人生がときめくカラーサロン

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第4章 パーソナルカラーで自分を受け入れる
②好きな色、嫌いな色の心理「好きな色と似合う色は違う」


私が、パーソナルカラーを初めて診断していただいた時、
似合う色が、好きな色と一致しなかったため、非常にがっかりして
なかなか似合う色を受け入れることができませんでした。

その理由は、前述した通り、コンピレックスによるものでした。
私は子供のころに母から
「紺とか白とか、清楚で大人しい色が似合う」と言われたことで、勝手に

「あなたは地味で目立たない存在。その他大勢の中の一人で、何の取り柄もない」

と言われたと思い込んでいました。

 

私がパーソナルカラー診断を受けたのは、20才くらいの時です。
もうその頃は、コンプレックスを克服していると自分では思っていました。

地味で目立たないどころか、プライベートはどちらかと言うと派手で
良くも悪くも、人から注目されることが多く、自由に好きなことをしている人だと
自分ではそう思っていました。

ところが、プロフェッショナルな人に、似合う色をアドバイスして
いただいたにも関わらず、それを素直に受け入れることができず、
むしろ、不快な気持ちになってしまった。

実は、不快な気持ちのその陰には、
自分で気づいていないもの、
いえ、気づきたくないコンプレックスが、色を通して炙り出されたのでした。


では、なぜそのようなことが起きたのでしょうか?

実は、好きな色や嫌いな色には、自分で勝手に意味づけてしまった
何かが隠れているのです。

好きな色には、自分が肯定、受容したい何かが、
嫌いな色には、自分が否定、拒否したい何かが


いつの間にか、くっついてしまっているのです。

当時、私が好きだった色、つまり、よくファッションに取り入れていた色は

赤、ピンク、オレンジなどの鮮やかな暖色系で、グリーンを取り入れる時も
鮮やかなグリーンで、ブルーやパープルは、例え鮮やかでも絶対に選びませんでした。

しかし、私に似合うと言われた色には、鮮やかとは真逆で、薄い色や
鮮やかさを抑えた色ばかり・・・
しかも、あまり選んだことのないブルー系やパープル系が多く、
ピンクでも柔らかいものが多く、今まで最も避けて来た色ばかりでした。

 


鮮やかな暖色系は、色彩心理では、
派手な色、興奮色、進出色であり、日常でも、道路標識や看板など、
目立たせたいところ、注意を促して人の目を惹きつける誘目性の高い色。


一方、鮮やかさの抑えた色や寒色系の色は、
地味な色、沈静色であり、目立たせたい時にあまり使うことはありません。


好きな色には、自分が肯定、受容したい何かが隠されていますから

「私は、ここに存在している」

と言うことをアピールしたかったのだと思います。

嫌いな色には、自分が否定、拒否したい何かが隠されていますから

「私は、その他大勢なんかじゃない」

と言うことをアピールしたかったのだと思います。

そのことが自己投影されいたのでしょう。
私は、せっかく似合うと褒めて提案して下さったのに
心は、受け取る準備ができていなかったのでした。

その為、初めてのパーソナルカラー診断は、残念ながら、
良いイメージを持つことができなかったのでした。

そんな私がパーソナルカラーと再び出会うことになったのは
私がカラーコーディネーターとして、独立開業してからのことでした。

当時の私は主に、インテリアの色彩計画をメインに仕事をしていて
傍ら、インテリアショップの顧客を対象に、
日常で活用できる配色のセンスアップ講座や色彩検定などの講師もしていました。

その時、講座に通う方や、講座を受講しようか検討されている方から
多くいただいた質問が

「パーソナルカラーも学べるのか?」という内容のものでした。

当時の私は、アンチ・パーソナルカラーでしたので、
そうした質問に対しても、

「似合う色を気にするよりも、センスアップして何でも着こなせた方が楽しいですよ」

などとお伝えしていました。

ところが、ある日、こんな出来事がありました。
それは、地味で目立たなかった受講生の一人が、突然、別人のようになって
瞳もオーラもキラキラと輝かせて、見違えるようになって講座に訪れたのです。

特に派手な色、目立つ色を身に纏っているわけではないのに、
あまりにも素敵に変身して、自信のオーラを纏う彼女に、

「何かいいことでもあったの?」
と話しかけると、彼女はこう言いました。

「パーソナルカラーを見てもらって似合う色を着るようになったら、
私の人生が変わったんです!」

まるで、性格まで変わったかのように、垢抜けて輝きだした彼女を見て
私は、パーソナルカラーを肯定できない自分自身に、
何か問題があることを感じました。

もしかして、これは、心理学の講座で昔学んだ「自己投影」なのではないか?
私は、似合うと言われた色に、どんな自分を映し出してしまったのだろうか?

こうして、私はパーソナルカラーに興味を持ち始めたのでした。

つづく

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