Sounds of joy317 | 愛すべき櫻葉の世界

愛すべき櫻葉の世界

甘々櫻葉と翔ちゃんへの愛を甘くおしゃべりしてます♡



夜中に異変を感じてから怖かった。


2つのお腹の赤ちゃんの命を守れるか。

自分自身の命は守れるか。

最悪の時は私より赤ちゃんの命を優先させて欲しいと思うけど、本当にそれでいいのか。

潤はそれをどう思うか。

考えれば考えるほど怖くなっていった。


そんな私のことを潤は大丈夫だと何回も励ましてくれながら一晩中抱きしめてくれていた。

時にふざけたり時に笑わせたりしてくれながら私を励ましてくれていたけど、その言葉の裏側では潤自身も自分で自分に発破を掛けているのは知っていた。

知っていたけど、そこは知らないフリをした。

だって私がそこをつつくと潤は余計に私のことを心配させまいとしてしまうから。


潤はそんな人だから。









朝になって看護師さんが体温を測り、手早く今後の説明をしてくれた。

潤はその説明を絵に書いたようなクソ真面目な顔をして聞いていた。それこそ一語一句たりとも聴き逃してたまるかと言うような表情だったから笑ってしまった。



そしてストレッチャーに乗せられて手術室へ移動する準備が始まった。

看護師さんたちが目を離した瞬間に潤がキスをくれた。

そしていつものように照れたようないたずらっ子のような顔をしてふはって笑ってくれた。

この笑顔に見送られれば大丈夫。

私はこの人の所へ戻ってくる。

陽縁(ひより)と縁翔(よりと)と一緒に3人で戻って来られる自信が湧いてきた。

根拠なんてないけど、私は大丈夫。

そう思えたから麻酔で意識が遠のきながらも潤にウインクをすると、それを察した潤もウインクを返してくれた。



翔。

翔。

守ってね。

私を守って。


ママ。

私もママのような母親になるよ。


潤。

行ってきます。














「ほにゃあああああああああ」




「ふにゃああああああああああ」






夢の中で陽縁(ひより)と縁翔(よりと)の声が聞こえたような気がした。


私の可愛い天使。

私の可愛い2人の王子さま。







「華…華…」


潤。泣かないでよ。

笑って抱きしめてよね。

もうすこし眠ったら起きるから。

そしたら抱きしめてキスをしてね。



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華ちゃんと陽縁(ひより)と縁翔(よりと)の画。

見覚えあるかしら?

快翔を産んだ翔ちゃんを見守っていたお姉ちゃんが旅立ちを迎えた時の画です。

今回はそこに2人の赤ちゃんを増やしまして新たに生まれ変わりました!しかもひろちゃんが素敵に手直ししてくれまして。ありがとうです。