『メルビンとハワード』@「中原昌也への白紙委任状」 | dramatique

『メルビンとハワード』@「中原昌也への白紙委任状」

今年で3年目の「中原昌也への白紙委任状」@アテネフランセ文化センター。

 

作家・ミュージシャンとして活躍する中原昌也が選りすぐりの映画(今回すべてアメリカ映画)を上映し、ゲストと語り倒す6日間。

 

初日は、ジョナサン・デミの『メルビンとハワード』(1980)で、ゲストは映画監督・青山真治。

出演:ポール・ル・マット、ジェイソン・ロバーズ、メアリー・スティーンバージェン…

1980/アメリカ/95分

 

大富豪ハワード・ヒューズを偶然助けたことから莫大な遺産の相続人に指名された、実在の男性メルビン・デュマーの体験談が基になっている(wikiより)。


ただ、ハワードが出て来るのは冒頭だけで、後のほとんどはダメ男(だけど何だか憎めない)メルビンのダラダラと続く日常をとりとめなく辿っていく。映画の画面も何だか暗くて、コンディションによっては少し憂うつな気分になりそうだ(個人的に、私はそうだった)。このどうしようもなさが人生そのものと言ってもいいし(セラヴィ)、彼等も大絶賛。

 

そんな今回、1時間近く待って何とか座れたものの、上映開始が大幅に遅れるほど立ち見客が押し寄せ、左右の通路だけでなく中央の通路は二列になるほどの混雑ぶりにびっくり。

 

アテネでの混雑体験は今までもそれなりにあって慣れてはいるけど、去年まではこれほどでもなかったので、中原さんの人気が高まっているのか? 青山さんがゲストだったからか? 故ジョナサン・デミの初期作品で劇場未公開だからか? シネフィル人口が急増したのか? 今年のお盆は東京人口が多いからか?…などと想像を巡らせてしまう。

 

 

向かって左が中原さん、右が青山さん。

 

くつろいだ会話が繰り広げられる中、2人ともやたら固有名詞が思い出せなくて、「あれ何だっけ?」の連発トーク。「知ってるお客さん、教えてください」に対して作品名を叫ぶ客(^^;)

 

青山さんが実は『Stop Making Sense』が苦手だとか(デヴィッド・バーンのお洒落感が嫌なんだそうだ)、中原さんがジャームッシュの前作『パターソン』が嫌いだとか(「気取りやがって」と口走り…;)、話題はあちこちに。

 

ただ、青山さん…10年くらい前?にお見かけした時は長髪でもっと青年っぽい印象だったのが、何年か前の病み上がり頃から印象がガラリと変わってしまった感じ。お体を大切に、無理しないでほしいなあと思う。

 

 

あと5日間ある特集…できれば全部行きたいところだけど、お盆休みを設定していないためにバッチリ仕事で、たとえ駆けつけられたとしても18:30ギリギリになってしまうので難しそう…(残念)。他ではありえない面白い作品チョイスとゲストとの歯に衣着せぬ濃密な会話…ぜひアテネフランセへ。

 

 

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お出かけの時、メインのかばんとかリュック以外に、大事な小物やコスメをこの小さなバッグに入れていて、最近、新しいアクセサリィを付けているのですが…

 

 

歯医者さんで売ってた、ベトナムの女の子による手作りビーズ・ストラップ(300円で寄付にもなる仕組み)、色々な種類の中からバレリーナの女の子を選びました…可愛いなあ。



今日は空気の中に、ちょっぴり秋の気配を感じました。

 

 

Bon Voyage★