響がある」

との返答を得たという。


石垣簡裁は19日に

10日間の船長に対する勾留延長を認めている。

同時に那覇地検は、船長が漁船を急回転させ、

巡視船に対し故意に漁船を衝突させた事実は明白で、

危険な行為だったと、

中国漁船船長の

犯罪行為に対する嫌疑の正統性も

指摘している事を忘れてはいけない。


まさに、

総理官邸の「神の見えざる手」が動いた

可能性は、非常に高いと

私は観る。

【せめて、国連でしっかりと中国と戦え。】


何の為に、ニューヨークまで出掛けて来たのか?

クリントン国務長官から

「尖閣諸島は明確に日米同盟の適用範囲に該当する」

という一言が貰えたから良かったというのだろうか。

世界で1番まじめに国連の分担金を拠出して来た日本

の国連とのつながりは、

一体どのようになっているのだろうか。

根回しが得意な日本の外交。

ならば根回しをしっかりと行い、

「国土領土領海を守る」という国家としての最低限

役に立つ事を、もっとしっかりと外交の場で

日本の主体的外交を確立して頂きたい。


【捕まえるべきを逃がし、捕まえざるべきを捕まえる。】


その昔、

聖徳太子のおつくりになられた最古の憲法には、

「悪い奴には悪いと言え、良い者は誉めろ。」

と記されていた。


今の時代は、本当にそれが望めない時代に

なってきたように思う。


これでは秩序が乱れても仕方がない。


いい加減な政治。


つくったのは。。。


【共産党の志位委員長の言葉。】


「日本の領海で、外国漁船の不法な操業を海上保安庁が取り締まるのは当然だ。政府に国民に納得のいく説明を強く求めたい」なんて強くおっしゃっている。


その通り!


だけど何処に説明を求めるつもりなのかな?

検察?政府?民主党?






つづく