夏疾風36 | 愛すべき櫻葉の世界

愛すべき櫻葉の世界

甘々櫻葉と翔ちゃんへの愛を甘くおしゃべりしてます♡



「ねぇ、翔くん」

「ん?」


「ちょっと手伝って貰っていいかな」

「おう、いいよー」

昼休みに北川から声をかけられた。

文化祭の役員に任命された北川は吹奏楽部の活動だけでなく文化祭の準備も兼ねて忙しそうだ。

その北川に段ボールを運ぶのを手伝ってくれと頼まれたんだ。


体育倉庫の手前には運ぶべき段ボールは思った以上の量が山積みになっていた。

「これ、全部???」

「え?こんなにあったかな?手違い??どういう事???」

呆気にとられるオレを見て、北川もちょっと焦り始めた。

でもまぁここで悩んでる時間は勿体ないからな。

ここは他にも助けを呼べばいいじゃんってスマホをポケットから出して潤、ニノ、多部、吹石も呼び出して6人で運ぼうぜってことにした。


オレたちからのSOSに4人はすぐに来てくれてそれぞれが段ボールを運んでくれた。


「でね、うちのクラスも何か企画しないといけなくってね。そろそろHRの中で企画会議しようと思うのよね」

「そーだなぁー」

「なにがいいかしらねぇ」

「面白いのがいいぜ」

「面白いのかぁー。何かしらねぇ」


「なぁ!!お化け屋敷は!?提案してみようぜ!」

「「「「それいい!!」」」」

「えええええーーーー!!!マジか!?」

潤のお化け屋敷という提案にみんなが頷いたけど、オレは大反対だっっっ!!

怖ぇのは勘弁してくれや!!!


「よし、そうとなったら今日のHRで提案だけしてみようかな」

「「「「いいねぇー」」」」

「やーだー!!」


大はしゃぎするみんなの後ろを駄々をこねながらオレは歩いた。

お化け屋敷は勘弁してくれよー。

怖いのは嫌だよー。


ん?

待て待て。

オレらのクラスが企画するってことは、別にオレはその中を歩かなくていいってことになるよな?

うん、きっとそうだ。

そうに違いない。


なら。


いっか🎶




おっと、危ねぇ。


嬉々として歩き出したオレが廊下の壁にぶつかりそうになった瞬間、誰かに肩をつかまれてぶつからずにすんだ。


「危ないですよ。ちゃんと前を見て」

「.....はい.....」


相葉先生...だ...。


ここは職員室から遠いし、放課後に吹奏楽部が練習する音楽室からも遠いし、なんなら数学の教材が置いてある教具室からも遠いし。

なんでここに???


つか、落ち着け、オレの心臓。

そんなにドキドキすんなって//////