最近TVで観た映画のメモ | dramatique

最近TVで観た映画のメモ

 

まだ落ち着かなくて、なかなか映画館に行く気分になれないので(2/9〜のビクトル・エリセや2/16〜のアリ・アスターまではたぶんのらりくらりしてるかも)、TVで観たものについて短い備忘録を書いてみます。


★丘の上の本屋さん
タイトル通りのイタリア映画。丘の上で本屋を営む老人と移民の少年の交流を軸に、客とのやり取りや近隣の人たちとの関係性を描いている。

こんなパーソナルな感じの本屋さん、いいなと思う。

店主が読んでいるのが、拾われてきた誰かの日記というのも面白い。

特に奇抜なところのない穏やかな作品だけど、ホッとさせられる(心なごむとか私が言うと変か?にひひ)良品。巷に溢れるエグくてつまらない作品より遥かに味わいがある。


★アシスタント
爛れた映画業界そのままを、どうにもならないアシスタント中心に描いていて、とにかく暗く覇気のない映画。でも、そのままの世界ではあるのだった。


★ヴァイオレット・エヴァーグリーン
(劇場版とかスピンオフとか色々ある京アニ作品)
基本的にアニメは苦手なのだけれど、京都アニメは好きな作品があるので、たまたま眺めていたら観てしまった。でも、この甘々な名前はあまり好きじゃない。

殺人マシーンとして忠誠を誓って生きてきた少女が、両腕を戦闘で失いながらも義手で手紙の代筆業を始め、その過程で愛の意味を体得していく。

観始めると観てしまったりするのだが、こういう“愛を知らない主人公が愛を知っていく”なんてのはどうでも良いのだけど?


★それでも私は生きていく
レア・セドゥ主演。人生の様々な困難を生き抜く主人公を丁寧に描いていく、真面目な作品。

割と最近の映画らしいのだけれど、レアの若い頃の作品? と思うくらい、若くて素朴な役柄に映る。芸歴が長いからかな。


★渇水
生田斗真が水道料金未納者の水道を止める職員を演じている。姉妹を放置して未納を続けるネグレクトの母親を門脇麦が演じていて、この人は色々上手いなあと思う。

クライマックスでの主人公の行動が、私にはちょっと気恥ずかしい。でも、邦画はこうなっちゃうことが多いよね。

白石和彌プロデュース、岩井俊二作品の助監督だった高橋正弥という人が監督…という割には特にどうということもない感じ。


★探偵マリコの生涯で一番悲惨な日
林海象の『我が人生最悪の時』の影響を受けたようなタイトルで、内田英治&片山慎三が監督を務め、伊藤沙莉と竹野内豊が共演している。

伊藤沙莉は面白い女優だし、竹野内豊も好きだけれど、他の人も言ってるように「こんな作品を観てるなんて生涯で一番悲惨な日だ…」と言いたくなるような酷さで突き進んでいく。

各人の歌舞伎町に対する思い込みがあるのはわかるし、それに従ったシークエンスを描くのもわからないでもないが、探偵マリコがオファーされたSFチックな目的と歌舞伎町の化学反応をもっと上手く構成できなかったのかな。

ただ、終盤、マリコの過去が描かれる場面だけ(竹野内豊との出会い)、ちょっとドラマチックな瞬間があった。


★エスター ファースト・キル
冒頭から灰色の紗がかかったような暗く陰湿なトーンが続き、観続ける気分になれなかったので途中離脱。

ただ、楽しんでる人もいるみたいなので、コンディションが良い時にまた挑戦してみようか…な。


        *


たぶん他にもチラホラと眺めてる気がするので、また思い出したら書いてみます。

では、ちょいと立て込んでいるので、猫写真はお休みして、この辺にてにひひ

(コクトー&ルナ氏「出番はないのかよ〜ネコ黒猫」)

Bon Voyage★