不況はある日突然に来る! ① | 中杉 弘の徒然日記

中杉 弘の徒然日記

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兵庫県の宝塚市の職員募集のニュースを見たでしょう。3人の募集に対して、1816人の応募です。凄い倍率です。しかもこれは、就職氷河期の人を対象にした中途採用です。宝塚市の市役所は3人しか採用しないのに、ずらりと1635人も並んで試験を受けたのです。

 

 

 経済評論家が様々な予測をしています。「不況は何処から始まるのか? まず、「日本の不況はソフトバンクの倒産から始まる」と言っている人がいます。もう、間もなくだと言っています。「ソフトバンクに融資しているみずほ銀行も倒産するのではないか?」と言われています。この2つが倒産すると、だいたい20兆円の赤字です。

 すると、「バタバタと倒産が起きてきて、世界大恐慌の引き金を日本が引くかもしれない」と言っている人もいます。株から始まって、ファンドの問題、銀行の問題が起きて、総合的に不況が起きてくると予測しています。

 しかし、不況の予兆というものがあります。皆さんがわかったかどうか知りませんが、兵庫県の宝塚市の職員募集のニュースを見たでしょう。3人の募集に対して、1816人の応募です。凄い倍率です。しかもこれは、就職氷河期の人を対象にした中途採用です。宝塚市の市役所は3人しか採用しないのに、ずらりと1635人も並んで試験を受けたのです。

 これは、何を物語っているのかというと、未来の日本を物語っているのです。会社がみんな倒産してしまうのです。すると宝塚市のように、3人の採用枠に1635人が試験を受けたのです。545倍の倍率です。

 応募にモレた人間は、1日千円にしかならない仕事でもやっていかなければならない状況になるのです。それが不況というものです。もう間もなく来ます。物事を見ていく指標(メルクマール)として、宝塚市のケースを見ればよくわかります。

 これは、未来の日本を現しています。それはそうでしょう。何も信用できるものがありません。お金もドルも紙切れになってしまうのです。円も紙切れになってしまうのです。ウォンも紙切れになってしまうのです。

 それはそうです。紙をすれば、いくらでも経済を膨らませることができたのです。印刷した紙幣は紙切れです。昔は紙幣の中味があったのです。紙幣の中味は、兌換紙幣といって、紙幣を持っていくと同量の金に変えてくれたのです。

 それが金の裏付けが外れたお金がどんどん市中に出回ってしまったのです。紙幣を銀行に持っていき、「金と交換してくれ」と言っても今はできません。所有量の金の何千倍、或は何億倍も紙切れが刷られているのです。ドルも円も元もそうです。

 お金は紙切れですから、いくらでも印刷機で刷ることができます。「お金を1兆円貸してください」と言われたら、「わかりました」と言って、印刷機で刷るだけです。印刷機で刷る日にちだけかかるのです。

 そのお金は町中に流通するのです。紙幣には実態がありません。実態が無いものは、どんどん流通していくのです。銀行は銀行でまたどこかに貸したり、ファンドがそれを集めたり、実態がないところで経済はどんどん動いていくのです。

 実体経済とは、紙幣の裏打ちがあり、その裏打ちは金なのです。金と交換できる兌換紙幣でない限りは実体経済ではありません。日本のお金などもっていてもダメなのです。紙幣をバンバン刷っているのです。紙幣を刷るとお金の価値が薄くなってしまうのです。刷れば刷るほど、紙幣の中味がなくなってしまうのです。

 大根一本が、1万円ならば、まだよいほうです。大根一本が1億円という時代が来るかもしれません。大不況の時代が来ると、大根一本が1億円になってしまうのです。「不況だ、お金を刷ればよい」と思って、どんどん紙幣を刷るのです。

 紙幣を刷って、市場にお金を出していくと、ダブダブになって余ってくるから大根一本が1億円になってしまうのです。戦後もそのような大不況の時代があったのです。給料をもらうと、家に持って帰る間に一月分の月給が紙切れになってしまうのです。給料の封筒を切って、「さあ、何か買いましょう」と思うと、大根一本も買えません。「じゃがいも1個ですね」このようになってしまうのです。

 一月、一生懸命働いて、じゃがいも1個しか買えません。考えられないでしょう。実際、そのような時代が来たのです。これは、資本主義ではありません。紙幣主義なのです。やはり、これを元に戻さないといけません。金の裏付けのある紙幣を刷るのです。

 本来、貨幣というものは、ユダヤ人から始まったのです。昔の人は、金をもってウロウロしていたのです。「お金とは何か?」というと金なのです。金を袋に入れてウロウロしていたのです。

 しかし、金は重たいので金塊を常に持っているわけにはいきません。だから、「金を預けましょう」と言うところに銀行が出来てきたのです。「金を預かりますよ。うちの建物を見てください。こんなに立派な建物ですよ」というために銀行はハッタリを利かすのです。

 銀行はハッタリを利かすために、石造りの立派な建物を建てるのです。頑丈で壊れない、何処を触っても大理石でピカピカしているような建物を建てて「ここは安全ですよ。信用があります。皆さんの金を預かります」と言って、金を預かったのです。

 個人で金を持っていると盗賊に狙われてしまうのです。「あいつは、金を持っているから、ぶっ殺して盗ってしまおう」ということがあるから、金を持って歩けないのです。だから、銀行という便利なものができて、「この金を預けるけれども、おたくの銀行は潰れないだろうな?」「大丈夫ですよ、見てください。うちの銀行は重工な装備です。ガードマンも揃っていますから大丈夫です。貴方の金を預かります」と言って金を預かったのです。

 その代わり、金を預かった銀行は借用証書を出すのです。「この借用証書をも持ってきてくれれば、いつでも金をお返しします」このような契約になっていたのです。「これはいいや」と思って、みんなが安心して金を銀行に預けたのです。

 そのうち、銀行は気が付いたのです。「こんなに金が集まったのだから、同じ値段でなくてもいいから、どんどん借用証書を刷ってしまったらどうか?」と気が付いたのです。金はありません。銀行は勝手に紙幣を作りだしたのです。これがお金です。

 金を10兆円預かっていたならば、それ以上の紙幣を銀行は発行しだしたのです。その理屈は、こうです。同時にお客が集まって「金を返せ!」と言ったら、金を返すことはできません。金はありません。その場合は、他所の銀行に行って「ちょっと金を貸してくれ」と言って借りてくるのです。

 そして、見せ場にして「ほら、うちはこんなに金があります。だから貴方がたは引き続き金を預けても安心ですよ」とやったのです。それと同時に、銀行は金の裏付けがないのに借用証書をどんどん発行したのです。(②に続く)

 

 

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